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牛乳がおいしい〜♪野辺山高原の直売所:南牧村

農と食をつなぐ直売所の旬を徹底取材!

農と食をつなぐ直売所の旬を徹底取材!

新鮮・安価・安心に加え、
ご当地ならではの「+α」があるのが直売所の魅力。
農業とおいしいものを愛する編集部が信州の東西南北をかけめぐり、
知る人ぞ知る穴場商品から噂の仕掛人まで、
信州の直売所の魅力をあますところなくお伝えします!

【直売所レポート! No.12】
南牧村農産物直売所(南牧村)

長野県の東端、山梨県北杜市と境を成す南佐久郡南牧村の「南牧村農産物直売所」。南牧村というより野辺山高原と言ったほうがピンとくるかもしれません。高原を走る国道141号線沿い、「ポッポ牛乳」で知られるヤツレンの牛乳工場の隣に、2016年6月18日にオープンしたばかりの直売所です。

南牧村農産物直売所

晴れていれば建物の背景に八ヶ岳が望めます

 

標高1300mの高原にオープン

南牧村農産物直売所

芝生の広場もあります。広場の向こうはトウモロコシ畑

野辺山高原といえば、標高日本一のJRの駅や、国立天文台野辺山宇宙電波観測所など、高原ならではの施設や観光スポットが点在することでも知られています。そして標高1300mのエリアに伸びやかに広がるのが高原野菜の畑。高原を走る国道141号線の両側には、収穫期を迎えたレタスやキャベツ、成長が楽しみなトウモロコシの畑が続き、青い空と緑の畑とのコントラストを楽しませてくれます。取材に訪れた日は、あいにくの空模様でしたが、のびのびとした風景は、気持ちも晴れやかにしてくれそうです。

オープンしたばかりの「南牧村農産物直売所」には、豊かな環境で育った農産物が並びます。中でも乳製品の充実ぶりには注目の店内。ヤツレンの牛乳工場に隣接する立地からも期待は膨らみます。
(ヤツレンは2001年に八ヶ岳高原農協連合会〈通称・八連〉から、乳製品部門を分社化した株式会社)

野辺山育ちの多彩な乳製品がそろう

南牧村農産物直売所

乳製品勢ぞろい

店内に入って気付くのは、乳製品コーナーのスペースの広さ。冷蔵の棚には牛乳をはじめ、ヨーグルトや飲むヨーグルト、併設する工房で作るチーズなどが多彩に並んでいます。
主力製品である「ポッポ牛乳」は、1975年から親しまれている牛乳で、素朴な表情の機関車のイラストが目印。牛乳工場からの輸送が約30分圏内という、地元の牧場で搾乳した牛乳だけを使った、こだわりの牛乳です。まろやかさと甘みを感じる味わいが人気です。

南牧村農産物直売所

ポッポ牛乳給食サイズも

南牧村農産物直売所

新製品のミルクチーズクリーム

濃厚で味わい深いジャージー牛乳

南牧村農産物直売所

ジャージー牛の製品

ずらりと並ぶ乳製品の中には「ジャージー牛乳」「ジャージーヨーグルト」の文字が目を引きます。牛乳といえば、白黒模様のホルスタインが思い浮かびますが、野辺山ではヤツレンに出荷する53軒の酪農家のうち6軒がジャージー牛を飼育しています。
20160629choku07.jpgジャージー牛はイギリスのジャージー島が原産で、毛色が淡い茶色の乳牛です。体格は、平均650㎏のホルスタインに比べて450㎏と小さく、1日の搾乳量もホルスタインの30リットルに比べて20リットルと少なめ。ところが、乳脂肪や乳タンパク質の含有量は高く、乳脂肪で例えると、ホルスタインの平均3.7%に対して5%を超えるなど、濃厚で味わい深い牛乳が搾乳できます。
しかし、数字からも分かるように、ホルスタインに比べると搾乳量が少ないため生産効率が低く、国内の飼育数が伸び悩んでいるのだそうです。

おいしい牛乳をお届けしたい

しかし、野辺山高原には「約7割がジャージー牛」という酪農家がいます。1931年に創業した高見澤牧場の3代目・高見澤武史さんです。現在210頭の乳牛のうち約150頭のジャージー牛を育てています。

南牧村農産物直売所

子牛と高見澤さん

高見澤牧場では代々ホルスタインが中心でしたが「牛乳の味わいの良さを多くの人に広めたい」との思いから近年、ジャージー牛を増やしてきたのだそうです。
飼育方法や飼料などはホルスタインと大きく異ならないのだそうですが、自家栽培の牧草を入れるなど「繊維質を多く取り入れた飼料を与え、体調管理には気を配っています」と高見澤さん。「いずれは野辺山高原といえばジャージー牛といわれるくらい、全国で知られるようになれたらいいのですが」と、"日本一"の多い高原で、次なるトップを目指しています。

美味しさを実感するならソフトクリーム

南牧村農産物直売所

ジャージー牛乳を使ったソフトクリーム

さて、そのジャージー牛乳の美味しさを味わうには、牛乳やヨーグルトはもちろんですが、直売所では、ぜひとも名物のソフトクリームをおすすめします。
ヤツレンの牛乳工場に併設していた売店が、直売所に移転し、今年から1年中、ソフトクリームが食べられるようになりました。
ジャージー牛乳の特徴でもある、少し黄色がかった色と濃厚な味わいにファンは多く、まさしく老若男女に人気です。
また、ジャージープレーンヨーグルトの上にソフトクリームが乗った「ソフト&ヨーグルト」は、ここでしか味わえない名物です。ソフトとヨーグルトが2層になっているので、ソフトを味わったりヨーグルトを味わったり、時には混ぜて食べたりと1つで2度も3度も楽しめるソフトクリームです。

ポッポ牛乳の製品が多彩

南牧村農産物直売所

ヤツレン専務取締役の三石さん

店内には「ポッポ牛乳」を使ったパンやお菓子なども並び、お土産を選ぶのも迷ってしまいそうなほど。ヤツレンの専務取締役・三石博之さんは「胃腸の調子が良いのは毎日ヨーグルトを食べているからかもしれません」と地元産の乳製品の良さを実感しているひとり。「イベントも開催予定です。ぜひ出掛けてください」と話しています。

南牧村農産物直売所

ポッポ牛乳 サブレ&ラスク

南牧村農産物直売所

ポッポ牛乳 レアチーズケーキ

南牧村農産物直売所

朝採りの野菜

南牧村農産物直売所

ポッポ牛乳 パン

2016年7月29日には「野菜祭り」、9月10・11日は「お客様感謝デー」、10月22日には共催の「農業祭」を開催する予定です。

南牧村農産物直売所

  • 長野県南佐久郡南牧村野辺山79-7
  • TEL 0267-98-2028
  • 営業時間 8:30~17:30分(ソフトクリームは9:00~17:00)
  • 定休日 無休(年末年始は休業)
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