12月に入り、宮沢農園ではシクラメンの直売がピークを迎えています。
直売中のシクラメンで埋め尽くされたハウス
それとともに年末にやってくるのが、子どもたちの行事ラッシュ!
次男の専門学校進学手続き、三男の高校懇談会、四男の中学校制服採寸、五男の小学校親子行事、四男と五男の小学校授業参観、長男と次男の東京と新潟での新生活賃貸内見、四男のミニバス県大会…(つづく)。
忙しいことを認めてしまうと負けな気がして、自分の癒し時間を意識的に捻出しております(笑)。
ひとりでも家族でも、温泉へ行くのが癒しの時間
農家になったばかりの20年前、それまで学校や会社では決められた時間に沿って生活を組み立てていたから、休みの基準があやふやな農家の生活にストレスを感じることも多かった。
けど今は、自分で時間を決められる生活に慣れすぎて、誰かが決めた時間で動くことにストレスを感じてしまいそうです(笑)。
熊が怖くて朝ランができないため、安全そうな昼ランを決行!代わりに朝、事務作業をする
現在、農園はシクラメンが最盛期ではありますが、売り場は主にパートさんにお任せして、私は5月に販売する野菜苗と花苗の生産準備、令和7年度の確定申告準備などのデスクワークに追われています。
1年間の作業計画、販売計画等を立て、在庫確認をし、資材や種子の発注をする
農家は百姓。いや、前回の田畑さんの記事にもあったように、まさに千姓! やることは多岐に渡ります。
もともと体を動かすことが好きなので、農作業自体が性に合っていると思う一方で、ここ数年は事務仕事が中心になっていることはさびしくもあり、人が育ってくれている喜びも感じる、複雑な心境。
土入れ機の整備をする夫
事務仕事が増えている要因のひとつは、事業承継の準備によるもの。堅苦しい言い方を改めますと、農家の跡継ぎ準備にてんやわんやw
宮沢家はO型を言い訳にして諸々が煩雑で、資料の整理やファイリング能力が低い。なかなか作業が進みません!
この農家の跡継ぎ問題は、農業を次世代につないでいく際にはどの農業者も無関係ではいられないもの。体が動かなくなってから、頭が動かなくなってからでは遅い。
昨年、私が代表を務める農業者コミュニティで企画した「農家の事業承継」勉強会で得た、講師の方々からの手厚いフォローアップや、一緒に学んだ仲間との関わりからの気づきが、行動のきっかけになっています。
農業者コミュニティroughly開催・R6事業承継勉強会の様子。東京神保町に全国から女性農業者約10名が集まりました
46歳というと、農業界ではまだまだ若者に分類されるお年頃ではありますが、立派な中高年であるという自覚と「わかりやすい状態で子どもに渡したい」という親心が発動し、苦手な事務作業と向き合っています。
宮沢農園10代目候補は高3の次男。15年後、彼に引き継ぐため。そうなのです。がんばっているのは親心なのです。
跡継ぎ問題で頭を悩ませる農家さんが多いなか、ありがたいことに次男は中学生の頃、早々に跡継ぎ宣言をぶちかましてくれました。
彼に引き継いだ後には口出しをしたくない。だからこそ、今は私たちがやりたい農業を楽しみつつ、わかりやすい仕組みをつくることに使命感があるのです。
2017年春。従兄弟たちと店番をしている次男。苗と一緒に「俺はジュースを売りたい!」とクーラーBOXに氷を入れて缶ジュースを売る。この頃から商売っ気がある(笑)
宮沢農園は例年12月末までシクラメンの販売をし、1月からは少しずつ、5月に販売する苗の準備が始まります。
11月と12月は土・日・祝日もシクラメンの販売で休みなし。その分、1月の休みは長めにとって、1月中旬から働き始める予定。
今年の年末年始は、家族7人が同じ家で暮らす最後の年なので、思い切って南の島(国内)でゆっくりさせてもらいます♪(最後の年なのに家では過ごさないw)
楽しみのために、もうひと踏ん張り。がんばります!
では、また!