ひたむきに頑張る人は、理屈抜きに男前!信州の農業を担う次世代のリーダーとして歩み始めた若者たちのライフスタイルとは!?志を持って農業に情熱を注ぐ、『若手男前農家』のオンとオフのありのままの姿をシリーズでご紹介します。
「自分に満足した時点で成長できない」 この気持ちを忘れずに、無我夢中で父の背中を追い続けています。 一度は村を離れた子どもたちも「帰ってきたい」と思えるような村をつくるため 僕たち若い世代で、この土地を守り続けたい・・・。
4人目の「男前」は、長野県の北端、飯山市羽広山地区で「コシヒカリ」を生産しているお米農家、 江口卓也さん(31)です。「学生時代は野球一筋だった」と話す江口さんですが、今は農業一筋。全力投球で農業に向き合っています。
この羽広山地区は、標高600mで冷涼な気候なのが特徴。近くには、ブナの原生林で名高い鍋倉山があります。お米は鍋倉山の名水を利用して生産しており、毎年良質な「コシヒカリ」ができあがります。 江口さんはお米のほかにも、ズッキーニやアスパラを生産していますが、残念なことにズッキーニは、今年の台風19号の影響でほぼ全滅状態でした。
手前が江口さん。父親(奥)の姿を見ながら毎日が勉強です
工業製品とは異なり、自然にどうしても逆らえない農業に対して、かつては、「農業は親の姿を見ていて大変だと思っていた」と話します。 専門学校を卒業後、長野市内の会社に就職。営業職として、松本、愛媛を転々とし、26才で脱サラ。家業を継ぎました。 農家の息子とはいえ、学生時代は野球漬けの日々を送っていた江口さん。実家を継いだものの、はじめは農業のやり方などまったく分からなかったといいます。 就農して現在5年目を迎えるも、毎日が勉強。あまり話さない寡黙な父親の背中を追い、日々、その技術を盗んで学びます。
羽広山地区には、30代・40代の農家が10名前後おり、江口さんは最年少。「この集落に住む子どもたちが大人になり、仮にこの土地を離れても、いつか帰ってきたいと思える場所・いつでも帰れる場所を残しておきたい。若い力でもっと良い村をつくっていきたい」と、2児のパパでもある江口さんは、思いを語ってくれました。
農業のやりがいについては、「やりがいを考える間もなく、あっという間に5年が過ぎた」という江口さん。 「これからゆっくりと、やりがいや自分自身の根本的な芯を見つけたい」と話してくれました。
地元の野球チーム仲間と。右が江口さん
地区で作ったTシャツを着る江口さん。背中の文字「Wing Wide」は羽広の意味
自分に満足したらその時点で成長できない。サラリーマン時代からずっと好きな言葉です。
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