来月2月14日はバレンタインデーですね。
日本でバレンタインといえば、女性が好きな男性にチョコレートを渡す日。
しかし、海外では「愛の日」として認識されており、男性から女性にお花などをプレゼントするのが主流なのだとか。
バレンタインデーにちなみ、「恋人たちのりんご」として人気が高いといわれる「ピンクレディー®」の紹介です。
食べごろは1月半ばから
ピンクレディー®とは、オーストラリアの試験場で育種されたりんご「Cripps Pink(クリプスピンク)」の世界共通の商標名です。現在ではオーストラリアをはじめ、アメリカ、ニュージーランドなど世界各国で栽培されています。
ピンクレディー®の収穫時期はりんご「ふじ」と同じ11月ですが、収穫後は酸味が強く、1月中旬ごろまで貯蔵すると酸味がぬけて食べごろになります。
地球温暖化の影響か、近年収穫後の酸味が弱くなっており、12月から出荷される場合もあります。
外見は小ぶりで赤みが強く、食感は果肉がしまってシャキシャキしており、甘酸っぱい味がします。
「ふじ」のようにジュワっと口の中に果汁が広がる日本のりんごとはひと味ちがい、果汁が少なく、さっぱりとしています。
ピンクレディー®は貯蔵性に優れ、冷蔵庫などに入れておけば4月ごろまでシャキシャキ食感のままおいしくいただけます。
クラブ制のりんご
ピンクレディー®は「クラブ制」のりんごです。クラブ制とは、りんごの新品種を生産・販売するライセンスを会員だけに与えるシステムのこと。
日本では日本ピンクレディー協会の会員のみが栽培できます。協会の内容に賛同し、世界共通の厳しい規格をクリアすることでその名を手にする(ライセンスを取得する)ことができます。
日本ピンクレディー協会を立ち上げたのは、安曇野市の果樹農家・中村隆宣(なかむら・たかのぶ)さん。オーストラリアからピンクレディー®を導入した中村さんが先駆者となり、長野県は全国の生産者の大半を占めるなど圧倒的なシェアを誇っています。
PinkLady冊子2020より抜粋
「日本ではあまり聞かないけれど、クラブ制は世界的に広がっています。生産量が調整され、大量に市場に出回ることによる値崩れが起きにくいなどのメリットがあります。海外の品種だけでなく、システムも取り入れることで日本のりんご産業に新しい風を吹かせたいと思っています」
ピンクレディー®が購入できるところ
「各生産者ごとに、近隣の直売所などに出荷しています。私は直売所『安曇野スイス村ハイジの里』に出荷しています。ネットショップでは、食べチョク、ポケットマルシェ、楽天、メルカリに出品している生産者もいるので気になる方は調べてみてください」
東京、名古屋、大阪の市場へも出荷しています。お近くのスーパーでもピンクのロゴを目印に探してみてください。
かわいい段ボール、ロゴのデザインは世界共通です。