片桐さんの農事録
[片桐さんの農事録]

みなみ信州発☆羊と暮らすゆきさんの農事録 第24回

ゆきさん農事録

 

こんにちは!^▽^
12月も半ばを過ぎ、何かと気忙しい季節となりましたが、皆様いかがお過ごしですか?

仕事に関しては、年間を通じてあまり変化のない我が家ですが、なんと!またまた捨て猫が牛舎に居着いてしまいました~><;
写真を見せたらやらせを疑われましたが(笑) このチビにゃんこが実に賢くて、正式に「飼ってやるか~」となるまでの数日間、子牛にくっついて暖を取っていたのです・・・!(今は毛布をふかふかに詰め込んだ段ボールハウスに、湯たんぽを入れて貰っています♪)
しかし、先輩猫のゆずちゃんとうりちゃんとの相性はイマイチな様で、ちょっと前途多難な予感です。

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「親牛はその後どうなったの?」のその後

さて。
忘新年会シーズンと言うことで、皆さん飲み会ついでに「お肉」を食べる機会も多くなっているんじゃないかな?と思い、今月はそんな「お肉」と「トレーサビリティ」についてのエピソードを記事にしてみたいと思います。

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子牛を産んだ後、廃用出荷した牛のことを書いた9月分のブログに、「親牛はその後どうなったの?」とコメントを頂きました。一言「お肉になったんです」と書けば楽だったのですが、「実際問題、乳牛の廃用牛って私たち人間が食べているの?」と疑問に思ったら、知らないことを適当には書けないなぁとなってしまいました。

と言うのも、昔から「何産も重ねてお乳を搾る乳牛の肉はかたく筋張っていて、乳臭くて食べられない」と言うような話を聞いていたからなんです。でも、本当に昔からそうは聞いていたけれど、それを話す人が実際に乳牛の肉を食べたと言う話も聞かなかったので本当の所は分からず(笑)、ずっと、ビーフパウダーになってスープやポテトチップスに使われたり、もしくは、最近はなんだかとっても高級な感じで、人間も食べられそうに見えるドッグフードになっているのかも!と思って居ました。が、先日若手の畜産関係者の面々と集まったときに聞いた所、「和牛の脂と一緒にミンチにして、ハンバーグになったりしていると思いますよ」と。・・・なるほど!

「酪農家さんは牛を廃用出荷すると、そこから先を気にしない人が多いんですよ。でも、そこから先を一度、見て貰いたい」という事を言われましたが、それも、確かに!でした。

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上の写真は、夏に廃用出荷した牛もーです。
我が家では毎年10頭程度を廃用出荷していますが、「今までありがとうね」と送り出した後は、どこのと畜場(食肉処理場)に行って、いくらで売れて、誰が買っていった・・・と言うことを必要以上には気にしたことがありません。多分それは、我が家が「酪農家」であり、メインで生産して販売するものが「牛乳」だから、というセイもあるのでしょうが。不謹慎に聞こえるかもしれませんが、乳牛としては役目を終えた廃用牛がお肉として高く売れたらラッキーだったなぁ、最後までおりこうさんな牛もーだったなぁという感じです。
でも、本当は「経済動物の命の終わり」もきちんと、知って居なければダメなんだろうなぁ・・・と、今回の件があって感じました。お休みを取る関係上、廃用出荷が決まってからでは休みは取れないしで、なかなか機会に恵まれませんが、可能であればと畜場への見学をしてみたいです。

とは言え、酪農家である私が、我が家の牛がどこのと畜場でお肉にされ、どこのスーパーに並んで、誰が食べたのかを知りたい!と思っても、それは出来ないんです。当たり前ですが(笑)

 

ありがたくいただくために

日本では、2004年12月から、「牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法」(牛肉トレーサビリティ法)の施行によって、国産牛肉については、牛の出生からと畜場で処理されて、牛肉に加工され、小売店頭に並ぶ一連の履歴を10桁の個体識別番号で管理し、取引のデータを記録することになっていますが、これは、「消費者」側からさかのぼって追跡出来るシステムなんですよね。

