先週末の県内は、長野市内でも最高気温が5度までしかあがらず、久しぶりに寒い気候へ逆戻りとなりました。一部地域では雪や雹が降りましたが、果樹などはまだ開花前だったこともあり、大きな被害はなかったようです。とはいえ、畑では心配して見回る農家の方の姿が見られました。
長野市にある我が家の近所では、ろうかく湖のほとりで「ろうかく梅園花まつり」が開催され、県内各地からの親子連れなどで賑わいました。雪や雹に見舞われ、来園者も梅も少しびっくりしたのではないでしょうか。梅もまだ咲き始めではありましたが、山里の風景がピンクに彩られる日も近そうです。
県内各地で霜注意報が発令されるなど、まだまだ寒さから気を抜けません。雪国では、自動車のタイヤをスタッドレスタイヤからノーマルタイヤに履き替える時期を迎えていますが、先週末の雪で見合わせた方も多いのではないでしょうか。
東京では先週末に桜の花見は最後の見頃を迎えているとの報道がありましたが、県内の桜はこれから楽しめますよ! 花見といえば、今では宴会などをイメージしますが、元来は身の汚れを清めるために野山に行くという、地区全体で行う神聖な行事だったそうです。県南部では、見頃や咲き始めを迎えていますが、他の地域ではこれから開花を迎えます。開花予想日は、松本市4月9日、上田市4月10日、長野市4月12日とそれぞれ予想されています。桜の開花情報については信州さくらだよりをご覧ください。
桜の開花を待つこの時期は、信州の特産品であるあんずの開花が話題となります。3月3日に千曲市森地区の基準木が開花し、あんずの開花宣言が出されました。先週末の寒気の影響もあったのか、まだぷっくりと膨らんでいるつぼみも多く見られます。県内の多くの地域で、桜やあんずが開花を迎えるのも、間近ではないでしょうか。
あんずの花
県内で近年ブームとなっているのが雪を利用した貯蔵方法です。雪の冷気を利用するので、燃料を消費せず、排気ガスを排出しないためエコであり、また貯蔵することでおいしくなるといった声も聞かれます。りんごやお酒、蕎麦など、貯蔵する品目が年々増加していることからも、評判の良さがうかがえます。JA信州うえだでは、4月3日に菅平高原スノーアップルが掘り出されました。上田市で、2014年4月4日(金)〜20日(日)まで開催される「上田城千本桜まつり」で販売されるほか、JAタウンでも購入できます。
さらに、雪の下からおいしい農産物も掘り出されています! 県中部の山形村では、ナガイモの春堀りが最盛期を迎えています。2月の大雪により作業は遅れていますが、適度な雨に恵まれて作柄は良好だそうです。県北部の長野市では、遊休荒廃地を利用して栽培された菊ごぼうが掘り出されています。12月頃には収穫できるそうですが、雪の下で冬を越すことで風味が増すと言う声もあるんだとか。
畑の畔道では、つくしがひょこっと顔を出しています。綺麗に洗って、おひたしなどにして食べる方もいるそうですよ。
県中部の松本市などでは、露地ものスイカの定植作業が始まりました。夏の暑い日に食べたくなるスイカですが、春先から着々と準備が進められています。まだ寒い日もある県内では、霜などへの対策を行いながら作業を行っています。
長野市にあるJA長野県ビル前広場では、地域や農家のお母さんグループやJAが野菜や総菜などを直売する「農業ふれあい広場」が、2014年4月18日(金)から始まります。12月初旬まで毎週金曜日11:00〜開催されます。新鮮な野菜や手作りのお惣菜、郷土料理といった、信州ならではの掘り出し物がずらりと並びます。善光寺参りの道中に、ぜひお立ち寄りください。
[巻頭のカバー写真]
千曲市森で月曜日に撮影した、今にも開花しそうなあんずです。花よりも濃いピンク色をしたつぼみが可憐でした。
*コラムはしばらくの間お休みさせていただきます。