平出さんの農事録
[平出さんの農事録]

暑さに負けないセルリー栽培の秘策

こんにちは。セルリーの平出です!

まだまだ暑い日が続いております。

長野も最近は最高気温を更新する年が続いており、日陰は涼しいですが、だんだん避暑地ではなくなってきています。

温度が変わるというのは農業にとって、とても大きな問題です。それぞれの野菜に適切な温度帯があるからです。

長野県内の農家さんの間で話しをする時に、よく標高を聞き合います。これは肌感覚ですが、どれくらいの気温帯で作っているのか聞いているのと同じです。

大体500m以上の差があるので、気候がまるで違います。特に、雪の降り加減なんかも北信と南信ではまったく違います。

盆地から山あいまで人が住んでいる長野県ならではですが、最高気温がどこも上がっているのは近年の問題です。

 hiraide01-20220824暑さに負けたセルリー

セルリーの適温は15℃〜25℃付近といわれています。最近の平均気温よりかなり低いです。

そんな現状の些細な抵抗ではありますが、塩分を直接散布しています。

hiraide05-20220824現役の古い動力噴霧器

hiraide04-20220824ノズル

使うのは凍った地面にまく、雪国ではお馴染み「塩化カルシウム」です。

hiraide03-20220824塩化カルシウム

そうです。氷を溶かすアレです。これを水に混ぜて芯に散布しています。

hiraide02-20220824塩カルスポットの散布

よくこんなことを思いついたなと感心しますが、暑いとセルリーも塩分を吸えなくなるのだそうです。なので、直接上からかけることで根からではなく葉から吸収してもらいます。

全体にかからないようにしているのは、外側の葉っぱにかかると赤く焼けてしまうからです。

結局、人も野菜も夏は塩分なのですね。

みなさんもしっかり塩分を取って、残暑を乗り切りましょう!

 

今回はここまで。また次回の農事録でお会いしましょう!

 

この記事を書いた人

平出悠太さん

日本最大級のセロリ産地原村。テレビ制作会社を退職した平出悠太さんは、この地で2015年に祖父のセロリ畑を継いで就農しました。母親も勤めをやめ、母子で4haのセロリを栽培しています。今では、ここでしか手に入らない種を育てるなどのチャレンジも。
趣味のサバイバルゲームは、たびたび千葉まで遠征するなど筋金入りです。

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