片桐さんの農事録
[片桐さんの農事録]

みなみ信州発☆羊と暮らすゆきさんの農事録 第59回

ゆきさん農事録

 

こんにちは!
11月も下旬になりましたが、暖かい毎日が続きますね^^* 我が家では毎年色を変える前に霜でやられて散ってしまうイチョウが、今年はゆるりと紅葉を始めました。鉢植えを温室にしまったり、庭の柚子を採ったり、インフルエンザの予防接種をして、冬に向けてちょっと備えた気持ちになっている私ですが、皆様いかがお過ごしですか?

ゆきさん農事録

 

 

牛舎トラブルの季節です>v<;

所で。今月のトップ写真、どういう状況かわかります?(笑)
牛もーは発情が来ると、所謂興奮状態になって、走り回ったり他の牛に飛びついたりするのですが、その流れで隣のスペースとの区切りの鉄パイプに乗ってしまい、前にも後ろにも進めなくなっている図です。しかも、牛体を持ち上げようにも重くて人力ではどうにも出来ず、まさに父が鉄パイプの接続部分を切って壊している図でもあります・・・。

外の仕事が一段落して、ちょっとゆっくり出来るかな~? と思い始めるこの季節、何故か例年トラブルが重なります><;
牛もーの乗っかったこの柱と周辺鉄パイプの歪みをついでに修理したり、牛もーが暇にまかせて壊した窓も冬前に修理。先日はまたバーンクリーナーのチェーンが劣化で緩んで外れてしまい、こちらも半日がかりで修理。(2017年に育成牛舎のバンクリを新品にした際、経産牛舎用のチェーンも購入しておいたので、可能ならば年内には新しくしようかと算段中です)
なんとなく気になっている場所を、「あとで時間出来た時にやろ」なんて思って居ると、大抵が大惨事になるので、牛舎の修理に関しては「なるべく早く、時間を作ってやる」と言うのが重要ですね。きっと、日常生活でもその方がいいんでしょうけれど、私は基本「今日やらなくてもいいことは明日以降」なタイプです>v<;

 

長命連産でも乳質は◎

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先月は人工授精用の精液ストローの話題を書きましたが、興味深い新聞記事を見つけたので載せておきます^^
読めるか解らないのですが「ホルスタイン種は近年、近交係数が高まり、受胎率低下や牛体の大型化、肢蹄(してい)の故障などが課題だった」とあります。これ、凄く実感できる内容で、我が家でも両親が「昔に比べて牛が大きくなった」とよく言い、更には大型化故に足の弱い牛もーが増えた気がするなぁ、と思って居たのです。記事内容の〆としては、その改善にホルスの遠縁の精液を使って~とあるので、いずれ地元にもこういうのが入ってきたらいいなぁと思うのですが、私の言いたいのは左の端「長命連産に期待」という部分です。

と言うのも、私が就農後、何年もの間、参加する様々な勉強会では、牛もーは3、4産くらいで回転させるのが理想的と言われていました(要するに、3、4産で廃用し、初めて赤ちゃんを産む牛・初妊牛を導入する)。理由は、何産もしている牛もーは、乳質が悪くなるからと言うものだったのですが、当時からそれが疑問で仕方がなかったのです。なぜなら、そう言われる一方で、乳牛は3産目以降が稼ぎの部分(赤ちゃんを産むまでにかかった経費を取り戻せる的な意味で)と言われていたし、我が家では5、6、7産の牛もーでも皆さんもご存じの通り、乳質はずっと、綺麗だったからです。

当時でも牛もーの導入価格は高価で、自家育成(生まれた雌子牛をそのまま自分の経営体で飼育し、後継牛とすること)をしていない農家の経済的負担にはなっていたのですが、今や1頭移送費込みで100万前後。当然、1頭が長生きして何産もしてくれた方が、経済的にもお得です。・・・それを、ここ数年で急に言い出すので、なんだかちょっと、勉強会に不信感を持っている私です(笑)

今回の新聞記事もですが、今はインターネットを通して、色々な情報を共有出来るのがいいですよね。勿論、真偽を見極める目を養う必要もあるので、一概に全てがとは言いにくいのですが、アンテナを張って情報を得ることは大切だなぁと、しみじみ思ったのでした。

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ちなみに、我が家には一定数長命な牛もーが居まして、記念すべき農事録1回目の記事に登場した牛もーがまだ7産のベテラン現役として頑張ってくれています^▽^* 時間のある方は、確認してみて下さいね! 左端の子です^^

 

