三井さんの農事録
[三井さんの農事録]

青年農家が担うのは畑仕事だけじゃない

10月もあっという間に終わって。気が付けば今年も残り2か月!

全力でLet’sトライ~!

出荷作業に飽きたらリンゴ畑へ…

さて、先月は実習生にお手伝いをしてもらいながらシャインマスカットのパック詰めをしていましたが、そのシャインマスカットも出荷のピークを迎え、1日3050箱を粛々と箱詰めして運ぶ日々

mitui01-20221109シャインマスカットも出荷のピーク


メリハリのない作業が多いので、僕はすぐに飽きてしまいます(笑)。

どーしても飽きてしまうときは、リンゴ畑に…(サボっているわけではありません!)。

この時期から朝は氷点下に近づき、1日の寒暖差が10℃を超えてきてます。リンゴはこの寒暖差でおいしくなります。

mitui02-20221109 朝靄がたち込める、この時期からリンゴの蜜入りが始まります

中野「おごっそフェア」開催!

そんなリンゴのおいしくなり始めるこの時期に、中野市では毎年「おごっそフェア」を開催しています。地元の食材を地元で味わって楽しむイベントで、市内の青年3団体によって企画運営をしています。

今年はJA代表として3年ぶりに僕も実行委員を務め、楽しく盛り上げ、盛り上がってきました。

mitui03-20221109 実行委員としてイベントを盛り上げ~

市内外から7000人を超える来場者の方に来ていただき、旬の食材を使ったメニューを食べながら遊んでいただくことができました。

何より、子どもたちの笑い声が響きわたって、やってよかったな~と。

mitui04-20221109 久しぶりに秋の空に賑やかな声が響きわたりました

農政活動でより良い農業を目指す

我々青年農業者は、こうした地域の賑わいを盛り上げるとともに、もうひとつ大切な役割があります。

それが農政活動です。

私たち農家は自然を相手にして、国の食料供給と国民の豊かな生活を支えていますが、やはり国の方針や法律の中で、ゆがみみたいなのが出てきてしまうことがあります。

とくに今年は長野県が誇る農産物のキノコが激動の世界情勢にもまれ、大変苦しい経営を余儀なくされています。僕は果樹農家ですが、中野市は果樹生産ときのこ生産の両輪でここまで発展してきました。

世界的な食料危機の中で、キノコは栄養価が高く、施設栽培で安定して生産を行うことができ、JA中野市も成長産業のひとつとして考えています。

しかし、現行の農水省の取り扱い品目にキノコは入っておらず、林野庁管轄の扱いとされていますが、その中でも原木シイタケは各種補助事業があるのに、エノキダケやブナシメジといった品目は、効果的な補助事業がないのが実情でした。

そうしたなか先日、補正予算審議中の国会へ出向いて、さまざまな要請活動をしてまいりました。

mitui05-20221109 現場の声を、自助共助を行ったうえでしっかりと伝えさせていただきました

長野県選出の与野党議員の方々に現場の声を届け、さらに我々が将来の農業をひっぱっていけるよう具体策を含めた話し合いをしっかりとすることができました。

mitui06-20221109 今回は世界情勢に影響を受けたキノコや畜酪を中心


今のウクライナ情勢や円安による経済のひっ迫はいつまで続くかはわかりませんが、農家も工夫や改善をすることで新たなステップアップを行い、世界に誇る食材を打ち出す環境をつくっていけるよう、今後もがんばります!

mitui07-20221109後藤大臣にはその場で林野庁へつなげていただけました‼

最後は堅苦しい話になっちゃいましたが。

みなさんはおいしいもの食べて、あったかくして、楽しい秋をお過ごしください!

mitui08-20221109 この子たちがやりたいことをやれる世の中にしていきたいっす

来月もお楽しみに!

 

この記事を書いた人

三井透さん

県内果樹産地の一つである中野市で、プラム、りんご、桃を育てる果樹農家の3代目になる三井透さん。以前はアパレルの企画、製造を行っていましたが「食や農業で多くの人に携わりたい」と就農し、果樹栽培の傍ら野菜などにも挑戦中!「食べる人が四季や自然を感じられるものを作る」をモットーに、日々の暮らしを綴ります。

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