片桐さんの農事録
[片桐さんの農事録]

みなみ信州発☆羊と暮らすゆきさんの農事録 第60回

ゆきさん農事録

 

こんにちは^^*
今年も氷点下の少ない冬の始まりで、毎日の仕事が楽だなぁと思っているのですが、旅行したり風邪引いたり(笑) お世話になった方の通夜葬儀があったり、忘年会があったりと、師走の名に恥じない慌ただしさに、あと数日で12月が終わってしまうだなんて、お正月準備まだ全然できてないよ!? という焦りの面からも信じられない思いの私です。

で、皆さんお気づきですか? 農事録を書き始めて今月分で丸5年! 本当だったら綺麗にまとめて「今までありがとうございました」と〆るところですが、計画性のない私は今月の内容、仕事の話題が一切なくて全然まとめられませんでした(笑) まぁ、後半2年が喪中で皆さんに新年の挨拶を出来ずにお別れは寂しかったので、ちょうどよかったかもしれませんね^皿^ 今夜はクリスマス。仕事納めの前の一休みに、目を通して頂ければ嬉しく思います^^*

 

「市田柿」のすごいパワー

ゆきさん農事録

 

さて皆さん、インフルエンザが猛威を振るい始めた年の瀬、いかがお過ごしですか?
そして、上の写真...見覚えありますよね! 去年の11月に農事録で取り上げた南信州が世界に誇る干し柿・市田柿です。
今年は友人たちのお歳暮にもリンゴと抱き合わせで入れたりしたのですが、先日TVを見ていたら「林修さんの今でしょ!講座」で干し柿のとんでもないパワーを特集していたので、いそいそとメモしました(笑)

冬の医者いらずシリーズ的な果物にはリンゴやミカンが定番ですが、なんと! そこに柿も割り込むことが出来るようです^^*

柿の持つ柿タンニンという成分にインフルエンザウィルスを死滅させる働きがある他、シトルリンは血流を改善するので、冬の乾燥肌予防にも効果的とか。これは女性の強い味方ですね♪ さらに、水分が飛び栄養素がぎゅっと凝縮した干し柿は、生食の甘柿よりも栄養価諸々が高まり、食物繊維も9倍で腸内環境の改善にも効果的だそう。 (柿タンニンは渋味が由来の成分なので、渋柿が原料の干し柿の方が含有量が多くなるそうです。なるほど~)

きっと、ずっと昔から研究が続けられてきていたのだとは思いますが、市田柿の認知度が上がったら、干し柿のいい面も沢山情報として流されるだなんて、なんだかとても嬉しいですね^^* この地域の冬を支えてきた伝統食は、美味しいだけじゃなくて体にもいいんだって分かったら、ますます伸ばす手が止まらなくなりそうですが、糖度も高いので食べすぎには注意! です^▽^* お陰様で全国各地で市田柿の名前が付いた干し柿が並んでいるようです。今年の年越しにはぜひ、市田柿もお供に加えてみてください♪

 

ビックリ!片桐物語

ゆきさん農事録

 

市田柿もずっと昔から...と言う認識ですが、更にずっと昔から私たちに馴染み深い「姓」に関して、今年は面白い出会いがありました^^*
夏頃だったと思うのですが、片桐姓の有志の方々から、我が家から30分ほど離れた中川村が「片桐姓発祥の地」である調べをまとめ、その証に記念碑を建てたいので寄付をお願いしたい的な封書を頂きました。正直初見ではなんのこっちゃな気持ちでしたが(笑)、亡くなった祖父が片桐の由来を話していたのを聞いたことがあったので、まとめた冊子が欲しいなと思い、父に寄付をしてもらったんです。

で、今月になって届いた冊子を読んでビックリ! 片桐さんは、平安時代後期に、源為基が同地に館を築き屋号を「片切」と名乗ったことが始まりだそうで、その後、姓は「片桐」となり長野県の飯島町や飯田市、豊丘村の他、愛知県や新潟県にも多く広まっていったそうです。およそ900年ちょい。想像以上に古い歴史を持つ姓だったようです。

ちなみに「切」の字は、後に秀吉公により良字に変えよとの命令が下され、皆一斉に「片桐」へと変えたと伝えられているそうです。言われてみれば「片切さん」とか見かけませんね。いらっしゃるのかな? あと、祖父は確かに秀吉の頃の話をしていましたが、まだ子供だった私は話半分に聞いていたのですが(笑) 本当だったんだなぁと。
私は自分の名字を珍しいとも思っていませんでしたが、大学が関東で、友人に「あまり見ない苗字だね」と言われたことがあって、「地元には上片桐という地名もあるし、地域性なのかも」のような話をしたこともありました。 頂いた冊子は薄いんですけど、何故だか歴史の教科書の様で、読んでいると眠気を誘うんですよね(笑) お正月は1月1日からお産予定の牛もーが居て全然お正月感ないと思うのですが、自分の名字のルーツをじっくり読んでみたいです♪