柚子でお菓子をつくろう

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庭の柚子を採ったと書きましたが、今年は近年まれに見る豊作!
12月までの週間天気予報を見ても、まだ暫く暖かくて凍る心配がなさそうなので、全部を一気に採らずに使う分ずつ収穫しています^^* 1日ジャム作りに費やせる日がなかなかないので、大量に採ると腐らせてダメにしてしまうんですよね><; 今年は妹が早速柚子ピールを作りパウンドケーキにもしてくれたので、結構満足していたりもするのですが(笑) 農事録原稿を提出したら、自分でもジャム作りに勤しみたいと思います♪

 

ゴッホ展で号泣のワケ

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そう言えば、先月台風により閉鎖された高速道路の開通を心配していましたが、無事に東京へ行くことが出来ました^^*  中央道がなければほぼ陸の孤島となる飯田です。1週間程度で開通させて下さって本当に有り難かったです。こうなってくると、やはり移動の手段はいくつあってもいいよな~と思うし、駅候補地より10分ちょいの所に自宅のある我が家としては、リニア新幹線にも期待してしまいます^^* そうです、飯田市はリニアの駅が出来る所なんですよ! まだ何年も先の話ですが、開通したら皆さんぜひ、遊びに来て下さいね♪

それはそうと、用事を済ませた後は恒例の美術館巡りでゴッホ展を観てきました♪
ゴッホと言えば「ひまわり」が有名ですが、今回の展示は、ひまわりの作風とは別人のように見える初期から時代を追い、10年という短い画家活動を通じて、その歴史の鮮やかな変化を楽しむものかな、と感じました。
音声ガイドナビゲーターを女優の杉咲花さん、ゴッホの弟テオ役を声優の小野賢章さんが担当されていたのですが、今まで知らなかった弟テオとの関係性が強烈で、最後の2作品くらいでぶわっと涙が出てしまい、まさか音声ガイドで泣くとは思わず、ある意味斬新な経験をさせて貰いました(笑) 今後ゴッホ展を観に行かれる方は、音声ガイドも堪能してみて下さいね! 途中で挿入されるバイオリン曲もとても素敵で忘れられず、帰宅してから結局、CDを購入しました^^*

芸術の秋をかじって、あとは国立科学博物館のミイラ展と、国立西洋博物館のハプスブルク展が気になっているのですが、公開中に行けるかな~? 普段は田舎暮らしを満喫していますが、こう言うときばかりは、都会が羨ましいですね!

 

久々の書道は

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そして、芸術と言うにはおこがましいけれど、久しぶりに頼まれて同級会用の文字を書かせて頂きました^^* これ、3m×40cmサイズの巻紙で、こう言うのって会をするホテルとかの会場にプリンターとかあるものだと思っていたんですが、手書きなんですね・・・! ちょうどいいサイズの紙も、久々過ぎて太筆も墨汁もなくて新しく買ったので完全に足が出たのですが(笑) 人生で初めて朱墨で文字を書いたら、先生になったみたいにドキドキしたし、何より、自分がまだこのサイズの文字を書くことが出来るんだってわかって、ちょっと感動してしまいました。
紙も墨汁も残っているし、太筆もあるので、機会があったらこう言うの、書きますよ!^▽^* ・・・勿論、有料ですけど!(笑)

 

黒ちゃんも馴染みました

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台風と共にやってきてちゃっかり居座った黒ちゃん。最近はハピちゃんが怒りながらも一緒に遊んでくれるようになったのでご機嫌です。あと、抱っこ大好き過ぎて、一度抱っこすると自分からは絶対降りません(笑)
で、写真は盗み撮りに気付かれた瞬間ΣΦwΦ! 何かあったら家の中で飼ったり出来る様にと、まずはトイレをしつけたのですが、牛もーの居るこんな位置でも大丈夫で、毎日いい子で用を足しています(笑)

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一方のうりちゃんは、おけつを怪我してエリザベス生活中です><;
付き合いのいいゆずちゃんが毎日一緒にケージに入って寝てくれたり、なんと!(人間的には全然有り難くないんですけど)スズメやネズミなどを捕ってせっせと運んできては面倒を見てくれている状態(笑) この記事が公開される頃には脱エリザベス出来そうなので、もうちょっとの辛抱です(人間も笑)

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さてさて。お猫様の世話に追われているうちに、気付けば今年ももう残り僅か、忙しない師走が控えるばかりです。私の様に「今日やらなくていいことは明日以降」とか言ってないで(笑) 余裕ある師走をお過ごし下さいね^w^*

では、また♪

この記事を書いた人

片桐由貴さん

伊那谷をまっすぐ南に向かって流れる天竜川流域の牛舎で、仕事と趣味、どちらも楽しむという片桐由貴さん。大学卒業後「やっぱり牛が好き!」と、家族の営む酪農に就農して12年。80頭ほどの牛たちと、ペットの羊2匹、猫5匹と過ごす日々を綴ります。

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