連載※長野県安曇野市三郷(みさと)地区で、農家家業をついでリンゴを作りはじめて8年目となる岩垂和明さん(43歳)が、幾多の押し寄せる誘惑や困難を乗り越えて時として風雲急を告げる月々の農事を綴ります。
8月前半からお盆にかけては、比較的暇な時間を過ごしておりました。
こういう時期にじっくりと時間をかけて、大人の自由研究などすればオレも大したもんですが、残念ながらそんな甲斐性はなく、フツーに過ごしておりました。
フツーというのは、例えば、、、
まずは農舎の屋根のペンキを塗り替えて、、、
(オレにとっては毎年恒例、フツーなのです^^;)
で、あとは、
恒例の松本ぼんぼん(休憩中はもちろんビール)に出たり、、、
ビール片手に農家仲間とバーベキューをしたり、、、
友人たちと松本サマーフェスト2012でビール飲んだり、、、
ビールに飽きたら、行きつけのバーでモヒートを飲んだり、、、
ギネス(ビール)を飲んだりラフロイグ(スコッチウイスキー)を飲んだり、、、
って、ほとんど飲んでばっかじゃねぇか!オレ。
来年は大人の自由研究の課題として「松本・安曇野バー巡り」を提出しようと思いました。(^^ゞ
さて、
いやそれにしても、ホント、マジで、暑くて困ります。
色づき始めたつがるですが、最高気温が高いばかりか、最低気温が下がらないので、ここに来て色の入り方が悪くなってきました。
このままではりんごが赤くなる前に過熟(熟しすぎの状態)になってしまい、売り物にならなくなってしまいます。
しかも、あまりに暑すぎて、収穫を間近に迎えたりんご達の多くが日焼けを起こしてしまいました。
程度の軽い日焼け(オレンジ色や白色になる程度)ならばまだ売れますが、黒くなってしまうともう売り物にはなりません。
今年はこういったロスがかなり多いですね。
一応、日焼け防止のため日差しを弱めるための寒冷紗(カンレイシャ)も張っているのだけれども・・・
これだけ暑いとねぇ。
自然が相手の商売だけに、何だかんだで毎年色々とありますね。
順調そうなときも、際先が悪いときも、結局一年終わってみないと良かったのか悪かったのかは分らないものです。
まったく同じ年というのは一度もないのがこの仕事。
結局こちらが自然に合わせて行くしかない、そんな非効率的で手間のかかる仕事なのです。
最近では「農業も効率化して・・・」などと良く言われますが、毎年変わる不確定要素にいちいち対応していかなくてはいけない農業は、工業製品やソフトウェアと同じ考え方で効率化することはできないし、同じレベルで採算性を求めることもできません。(必要以上に農薬を使ったり、遺伝子組み換えなどをするならば話は別ですが。)
単純に大規模化すれば効率化できるなんていう、そんな単純なものではないのです。
まぁ、
そんなことを思いながら、そして、
早く涼しくなることを祈りつつ、
今月の農事録とさせていただきます。
それではみなさん、厳しい残暑と激しい雷雨にお気をつけて日々をお過ごしください。
ということで、
ではまた来月に。(^_^)/~
バックナンバー
● オレさまの安曇野 風雲 農事録(第42回〜第1回)
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