片桐さんの農事録
[片桐さんの農事録]

みなみ信州発☆羊と暮らすゆきさんの農事録 第69回

ゆきさん農事録

 

こんにちは!^^*
この時期特有の抜けるような青空にコスモスがよく映えますね! 心地よい気候に猫たちも活動的で、手入れをしているわけでもないのに元気に育った外来種のひっつき虫を付けて回って、文字通り悩みの種です(笑)
そして、春はひと雨ごとにあたたかくなると言いますが、秋はひと雨ごとに冬に近づいているのを実感します。今年は金木犀の爽やかな香りを意識し始めたらもう朝晩肌寒くて、先日の雨では早速石油ストーブの出番があった我が家ですが、皆様いかがお過ごしですか?

ゆきさん農事録

 

 

牛乳で免疫機能を高めよう

毎年恒例でインフルエンザ予防接種の予約をしましたが、今年は世界的にマスク生活が習慣付いたせいか流行が遅いとか少ないとか、そんな話題を小耳に挟みました^^ 基本的な風邪予防には、十分な睡眠と手洗いうがい、そしてマスク! ですが、やはり免疫力も高めておきたい所ですよね。

人間の体に侵入したウィルスや細菌を排除したり増殖を防ぐ「免疫システム」の機能を高めるのには、それらの細胞を構成するタンパク質をバランス良く摂取することが大切です^^*

普段はカルシウムの方が認知度も高く話題になっているかと思いますが、中央酪農会議が発行している『MILK CLUB』という冊子によると、牛乳に含まれるタンパク質は、必須アミノ酸9種類を理想的なバランスで含んだ品質の高いタンパク質なんだそうです^▽^b 更にその8割を占めるカゼイン(乳製品にしか含まれない成分)が消化される過程で出来るカゼインホスホペプチドは、免疫細胞を活性化することが分かっています。また、牛乳に含まれる各種のビタミンは、細胞が傷つくのを防ぐ強い抗酸化作用もあり、鼻や喉の粘膜強化を助けたり、白血球の働きも活性化させています。

なんとなく健康にいいって言うし・・・と習慣で飲んで下さって居る方も多いかもしれませんが、改めて効能を挙げると牛乳って凄いんだなぁって思ってしまいますね(笑)
ちなみに、「牛乳飲むとお腹がごろごろしちゃう><;」という方へは、ヨーグルトをオススメします^皿^ ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌が腸内環境を整える事により、腸内の免疫細胞が活性化し、免疫力を高めると言われています^^ 腸は体の免疫細胞の約7割が集中する免疫器官。腸内細菌が免疫細胞に働きかけ、全身の免疫システムに大きく影響を与えていることも分かってきているそうなので、食べることで体の中から整えていくのは、細菌やウィルスと戦える体を作るという上で本当に重要なことなんですね!

 

牛乳の「エクソソーム」に期待

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子牛へ哺乳中

今までも牛乳は、熱中症予防や認知症予防に効果があり(2018年6月・カゼイン)筋肉を作るのにも必要なんだよ(2017年7月・ロイシン)と言う事を書いてきましたが、今回は個人的に興味深いな、と思った少し未来への可能性の話をしてみますね!

皆さんは、「エクソソーム」と言う単語をご存じですか?
私も、たまたまTV番組で見かけるまでは知りもしなかった言葉なのですが、簡単に言ってしまうと「細胞が出す、体の中のメッセージ物質」だそうです。
気になって詳しく調べてみたら、ネット上では分かりやすく解説されているサイトも多いので、より詳細を知りたい方は検索してみて下さいね^^!

このエクソソームは、体の中のあらゆる細胞が出していて、細胞と細胞の間に存在するだけでなく、血液・髄液・尿といった体液にも存在し、推定数およそ100兆個が体内を巡っていると考えられています。
そして、体内の細胞は常にエクソソームを分泌していますが、病気になるとその分泌量が増えると言われており、そのひとつが「がん」です。がん細胞がメッセージ物質であるエクソソームを分泌することで、「転移」に大きく関係することが分かってきたのだとか。

エクソソームと「牛乳」がどう関わってくるの? って思いますよね(笑) 実はそんなエクソソームが、牛乳にも沢山含まれているんだそうです。どれくらいかというと、映像では割と大きなコップでしたが、そのコップ1杯の牛乳になんと数十億も!
エクソソームはカプセルの形をしているので、そのカプセルの中にがんの治療薬を閉じ込め体内に送ると、乾燥させた牛乳のエクソソームは液体に溶けやすく、従来の薬より効率よく届けられるのだそうです。(TVで見たときは、将来牛乳を利用したがんの治療薬も誕生するかも? とまとめられていましたが、ネットで調べてみると現在は、もう少し研究開発が進んでいる印象を受けました)

普段私は牛もーの顔を見て、体に触れて体温を感じ、時に糞尿を飛ばされたり、しっぽでたたかれながら(笑)牛乳を搾っているわけですが、そんな風にして搾った牛乳が、消費者の皆さんに飲んで食べて貰うだけで無く、もしかしたら将来的には、ミクロ・マクロな世界でがんを治すお手伝いをする可能性もあるのだと思ったら、妙にわくわくして胸が熱くなってしまいました^///^
と同時に、つい先日「蘇(そ)」として記事にも書いた、日本では平安の時代から人々の暮らしの中で取り入れられてきた牛乳が、未だに解明されきっていない未知なる可能性を秘めた食品であることにも、わくわくします。・・・どうかな、しませんか?(笑)

 

 

美味しい秋を堪能しましょう!

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ちょっと小難しい話が続きましたが(笑)、最後は秋の味覚写真!
上の写真は今年、実家の農業を手伝いだした友人がお裾分けしてくれたもの^^ 巨大なさつまいもは、シチューや豚汁に入れたり大学芋になったり。栗の方は数年ぶりに渋皮煮を作ってみました。で、その渋皮煮を使って妹がパウンドケーキを作ってくれて、美味しいの2乗!^~^*

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それから、こんなもの庭で採れていいの!? となったのが、写真の通りのアケビです(笑) 鳥が食べて運んだことで芽が出たと思うのですが、この数年「これ、アケビのツルじゃない?」と思って居たら、今年ガッツリ実がなっていて!(笑) 虫や鳥に食べられる前にとちょっと自分でも食べてみたら、想像以上に甘い、自然のおやつでした。(でも、想像通り種が気になりすぎて、残りは虫と鳥に譲りました 笑)

ゆきさん農事録

 

さて。今年は年明けから続く新型コロナウィルス対策でインフルエンザも同時に防げそうな気配もありますが、覚えていますか? 昨年(2019年12月)の記事で、干し柿がインフルエンザ予防に効果的と書いたことを^皿^
そろそろ飯田市が世界に誇る「市田柿」の収穫・加工が始まります。昔から「医者いらず」と言われるリンゴやミカンに加え、干すことで成分がぎゅっと凝縮された市田柿、それから、牛乳やヨーグルトを食べて免疫力を高め、まだまだ攻略法のないウィルスと戦う冬を乗り切る体作りをしたいですね^0^b

美味しい秋を、堪能しましょう^///^*
では、また♪

ゆきさん農事録

 

 

この記事を書いた人

片桐由貴さん

伊那谷をまっすぐ南に向かって流れる天竜川流域の牛舎で、仕事と趣味、どちらも楽しむという片桐由貴さん。大学卒業後「やっぱり牛が好き!」と、家族の営む酪農に就農して12年。80頭ほどの牛たちと、ペットの羊2匹、猫5匹と過ごす日々を綴ります。

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