男前百科 SEASON3 vol.2
中野市 関良祐さん・理恵さん
「鳥の鳴き声を聞きながら仕事ができるなんて、夢にも思わなかった」。
そう話すのは、農業をやるために都内から移住してきた、関良祐さん・理恵さん。
農への憧れを追いかけ、縁もゆかりもない土地"長野県"に引っ越してきました。小諸市にある長野県農業大学校で1年間、さらに、果樹農家のもとでの現場研修を経て、今春から本格的に農業を取り組みはじめた2人。今回はそんな男前夫婦の紹介です。
経験ゼロからの移住でも農家になれる
中野市のシンボル高社山
2人が移住してきたのは、県北部に位置する中野市。ブドウやサクランボといった果樹が盛んなこの土地で、今春から本格的にブドウの栽培をスタートさせました。長野に移住を決めたのは、2人とも自然が大好きで、もともと信州に愛着があったことに加え、行政やJAが行っている新規就農者の支援体制が充実していたからだといいます。
理恵さんは呉服の販売会社、良祐さんは経理担当のサラリーマンとして都内で勤務していましたが、「農業をやってみたい!」と、先に思いを口にしたのは良祐さんでした。理恵さんの親戚の家ではじめてやった収穫体験がきっかけでした。「作業がとてもおもしろかった。また、収穫した野菜を、食堂を営んでいる両親に送ったらとても喜んでくれた。農業を本格的にやってみたい、と強く思いました」と笑顔で話してくれました。
作業の楽しさ、人とのふれあいで田舎暮らしを満喫♪
農業をやることを決断した2人ですが、周りからは「農業はつらい」「そんなに甘くない」など、いろいろ言われたすえに、覚悟を決めて長野に来た、といいます。農業をやりはじめて苦しかったことを聞いてみると、理恵さんは「すべての作業が楽しい。台風等の自然災害ですべてが台無しになるのは怖いですが、今はつらい、苦しいと感じたことは一度もありません」とキッパリ。
農作業の合間にお茶でひといき
長野に移住して驚いたことがある、と2人は話します。
「道を歩いていると、近所の小学生や中学生が『こんにちは』と声を掛けてくれることに驚きました。東京ではそんなこと考えられなかったです。また、近所の住民の方や農家の皆さんがとても親切で、日々助けてもらっています。近所付き合いがこんなにも温かいものだとは思わなかったです」
食べた人が幸せになれる農産物を作りたい
ぶどうの露地栽培の開花は6月。7月以降は収穫に向けて大忙しの日々を送ります。農業ライフの魅力について、2人は「四季の移り変わりを感じ、山々の自然に囲まれながら作業するのは本当に素晴らしいです。鳥の鳴き声を聞きながら仕事をするなんて、都内では考えられなかったですしね。また、自分たちで育てている農産物の成長過程を日々チェックするのも、とても楽しいです」と語ってくれました。
ブドウのほかに、リンゴやプルーンの栽培も着手しはじめた2人。今後の目標について、「食べた人を幸せにさせるような農産物を作れる生産者になりたい」と決意を述べました。
PROFILE
為せば成る
氏 名 |
関 理恵(せき・りえ)さん |
年 齢 |
44歳 |
経 歴 |
東京都出身。呉服の販売会社勤務後、夫の良祐さんとともに農家を目指して移住。長野県農業大学校卒業後、果樹農家での現場研修を終え、独立。2016年春から果樹栽培に取り組む |
生産内容 |
ブドウ77a、リンゴ34a、プルーン6a。いずれも今年苗を植えたところ |
趣味・特技 |
着物 |
好きな食べ物 |
桃、「堂島ロール」 |
好きな男性のタイプ |
リーダーシップを取れる人や、叱ったり注意したりするのが上手な人は尊敬しますし、憧れます。 |