こんにちは。
吐く息が真っ白になるような季節になりましたね。前回は「夏場に比べるとゆっくりな時間となりつつ…」なんてことをお伝えしたのですが、12月ともなると「師走」と言われるだけあって思っていたよりも慌ただしく毎日が過ぎていきます。
最近の作業としては…
まずは、11月に田んぼに微量要素をまきました。これは、稲を始めどの作物の生育にも必要な「チッソ」、「リン酸」、「カリ」の3大要素ではなく、人間でいうサプリメントのような、なかなか摂取しにくい養分に当たります。むしろ来年のための準備と言った方がよいのでしょう。
その後秋起こしを行いました。微量要素を混ぜるとともに、稲刈りの際に田んぼに残したワラを分解しやすいようにするためです。田植えの前に代かきのためトラクターに乗りっぱなしと言う時期がありましたが、そのころに比べると本当に日も短くなったことを感じます。
秋起こしが終わると今度はカボチャの箱詰め。11月上旬に収穫したカボチャが下旬になって出荷の時期を迎えたため、12月上旬に出荷できるようだいぶ急いで箱詰めをしました。今年から面積が増えたこともありその数500箱。たくさん出荷できるということはいいことなのですが、重量物であるためなかなか大変な作業でもあります。
アスパラ畑に、お礼と期待を込めた年末作業
「最近はアスパラの話が出てこないなぁ…」なんて思った方もいるのではないでしょうか。確かに、ここ数回アスパラに関しての農事録がなかったので久しぶりに状況をお知らせします。
カボチャの出荷が終わった頃からアスパラ畑の片付けと、来年のための準備を始めています。その1つがコレ!
先日大量に鶏糞を購入しました。10トンのトラックに満載!
アスパラを食べるということは、新芽を食べているのと同じです。それを4月下旬から9月まで収穫という形で続けるのですから、アスパラの株への負担はとても大きいものだと言えます。そのため、今年もしっかりと収穫をさせてもらったお礼も兼ねてこの鶏糞を追肥します。その量は1反(1,000平方メートル)当たり2t以上です。もっとわかりやすく言うと1m×1mの四角の枠の中に2kg以上という計算になります。
とは言え、せっかく購入した鶏糞もすぐに畑にまけるということはなく、①9月に収穫が終了した後、好き放題に伸びたボサボサのアスパラが寒さで枯れ上がるのを待って茎葉の刈取りと焼却。②茎葉がスッキリと無くなり畝が見えるようになった後、鶏糞を畝の脇にすじ状に散布。そして③キノコ生産者がキノコの菌床として使用した後のオガクズを通路に敷き詰める。
と我がアスパラ畑では3つの行程があります。
③の作業は例のごとく「武石ふれあい」の福祉施設の利用者さんたちに作業を依頼しています。ここ数年は3月頃までこの作業が続くのです。
アスパラの管理作業はそのくらいなのですが、それとは別にもう1点お伝えできることがあります。
アスパラの栽培面積を増やそうと思っています。年輩の花の農業者さんが使っていた畑を貸していただけるようになったのです。この畑にはすでにビニールハウスがあるのですよ!このおかげで植え付け直後から雨による病気の心配が少なくて済みそうです。
アスパラを植えるのには少々遅い時期なのですが、6月に定植予定です。そのためこの冬には傷んだビニールや骨組みの補修をしたり、植え付け前の土づくりをしようと思っています。
今年をしめくくる、さまざまな出来事
ところで、つい先日から次の写真の様なものが祭られるようになりました。
これは御柱です。来年4月はこの武石地域でも御柱のお祭りがあります。ニュースなどで報道されている「諏訪大社」の御柱祭のご神木のように大きくはありませんし、御柱に乗って山を下るようなことはないのですが、その分この地域では「おねり」と呼ばれる大名行列があるのです。この行列には「おかめ」と「ひょっとこ」が加わり、この道化が加わることで本物の大名行列と区別していることが特徴的なのですよ。にわか仕込みの説明をするよりも、詳しいことは「武石観光協会」や「子檀嶺神社御柱祭」を検索してみてください。そして来年の春ぜひ上田市武石地域の御柱を見に来て下さいね。
今回は皆さんにもう1つ紹介したいことがあります。それは…
引用:家の光ネット
前回の農事録でお伝えしたのですが、JA信州うえだの青年部役員が裏方として参加させていただいたイベントの内容の一幕で、1月号の「地上」の1ページです。面白そうでしょ!?
興味を持たれた方は是非お近くの農協に「地上」のことを問い合わせてみてください。
今回は茶色の写真が多かったので最後は作物の写真です。
少し前の話なのですが、高校の時の友人から突然連絡がありこのリンゴを贈ってきてくれました。話すのは10年ぶりくらいだったのですが、何かの折に私が上田市で就農していることを知ったらしく連絡をしてくれたようでした。
そもそも全く違う職種であったこの友人なのですが、4年ほど前からリンゴを栽培する農業者になったとのこと。久しぶりの連絡だったことにも驚きましたが、農業をやっていることにはもっと驚きました。
こうして再び連絡をしてきてくれた友人とも懐かしい話もしたいとともに、同じ農業者としてもコロナ対策をしっかりとしたうえで会いに行きたいものです。
さて、本年の「農事録」は今回が最後ですね。その時々に起こることをできるだけお伝えしたいと思ってはいるのですが、いざやってみるとなかなか難しいものですね。それでももう少しだけ続けさせていただきますので、来年もよろしくお願いいたします。