りんご倉庫がアートなボルダリングに!

ボルダリング

農業を、もっとかっこよく、面白くーー
次世代の農家による新たな取り組みが始まっています。

地域のみんなが楽しめる場に

ボルダリング

県北部の中野市豊津で、りんごやぶどうを栽培する「マスニ農園」さんが、りんごの倉庫にボルダリングを作り、注目を集めています。
鮮やかで芸術的な壁画は、千曲市の画家・越ちひろさんがデザインをしたもの。2017年4月にオープンし、りんごの出荷が忙しくなる10月~12月以外の土・日曜は、地域の皆さんが楽しめるように、一般開放しています。
ボルダリング初心者から本格的に挑戦したい人まで、市外からも多くの人が訪れているそうです。

ボルダリング

ボルダリング

思いつきからわずか3カ月で実現に

園主の清野友之さん(32)にボルダリングを作ったきっかけを伺いました。
「本当に思いつきです。出荷の時期しか使わず、殺風景な倉庫をインテリアのようにおしゃれに、地域の人が楽しめる場にしたいと思って。友人に相談をしたところ話が盛り上がって、一気に作ることになりました」
構想から実現までわずか3カ月ほどの短い期間で実現したプロジェクト。画家の越さんには、共通の知人を介して知り合ったそうです。

ボルダリング

「ぜひ気軽に遊びにきてください」と清野さん

大学卒業後、社会人生活を送っていた清野さんは、結婚を機に地元に戻り就農しました。始めは自分の経営を良くしていくことに精一杯でしたが、青年会議所でさまざまな人たちと触れ合ったり、セミナーに参加していく中で、自分なりに何か地域に貢献できることがないか、と考えるようになったそうです。
「地域のいろいろな人たちを繋げたい。繋がりたい」。そのひとつの形が、今回のボルダリング制作なのです。

この場所だからできる農業体験を発信

ボルダリング

清野さんの考えの根底にあるのは、「農業をもっと楽しく、かっこよく、面白くしたい」ということ。
「朝、太陽が昇ったら起きて自然に触れ、夜暗くなったら家へ帰る。たったこれだけのことができるだけでも、農業はとても人間らしい仕事で、魅力がある産業。そういった農業の魅力を、農産物以外にもこういった形で付加価値をつけ、発信をしていきたい」。清野さんは力をこめます。
そのためにも、現在の人とのつながりはかけがえのない財産であり、これからも人との触れ合いの中で得られる感性や刺激を大切にしながら、常に「楽しく仕事をするためにはどうするか」を考えていきたいとのことです。

ボルダリング

のどかな風景が広がるマスニ農園の倉庫周辺

今後、農業体験とセットで、地元の子どもたちにボルダリング教室を開いたり、婚活パーティーなどを開く予定もあるとのこと。
次世代の農家が巻き起こす、農業の魅力発信と地域を盛り上げる新しい〝形″に、今後も期待が持てそうです。

マスニ農園

  • 長野県中野市豊津4277−5
  • TEL 0269-38-3056
  • ■ボルダリング
  •  予約受付 平日8:00〜17:00
  •  営業時間 9:00〜22:00
  •  営業期間 1月~9月の土・日曜
  •  (10月〜12月は休業)
この記事を書いた人

グァルネリ

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