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この記事を書こう!と決めて、今夜は焼き肉!とお肉を買ってきましたが(そして輝く20%オフ笑)販売する部位や形態によっても、表記義務がないものもあります。切り落としや挽肉がそうなのですが、それ故に、経産の乳牛は余計に、どんな風に食肉消費されているのかが、身近な人に聞いた程度では追いにくいのかもしれません。記事にしているのにまだまだ勉強不足です><;

皆さんはこの10桁の番号、実際に専用サイトで打ち込んで履歴を辿って見たこと、ありますか? 私も、畜産関係者でありながら今回のことがあって初めて気にしたこともあり、調べてみて初めて牛肉トレーサビリティ法の詳細を知りました。
堅苦しいことは置いておいて、「いただきます!」と美味しく食べて貰うことが一番だとは思いますし、生前を想像しちゃうのはちょっと・・・><; と思われる方も居るかもしれません。でも折角なので時々は、番号検索をしてこのお肉の子は〇〇県で育ったんだなぁ・・・なんて思ったり、育てた農家さんや、食べられる形にしてくれた食肉処理場の方へも、感謝の気持ちを忘れないでいたいですね^v^* この記事が、そんなキッカケになっていたら、嬉しく思います♪

 

青空のりんご園はサイコー^O^

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所で皆さん、11月の積雪には驚きましたね!
飯田市でも、11月に1cm以上の積雪があったのは33年ぶりとか><; 道路の雪はその日のうちに溶けてしまったので助かりましたが、ここ数年の春夏秋冬の曖昧さには戸惑います><;

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そんな11月後半から暫く、親戚のりんご園で収穫のお手伝いをしていました^O^
私はバイト経験も少なく、他の職業も経験がないので、毎日通勤して他の仕事をするのは、大変だけれどとても楽しかったです^^* ・・・ただ、本業の合間で通っていたので果樹農家さんの仕事サイクルにはうまく合わず、お昼やお茶を頂きに通っていた感じにもなっていたんですが>v<; 
りんごの仕分けで連日寝るのが日付を超えると言う農家さんが、「コンビニご飯でごめんねぇ」と言いながらも毎日色々用意して下さったんですけど、仕事の合間に青空の下で皆と食べるご飯は凄く美味しくて! コンビニご飯がこんなに美味しいなんて発見だなぁと思い、後から自分でも買って食べたのですが、りんご園で食べたほどの感動はなく・・・(笑) やっぱり、皆で食べるから美味しかったんだなぁなんて、・・・そんなどこかで聞いたことがありそうな台詞を母相手に言って、笑われてしまいました(笑)

今年、大学時代の恩師やお世話になった方に農家さんから送って貰ったのは、私も収穫を手伝ったそのりんご達! 牛乳では直接販売することはないので、そう言う意味でもとっても新鮮な気持ち^^ 旬の味覚を、楽しんで貰えてたら嬉しいなぁ^///^

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いつもありがとうございます^^*

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友人達へは自分でりんごを詰めて、年賀状代わりのクリスマスカードを書いて発送^^*
コレが届くと12月だなぁって思うよって返事が来ましたが、この12月で農事録も24回目! マイペースに続けてこられたのは、読んでコメントを下さる皆さんのおかげです。ありがとうございます^^*

今年も残す所あと10日ほど。忙しさも本番!!と言う感じですが、風邪には気をつけて、素敵なクリスマスと穏やかな年越しをお過ごし下さい^▽^*

では、また♪

ゆきさん農事録

 

 

この記事を書いた人

片桐由貴さん

伊那谷をまっすぐ南に向かって流れる天竜川流域の牛舎で、仕事と趣味、どちらも楽しむという片桐由貴さん。大学卒業後「やっぱり牛が好き!」と、家族の営む酪農に就農して12年。80頭ほどの牛たちと、ペットの羊2匹、猫5匹と過ごす日々を綴ります。

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