 

大嘗宮一般参観と鎌倉の旅

ゆきさん農事録

 

年末ということで、1月の記事を読み返していたら「今年は行ったことのない場所へ旅行してみたい」と目標に書いてあったのですが、まぁ一部達成というかなんというか...で、4月の「やまびこマーチ」に一緒に参加した大学同期の住む鎌倉へ、月頭に遊びに行ってきました^///^*

とその前に、ちょっと寄り道して大嘗宮一般参観へ。
天皇陛下が国家・国民の安寧と五穀豊穣などを感謝されながら、11月14日の夕方から夜にかけての「悠紀殿供饌の儀」、翌15日の暁前に「主基殿供饌の儀」にて祈られた場所ですね。
私、何度も東京へ行っていますが、新宿駅がホームなので東京駅の外に出るのも皇居に行くのも初めてで「あっ、ここ嵐さんが歌を歌ったところ...!」「あ、あんな所に警視庁が見える!!(相棒ファンの血が騒ぐ)」とか、ちょっと関係のないところでも楽しんでしまいました。
人混みであんなにもみくちゃにされたのは久々でしたが(笑) 田舎暮らしの私には一生に一度あるかないかの経験です。鎌倉の前に皇居行こって誘ってくれた友人に感謝です。

初日の夜は江の島のライトアップを見に連れて行ってもらい、一日中よく歩き回ってヘロヘロになって帰宅。万歩計を確認したら、22,762歩...! 彼女とやまびこマーチで歩いた日が29,118歩で歴代1位だったのですが、次ぐ2位(笑)

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翌日はあいにくの雨スタートでしたが、江ノ電の始発駅藤沢まで送ってもらい先頭車両で楽しみました^///^ 両親の影響で、西岸良平さんの漫画『鎌倉ものがたり』、好きなんですよね! 同じく漫画『スラムダンク』のモデルになった高校だとか、アニメ版のOP(オープニング)で描かれていた海岸沿いの踏切だとか、その後、行く先々で友人がガイドさんみたいに色々説明してくれたので、買った旅行ガイドは完全に不要でした(笑) 有難いことです。

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バスを乗り継いで、報国寺と苔寺としても有名な杉本寺へ。報国寺では抹茶を楽しみながらしっとりと雨に濡れた竹林を楽しみましたが、鶴岡八幡宮へ向かう頃には雨も上がり、そこで大凶を引いたことがあるという友人のリベンジに付き合ったお御籤は、小吉という微妙っぷり(笑) ちなみに、友人はリベンジ叶って大吉だったので、私も便乗のつもりで自分のは結んできました^w^

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2日目の夜は長谷寺のライトアップを堪能。何年か前に京都に行った時は、12月の頭で紅葉終わりだったのに、今年は東京駅のイチョウも、鎌倉のもみじもとにかく綺麗で、思いがけずの風景まで楽しめました^^* それにしても、長谷寺のなごみ地蔵は心底なごみますね! たまらずポストカードを買って常に持ち歩いています。基本的に怒りが持続しないタイプの人間なのですが、イライラしたときなんかに眺めたら一気に幸せになりそうです(笑)
あとこの長谷寺、御朱印を頂く代金を電子マネーで支払えるようになっているんです。Suicaで支払いつつ時代は変わるなぁなんて思っていました(笑) でも、最近は私もチャージ式電子マネーを多用しているせいもあり、お賽銭の小銭に苦労したので、電子マネーの賽銭もありだな、なんて思いました^^

名残惜しい3日目は、新宿発17時半のバスを予約していたのに、15時まで江ノ島水族館を堪能してしまいました...! 海と、遠くに富士山、反対側に江の島を眺めながらの水族館、素敵ですね~。山の民ならではの永遠の憧れです...。ただ、山に囲まれていないとなんか落ち着かないので、住みたいとは思わないんですけど(笑)

