連載※長野県安曇野市三郷(みさと)地区で、農家家業をついでリンゴを作りはじめて8年目となる岩垂和明さん(43歳)が、幾多の押し寄せる誘惑や困難を乗り越えて時として風雲急を告げる月々の農事を綴ります。
果実をひとつだけ残して残りを摘み取る作業を「一輪摘果」と言います。
「一輪摘果は花が満開後1ヶ月以内に行うこと」と指導員の先生方はおっしゃります。
でも、そう言われてもねぇ・・・
まぁ、とりあえず、今は出来る限りその線に近付けるよう努力しているわけであります。
ところで、今年のりんごの状況ですが、、、
花の時点ではとても良い状態でした。
昨年は花自体が少なく、凍霜害の影響もあり、その段階でひどい状態だったので、それに比べると今年はかなり期待できると感じていました。
ところが、、、
ここに来て果実の具合を見てみると、思いの外良くありません。
ちゃんと実になっていない果実や形の悪い果実が多く見られる・・・
どうやら、ゴールデンウィーク前後、ちょうど花が咲いているころに、天候が不順で花粉の受粉状態がよくなかったのが原因のようです。
また、4月の後半まで寒かったのが急激に暖かくなり、一気に生育が進みすぎたことも影響しているようにも思われます。
どちらにせよ、今後の生育を注意して見て行く必要があるようです。
この時期、摘果以外にも、やらねばならぬ仕事がちょくちょく入ります。
例えば、
草刈り。
この時期は草も伸びますからねぇ。
例えば、
ヒコバエ刈り。
りんごの根元に出て来るヒコバエは、刈らないと栄養が取られ、また病害虫の温床にもなりかねないので、
刈ります。
などなど。。。
つい先日のこと、
ちょうどそのヒコバエ刈りの作業をしていたときでした。
ん?
枝がしおれている・・・
よくよく木をチェックしてみると、
あぁ、やっぱり。。。(-_-;)
フラン病です。しかも感染範囲がかなりでかい。
フラン病は伝染するので、放っておくとその木ばかりか、周辺の木にもうつってしまいます。
処置するには患部が枝ならば切断し焼却するか、幹ならば皮をむいて患部を取り除く必要がありますが、今回は感染範囲が大きく、他への感染リスクも考え根こそぎ切り倒すことにしました。
伐採完了。
今年は例年よりフラン病が多いように感じます。
やっぱり冬が寒かったせいなのかなぁ。
4月まで続いた寒さ、その後急激に暖かくなりつつも、いまだに寒暖の激しい昨今、りんごも人間も体調管理が大変なのかもしれません。
それでも、5月も終わりに近づき、これからは逆に暑い日が増えて来ることでしょう。
みなさまもお体には十分お気を付けください。
僕らも体には気をつけつつも、明日からまたマシンのように摘果作業に精を出したいと思います。^^;
明日もがんばるぞぉ〜!
と、気合を入れたところで、
今月はこの辺で。(^_^)/~
バックナンバー
● オレさまの安曇野 風雲 農事録 #39 - #1
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