岩垂さんの農事録
[岩垂さんの農事録]

オレさまの安曇野 風雲 農事録 連載第22回

連載※長野県安曇野市三郷(みさと)地区で、農家家業をついでリンゴを作りはじめて7年目となる岩垂和明さん(42歳)が、幾多の押し寄せる誘惑や困難を乗り越えて時として風雲急を告げる月々の農事を綴ります。



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リュ!
(こんちは!@フランス語)

はワタクシ、
大学時代ヨット部に所属しておりまして。。。

そう、大きな帆を張って、
風にまかせて海を走るあのヨットです。

yacht.jpg

ヨットレース中


その大学のヨット部の後輩たちが
先日、フランスで行われた学生ヨットの世界選手権に
日本代表として参加してしてきたそうな・・・・

yacht2.jpg

後輩たち、がんばってるなぁ。


オレもがんばらねば!

・・・・・

というか、、、

すでに、がんばってますよ〜。

10月から引き続き、
11月もまったく休みなく、
りんごの収穫を進めております。

そして、そんながんばっているオレに、

りんごもほほ笑んでくれているのさ!?

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人面りんご(シナノゴールド)(^_^;)


て、

11月に入り、オレの部屋の窓の外にも、柿が吊るされはじめました。


kakisudare.jpg

毎年恒例の景色

今年はウチの柿が豊作で、大量に採れたので、隣近所や親せきにまでお裾わけいたしました。

そしてそのお返しに、お菓子を始めビールや刺身、カラシレンコン等々、いろんなものをいただきました。

柿のおかげで、宴会が出来ます。(^◇^)

まぁ、言い換えると、

ウチの柿の木に、ビールや刺身が生ったようなもんです。(^_^;)

kakitree.jpg

ビールの生る木

ころで、

柿を吊るし始めた11月初旬のこと。朝、友人のりんご農家から電話がありました。

聞けば、家の裏のりんご畑に近い山の檻にクマがかかったとのこと。(@_@)

行ってみると、、、

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そこには大きなクマさんが

今年は異常気象により、山にドングリなどのエサがなく、この辺でもたびたびクマが現れて、問題になっています。

クマもエサがなくて大変でしょうが、近くに住む人間は危なくてしょうがありません。

近年の気象状況や、獣害の発生状況をみると、この傾向は今後も続くことでしょう。

国や自治体には、長期的には、クマや人、山などの生態系を考えた恒久的な対策と、短期的には、人の安全性を優先した対策の両面を考えた上で、計画、説明、実施と、早急に具体的な行動をおこしてもらいたいと思うのです。

国や自治体がイニシアチブをとって行動しないと、単純に「処分すればよい」とか「守るべきだ」とか、言い合うだけでは何も解決しないですから。

ちなみに、このクマさんは眠らされた後、再度山へと放されたそうです。


azumino_bear2.jpg

もう、戻ってくるなよ。。。

と言いたいが、エサがなけりゃねぇ。


て、10月下旬から、

今年最後の品種「サンふじ」の収穫がはじまりました。

sunfuji2010.JPG

りんごの王様「サンふじ」

そして、11月下旬になった今は、収穫もそろそろ終盤に・・・

というのが例年の流れなのですが、

今年は11月の20日を過ぎても、りんごの木にまだ多くの実が生っています。

今まで出荷してきた他の品種同様、「ふじ」も遅れているのです。

いざ採ろうと、りんごに手を伸ばすのですが、

sunfuji2010_2.jpg

ん〜〜〜〜、

イマイチ熟し加減が悪くて、採れずに戻す。

週末ともなると、近くにある「りんごの木のオーナー園」では、りんごの木のオーナーの人たちが、ワイワイと楽しそうに、すべてのりんごを収穫し帰っていきます。

その隣のりんご園では、プロの農家がウンウン唸りながら、採れずにりんごをじいっと見つめている。この時期、そんな対照的な風景が見え隠れしています。

いつもはこの時期になると、ほとんどの果実が熟してきていて、見るとほぼ瞬間的に採れるりんごがわかるんですけれど。

今年はいまだ、収穫するのに一個一個りんごと対話しつつ、採り進めねばならぬ現状です。

対話しながら採る作業は、神経を使うので、とてもシンドイのですよ。(+_+)

その割に収穫できる量は少ないし。。。

sunfuji2010_3.jpg

蜜入りはまぁまぁ、そこそこなんだけど

sunfuji2010_4.jpg

一体おまえは、熟しているのかい?


いうことで、

今年の収穫は苦しみつつ、もうしばらく続きそうです。
今年は、夏から秋にかけて暑かった割には、今はもう冬の寒さ。
りんごは遅れても、季節は待ってくれないようです。
この農事録が公開される頃は、きっと採り込み作業の最盛期を迎えていることでしょう。

がんばれ、オレ!


いよいよ本格的に寒い季節がやってきました。

みなさんもお体に気をつけて!

無事の収穫終了と皆さまの健康を祈りつつ。


ではまた。


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サリュ
(バイバイ@フランス語)



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● I'm a farmer!(岩垂和明さんの個人ブログ)

この記事を書いた人

長野県安曇野市三郷(みさと)地区で、農家家業をついでリンゴを作りはじめて8年目となる岩垂和明さん(44歳)が、幾多の押し寄せる誘惑や困難を乗り越えて時として風雲急を告げる月々の農事を綴ります。

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