浦部さんの農事録
[浦部さんの農事録]

新しく農家になったふたりの農事録 第16回

連載※長野県北安曇郡松川村の浦部勇一さんと同い年の千代美さんご夫妻に、昨年から引き続き月々の農事などを伝えていただいています。浦部勇一さんは2005年から長野県が行う里親支援制度に登録し、昨年4月に独立された新規就農者です。ご夫婦は5年ほど前に長野県に移住してこられました。

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やっと春がやってきたー。
ここは標高約700m!
近くの里までは桜前線が来ていますが、
この辺りはどうかなぁ?
わたしたちはここ松川村で
5回目の春を迎えます・・・


川村の春と言うと・・・『花のじゅうたん祭り』!!

今年は3月22・23日村内の道の駅・安曇野松川「寄って停まつかわ」で、『花のじゅうたん祭』が開催されました。花のじゅうたんと言うくらいですから、もちろんお花がいっぱいで、毎年色とりどりのパンジーを敷き詰めて地上絵を作ります。

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今年のお題は『おむすびころりん』のお話からおむすびとおじいさん、そしてねずみの絵をパンジーで再現してありました。会場には足場で階段付きの展望台が設置してありますが・・・それでも低くて写真撮影では全体を写しきれませんでした・・・もっと高い所から写せればいいんだけどねぇ。

でもいい考えが! 今年は会場で熱気球体験をやっていたらしく、来年はそれに乗って撮影しようと思いました。『おむすびころりん』のパンジーは23日午後からの即売会で、多くの方々に買われて・・・

松川村界隈のお庭ではパンジーが花盛りです。


urabe_farm_3.jpg月、味噌玉作り体験のお話をしまして、あれからおよそ20日間経ちまして、いよいよ味噌の仕込みの日がきました。

20日後の味噌玉は思っていたより綺麗でした。

もっとカビカビの真っ黒け〜になっているのかと思っていたのです・・・

仕込みの手順は、ひび割れした味噌玉をきれいに拭いて、大豆を潰したときに使った機械で潰して、細かくurabe_farm_4.jpgほぐします。

それに分量の塩と麹を入れて、人の手でまぜまぜ、まぜまぜ、まぜまぜと3回やって、これを分量の水と合わせて樽に仕込みます。

あとはこのまま2年間寝かせると一番おいしいらしいです!


稲栽培の春仕事は、育苗用ビニールハウスの準備から・・・

ハウスの屋根部分のビニールは育苗を終えると劣化を防ぐ為に外されます、その外したビニールを張る作業。風の吹かない午前中のうちに張ります・・・今年は大小合わせて6棟の屋根を張りました(ちなみに我が家のハウスは5m×25m)。

ハウスの屋根を張り終える頃にはハウス内の床の準備。

雑草があれば除草剤を撒いたり草削りで地味に草取りしたり、時にはミニの耕運機で起こしたりしながら平らに均(なら)します。

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育苗を終えて苗を植えた後のハウスは使用しないので、ビニールの屋根を取りはずして、畑として使う事が多いのです。だから、前年にトマト等を作った畝を平らに均すのはもー容易ではありません。

わが家のハウスは昨年は何も作らず草ボウボウだったので、草退治に一汗かきました。そしてハウスにきれいなお座敷が出来る頃には、親方はすでに温湯殺菌の作業を進めて種籾(たねもみ)の芽だしをしていました(詳しくは昨年4月の農事録に記載)。


ぁ! 4月4日。いよいよ2008年の種まきスタートで〜す。

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今年も家族総出で朝からワイワイとやりました・・・お天気にも恵まれて・・・順調、順調! ん? 今年はなんだかペースが速いんじゃないの?

お、おやかた〜種まき機が・・・おNewじゃないですか!!

2008年スタートからブンブンと飛ばしまくりの親方です。

でも新しい機械っていいですね〜。10年物の種まき機も赤くて可愛かったけど、新型君は動きがよくって爽やかなグリーン! このスタートなら今年もスムーズに苗が成長するような気がします。

urabe_farm_7.jpgみんなもニコニコしてスタートがきれました。


年、2年生になった『まったりふぁーむ』も、親方をはじめ多くの皆さまに支えられて、こうしてスタートが切れました。

ありがとうございます。今年度も感謝の気持ちを忘れずにおいしいお米を作ります! さぁ! 痛い体(まだ、冬モード?)にムチ打って、明日も種まきよ〜!

あ、そうそう主人の春野良仕事は、それだけではありません。まだまだあります。田起こし・畦ぬり・挽きや(籾摺り)・コロコロ片付け(藁の固まり)・ラジコンヘリ教習・軽トラ車検(え!車検だったっけ?)・・・これ全部、勇さんのお仕事です!(泣き)

「私はヨモギでも摘んで、草餅作って待ってるわ! 勇さんがんばれ!」

あれ? 勇さんお餅きらいだっけ!(ガーン!!)

ダンナのボソっと独り言

も。初めまして! ダンナの独り言として、今回より"ボソ"っと呟かせていただきます。(笑)

さすがに5回目の春作業ですんで、作業はいたって「スムーズ」に進行していますが、たったひとつだけ、例年と違う「イレギュラー」な事が・・・(汗)

それは防除組合とウチの親方の「見事な策略(?)」にまんまとはめられた「RCヘリ教習」です。いやはや、これが、超〜ムズイのよ・・・(汗)

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おまけに機体のお値段が、なんと約一千万円!! 落とせません・・・。

風の強いこの時期に、ヘリ飛ばすのは、はっきり言って心臓に悪いです。(涙)

明日もヘリ教習。

ダンナの気苦労はまだまだ続きます・・・。

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長野県北安曇郡松川村の浦部勇一・千代美さんご夫妻に月々の農事などを伝えていただいています。浦部勇一さんは2005年から長野県が行う里親支援制度に登録後、独立された新規就農者。おふたりは6年ほど前に神奈川県から長野県に移住してこられました。

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