殿倉さんの農事録
[殿倉さんの農事録]

野菜ソムリエの資格を持ち、南信州の野菜、果物、りんごのお酒の魅力を発信している農業ママです!

 

みなさん、はじめまして。

南信州の飯田市でブナシメジ、りんご、アスパラを生産販売している殿倉由起子です。

 まずは自己紹介から

私は20116月に実家の「太陽農場」にて就農して、今年で11年目になります。太陽農場は父が平成2年に創業して今年で32期目。今期より私が父から代表を受け継いで経営しています。

スタッフは私を含めた家族6名、パートさん5名の小さな法人です。主力はブナシメジで年間約105万本出荷していて、りんごは1.2haほど、アスパラは10aの生産規模です。

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ざっくりとした経歴は、

19841月、飯田市生まれ
高校卒業後、イギリスの大学へ進学して観光学を学ぶ
帰国後、東京の外資系ホテルで3年ほど勤務
2010年に結婚して翌年、生まれ故郷の飯田市にて就農
同時期に野菜ソムリエプロの資格を取得し、南信州の野菜果物の魅力を発信中
2014年にポム・ド・リエゾンの資格を取得し、りんごのお酒シードルの魅力を発信中
2016年、2017年度PALネットながの(長野県農業青年クラブ)の会長を務める
2018年、長男を出産
2020年、株式会社太陽農場の代表取締役に就任

現在は、保育園に通い始めたばかりの3歳の息子を育てながら、実家の農業法人の代表を務めています。

専業農家で生まれ育った私は農業という職業が嫌いで、高校卒業後はイギリスの大学へ進学したのですが、なぜか今は父の後を継いで農業経営者となってしまいました。

今回から始まった農事録を読んでいただくと、きっと、どうして私が農業という仕事に就いたのか、どうして経営者になったのか、だんだんわかっていただけるのかな~と思いますので、今後もぜひ読んでくださいね!

春アスパラが一番おいしい!

さてさて、南信州も春真っ盛り。
桜は散って、りんごの花が咲きだし、アッという間に農繁期を迎えています。

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今のおすすめは何といってもアスパラです。ハウスの中で育つ春アスパラは収穫のピークを迎えています。アスパラってじつは、2度の収穫のピークがあるんです。

まずは春。4月から5月のGWすぎくらいに収穫するアスパラを春アスパラと私は呼んでいるのですが、何といってもこの時期のアスパラが一番!

アスパラが好む温度帯が15~28℃くらい。冬にじっくり根っこに溜め込んだパワーを、温度が上がってきて水をたくさん取り込むことでアスパラは茎を伸ばします。しかもこの時期は、ほどんど農薬散布を行いません。私たちはこの若いアスパラをいただくのです。

もうひとつのピークは夏場。冬に溜め込んだパワーを使い切り、細いものしか出てこなくなったタイミングでアスパラの木を作ります。これを「立茎(りっけい)」と呼ぶのですが、この立茎の時期には、アスパラはほとんど収穫できません。

アスパラが木を作り、そこから伸びた枝から生えるほそーい葉っぱで光合成を行うことにより、またパワーを溜め込み、溜まったところでまた木の根元からアスパラが生えてきて、それを収穫するのです。

アスパラは絶対太いものがおすすめです! 細いもののほうがおいしいと思ってる方が多いのですが、細いとしなびやすく、筋っぽくなるのがとても早いです。

夏になると高温障害になって太いアスパラの中が空洞になってしまうこともあるので、ぜひ今、この春の時期に太いアスパラを食べてみてください。

私のおすすめは、ちょっと多めのオリーブオイルで少し焦げ目がつくまで焼いたら、塩コショウと粉チーズを振りかけて食べること。ゆでると水っぽくなってしまうので、焼くほうが甘みがギュギュっと詰まっておいしくいただけますよ。

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では、今月はこの辺で。次回は主力のブナシメジのこと、子育てについても触れていきたいと思いますので、お楽しみに。

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この記事を書いた人

殿倉由起子さん

殿倉由起子さんは大学卒業後勤務した東京のホテルスタッフから転身して、子育てをしながらも地元の飯田市でぶなしめじとりんごを栽培する農業法人の経営者。農業のかたわら、野菜ソムリエプロの資格を持ち、夢だった農家民泊&カフェ「Cider Barn &more(サイダーバーン・アンドモア)」の運営も始まりました。

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