飯島さんの農事録
[飯島さんの農事録]

カブトムシもイモリも...。ぼくらはみんな生きている!

カブトムシ

 

立派でしょ!
アスパラの畑に入れているオガクズをたくさん食べて大きくなったカブトムシの幼虫は、この時期になると立派な姿で出てくるようになります。今年は例年より少し早くお目見えしているような気がします。やはり1年を通して全体的に暖かくなってきているのでしょうか。

生き物続きでもう1枚。

アカハライモリ

 

こちらはアカハライモリ。ここら辺の地域では田んぼの水の取り入れ口によくいるヤツらです。なにか悪さをするわけではなく、いつも水の中で静かにしています。
調子に乗ってもうひとつ行きましょうか。
これは生きてはいませんが、皆さんの嫌いな......

蛇の抜け殻

 

そうです。ヘビの抜け殻です。
先月はほぼ1カ月の間、田植えのために忙しい日々でしたが、それも終わった今は畑や田んぼの土手の雑草と戦っています。で、その草刈りをしているときに発見しました。「お財布に入れておくと金運が良くなる!」と聞きますが未だ入れておいたことないなぁ...。

 

持続可能な農業とは......

6月中旬に年に2回行われる廃棄物収集の1回目がありました。農業者のための収集でこの地区の農協が主体となり集めてくれています。
見てくださいこの廃棄物の山。中山間地であるため農地も農業者の人口もすごく多くはないのですが、これだけ集まります。

農業廃棄物

 

私たちは生き物を育てることを生業としているわけですが、そのためにたくさんの資材も使います。それらの資材によって保温をしたり、雑草を生えづらくしたり、病気や害虫からの被害を軽減したりと、さまざまな効果をもたらしてくれる資材ですが、使い終わればただのゴミとなります。この写真を見ていただいてもわかるように石油資源由来の資材が多いですよね。毎日の作業そのものも機械化が進んでいることから燃料としてガソリンや軽油を使いますし、そのために排気ガスも出ています。
生き物を育て、食べるものを作っているわけですが、その過程は必ずしも環境にやさしいとは言い切れないこともあります。その結果こういった廃棄物なども出ることを知っていただきたくて載せてみました。
ちなみに、手前の山と奥の山とでは廃棄方法が違い、こうして分別されて専門の業者に収集していってもらっています。

 

アスパラの収穫が終わったその後

さて、最近あった農作業の話をしましょう。
5月下旬にアスパラの栽培講習会が地元の農協の呼びかけによって私の圃場で行われました。

ハウスの中で人がたくさん集まっている写真

 

講習内容は、春のアスパラの出荷を終えた後の栽培管理についてでした。この内容はアスパラ生産者への確認のような感じで毎年この時期に行われています。収穫が終わったその後の管理は来年、再来年につながる大事なことなのです。講習会で教えてもらったこととしては

・単3の乾電池くらいの太さのアスパラを伸ばすようにする
・1mの中で10本前後の本数にする
・伸ばすアスパラ同士の間隔はこぶし1個分はあけるようにする

で、その結果こんな感じになっています。

アスパラ

 

一旦収穫を止めアスパラを育てています。このまま茎が伸び枝が広がりアスパラ独特の細かい葉がたくさん出てくるところまでしっかり育てます。そして光合成を行わせて養分を蓄えてもらうのです。しっかりと葉が茂るようになると再び新しいアスパラも伸びてくるのでこれは収穫します。「新しく伸びてきたものも茂らせれば光合成の量も増えて...」と考える方もいると思うのですが、そこはグッと我慢しないと返って風通しが悪くなり病気の原因になったりもするのです。

 

新ジャガが楽しみです!

さて、次の写真は何の作物の花なのかわかりますか?

ジャガイモの花

 

ミニトマトの花

 

こちらはジャガイモ(上)とミニトマトの写真です。近くで咲いていたので写真を撮ってみました。
よくよく見ると似たような感じに見えませんか?
ジャガイモ、トマト、ナスなどは「ナス科」なので同じような花となります。
皆さんも知っている代表的な「科」で言えば「アブラナ科」なのではないでしょうか。菜の花をはじめダイコン、キャベツ、ブロッコリーと食べる部分は違えど、同じような花が咲きますよね。
と、花の紹介をしたいのではなく、自家用に作っているジャガイモをお見せしたかったのです。この地域ではジャガイモの収穫は8月頃になるのですが、今回は様子見も兼ねて抜き掘りしてみました。写真に撮ったのはダンシャクなのですが、まだ小粒とはいえ1株にできているイモの数からしても順調だと思われます。
今から新ジャガが楽しみです。

ジャガイモ

 

ジャガイモ

 

 

たくさんの恵に感謝!

自分のところのアスパラの収穫は終わってしまいましたが、近所ではブロッコリーの収穫に大忙しのようです。もちろんアスパラは美味しいのですが、この時期のブロッコリーも最高です。このブロッコリーが落ち着く頃にはトマトなどが出始め、続いてナスやピーマン、キュウリなどの夏野菜も出てくるようになり、色とりどりの野菜が続きます。
夏の暑さが本格的になる頃には「たくさん採れたから食べて!」と、ご近所からたくさんの野菜をいただき、冷蔵庫はそんな野菜たちでいっぱい! 田舎で暮らしているからこそです。

そもそも長野県は全国でも有数の晴天率の高いところ。高い山々が壁となってくれて台風の被害も少なく、そのうえこの上田の地域は、少量とはいえ多くの種類の野菜が栽培されています。さらにこの武石地域は気温の寒暖差があり、美ヶ原高原からの清らかな水が豊富に流れています。農業をやるうえでこんな素晴らしいところはありません。
たくさんの恵に感謝しながら「事故なく・怪我なく・病気なく」で作業にかかりたいと思います。

この記事を書いた人

飯島正行さん

農業を行っている会社や農業に携わる組織で仕事をしていた飯島正行さん。そこで培った経験から「自分で農業がしたい!」と、上田市武石で就農して5年目になります。武石は水も気候も農業に適しているし、何より若手が多くにぎやかなのがいい!青年部の仲間とともに楽しい農業を目指します。

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