この頃は一気に「夏!」を感じますね。
7月11日現在、関東甲信越の梅雨明けは発表されていませんが、全国的に今年は梅雨明けが早いようで、体感的に「梅雨あったかな?」という感じです。
ところで「梅雨」という言葉の由来をご存じですか?
いろんな説があるようですが、有力なのは「梅の実が熟す頃に降る雨」だから(ちなみに「つゆ」という読み方にも諸説あり、日本語の奥深さを感じました。ぜひ調べてみてください!)。
梅雨があったんだか開けたんだか定かでないこの時期に、Instagramを眺めていたら「梅コーラ」なるものが目に入りました。ナニコレおいしそう! しかも割と簡単そう。もしかしたら、ずぼらな私にもできるのでは!?
気づくと私は直売所に走っていました。
直売所へGO!梅をGET!
梅の時期も終盤。直売所で手に入ったのは「豊後梅(ぶんごうめ)」。
調べてみると梅とあんずの交配種とのことで、酸味が少ないのが特徴。ちなみに豊後は旧国名で現在の大分県の中・南部に相当します。
あんず(信山丸)と豊後梅。たしかに並べると親戚感がある
特にこだわりなく、直売コーナーにある梅を購入したのですが、調べてみるといろんなことが知れて楽しい。直売コーナーはまさに一期一会。安さ、新鮮さはもちろん、品種を楽しむにはもってこいの出会いの場です。
How to make 梅コーラ?
巷でうわさの「梅コーラ」とは、簡単に言うと、梅を砂糖などと一緒に浸けて抽出したエキスを炭酸で割ったものです。
いくつかレシピを見て、スパイスを入れてクラフトコーラっぽくしてみることに(初心者にありがちな、ちょっと背伸びした挑戦?)。そして用意したのはこちら。
○豊後梅:約1kg(袋に入っていたものを計量)
1kg超えでこの値段!
○黒糖、きび砂糖:各500g
梅と1:1の量になるように。今回は砂糖2種類をミックス
○しょうが:ひとかけ(スライスする)

○クラフトコーラ用スパイス:1袋(ア○ゾンで購入)

容器は、家に転がっていた保存ビンを引っ張り出してきました(去年、果実酒を漬けるために買いまくったビンの残り)。
材料を全部ビンに詰めて、あとは待つだけ。その前のひと手間が、「これぞ梅仕事」ってヤツです。
Shall we 梅仕事?
梅干し、梅シロップ、梅ジャム、etc. 生食ではなく保存食として活用される梅は、当然ながら加工作業が必須となります。
この作業を「梅仕事」と呼びます。なんだかいい響きじゃないですか。ちょっと丁寧な暮らしをしている気がする。
具体的な方法は次のとおり。さあ、初めての梅仕事。やってみますか!
1 梅のアクを抜く
3~4時間ほど水に浸けて、梅のアクを抜きます。やや熟している実もありますが、私は4時間ほど浸けました。ちなみに完熟梅はアク抜きをしなくても良いようです。
アク抜き前と後では特に見た目の変化はありませんでした
2 さっと洗って、水気をよく切る
一つずつ丁寧に水を拭き取ります。水気が残っているとカビなどの原因になります。
3 竹串でヘタを取る
ヘタはえぐみの原因になるため、取り除きます。「これぞ梅仕事」って感じですね!
竹串をヘタ と実の隙間に入れて…
取る!
ポロっと気持ちよく取れる場合もあれば、なかなかうまくいかない実もあります。なんとなーくの体感ですが、やや熟した実のほうがヘタが取れやすい気がしました。
4 ビンの消毒
保存容器の消毒は必須。煮沸消毒が理想ですが、使用したビンが耐熱ではなかったため、果実酒用のブランデー(アルコール分35%)を沁み込ませたキッチンペーパーで内側を拭き、アルコール消毒しました。
果実酒用のお酒は度数が高い
5 ビン詰め
あとは簡単、ビンの中に梅と砂糖を交互に入れるだけ。しょうがとスパイスも一緒に入れます。


Waiting for you…あとは待つだけ
完成まで2〜3週間。時々ゆすって砂糖を溶かします。梅のエキスが染み出して、砂糖が溶けていきます。開封後の保存期間は、冷蔵で3か月、煮沸した場合は1年が目安とのこと。
5日後の様子。黒糖が先に溶けて、コーラっぽい!
果たして初めての梅仕事の成果は…次回(または次々回)の更新でご報告したいと思います! 一緒にお待ちいただけたら幸いです。
なお、記載の作り方は一例です。梅の品種や熟度、作成や保管状況によって品質や保管期限が変わることが想定されます。あらかじめご了承ください。
おまけ:長野県の「竜峡小梅」
今回は直売所で出会った「豊後梅」を使用しましたが、長野県では「竜峡小梅(りゅうきょうこうめ)」が有名です。
南信州の下伊那地方に自生していた小梅の中から選抜された梅で、その名に、天竜川の切り開いた絶壁が続く「天竜峡」の2文字をいただきます。
竜峡小梅
出荷時期は5月下旬から6月中旬。カリカリ梅として漬けるのがおすすめ。この竜峡小梅と飯田小梅を使用した国産梅100%使用のドリンクもあります。
JAみなみ信州の梅ドリンク「おかあちゃんの手づくりうめ」
長野県は主要な梅の産地ではありませんが、地域ならではの品種やその加工品が、県内各地の直売所に並んでいます。