3日間フルで旅行するのも本当に久々で、がっつり付き合ってくれた友人も、快く迎えてくれて車で送り迎えして下さったご両親にも大感謝です♪ ちなみに、彼女のご両親もやまびこマーチに参加するために飯田市に来て下さっていて、10数年ぶりの再会なのに「初めまして!」とか挨拶した薄情者は私です>v<; 最近、「日本のマチュピチュ」と紹介された「下栗の里」(長野県飯田市上村下栗)を見て気になっているらしいのですが、あそこは観光客が自力で行くのはなかなか難しいと思うので、ぜひ我が家を経由して家族そろって遊びに来て貰いたいものです。

鎌倉は大学時代に、高校生の時にホームステイした海軍さん家族が横須賀基地に赴任して来ていた際、彼らに大仏とか連れて行ってもらっていたのですが、怖いくらい覚えてなくて(笑) 今回改めて、その場に住んでいる人のガイドで観光することが出来たお陰で理解度も深まり、あぁまた遊びに行きたいなぁと思いました。と話したら、じゃぁ今度は北鎌倉だね! だそうです(笑)
私は友人が多い方ではないのですが、こんな風に寝食を苦無く共にできる友人が少しでもいてくれる事が、幸せだなぁと思う旅行でした^///^*(それ故に、仕事用農事録で旅行記を書くという)

 

空中散歩もできる三遠南信自動車道

ゆきさん農事録

 

さて、最後になりましたが、三遠南信自動車道の開通です。
下部の写真にもありますが、愛知県東部と静岡県西部、そして長野県南部を約100キロの延長でつなぐこの道路は、新東名自動車道と中央自動車道を結ぶ広域ネットワークを構築するとともに、災害に強い道路機能の確保など、南信州地方にとって大きな役割を果たすことが期待されている道路です。

ゆきさん農事録

 

...とかいう難しい話はどうでもよくて、要するに、毎日の生活が整えられた道路によってとっても楽になったんですよね! この道、我が家から組合に行くのにも使えるのですが、今まではすれ違いに苦労する狭い道路を使って20分ちょいかかっていたのが、ゼロ信号で15分で着きます! 積載量11トンの集乳ローリー車の運転手さんも、この道を使うようになったら20分早く移動できるようになったと喜んでいるし、自家用車がメインの交通手段で移動に時間のかかる田舎では、広域を早く動けるのって本当に有難いんです^^

大学の研究室時代にも思っていましたが、飯田市出身の私が使う方言は、同じ長野県の北部出身の人たちより、岐阜県や愛知県、静岡県の友人たちと似通っていて(と言うより、むしろ同じと言っても過言ではなく)、文化の流れも東海道に沿った地域で広がっていたんだろうなぁ、と不思議な感覚でした。
お互いに南海トラフ地震の指定区域でもあるので、子供のころから聞いていたこの道路の開通により、広域での助け合いがスムーズに出来る環境が整うのも、飯田市で3個目のラウンドアバウトが当然のように導入されているのにも、一歩、一歩と未来を見据え先に進んだ感じがしますね。
ネット上ではウィキペディアにだいぶ詳しく掲載されているのですが、すべての事業の始まりが1983年とあって、本当に長い時間をかけて行われた事業で、それぞれの足跡が悲願の開通の積み重ねだったんだなぁとじんわりきました。...ところでこの橋、自動車道の下に歩道が設置されており、空中散歩を楽しめるようになっています^^ ひぇっと思わず足の竦む高さですが、見渡す景色は綺麗ですよ♪

 

第60回!丸5年目になりました

ゆきさん農事録

 

そんなこんなで、農事録丸5年目ラストの今月は、長い歴史を重ねた話を取り上げてみました^^*
今年も変わらず、お付き合い下さった皆様、本当にありがとうございます! 毎月一度、何書こうかなと思うのが習慣になってしまいましたが、読んで下さっている皆さんの習慣にもなっていたら嬉しいなと思います(笑) あ。コメントのお返事も、溜めてしまっていましたがさせて頂くので、今月分記事とあわせて読んでいただければ幸いです^0^

クリスマスを過ぎればあとはお正月一色ですね!
風邪予防に効果的な食べ物はいっぱいあるけれど、不規則な生活になりがちな年末年始です。どうか皆さん、元気にお過ごしくださいね!

では、メリークリスマス!&よいお年を♪

ゆきさん農事録

江の島にて

この記事を書いた人

片桐由貴さん

伊那谷をまっすぐ南に向かって流れる天竜川流域の牛舎で、仕事と趣味、どちらも楽しむという片桐由貴さん。大学卒業後「やっぱり牛が好き!」と、家族の営む酪農に就農して12年。80頭ほどの牛たちと、ペットの羊2匹、猫5匹と過ごす日々を綴ります。

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