「おらほ」とは、「私たち」もしくは「私たちの地域」という意味の言葉です。信州各地の郷土食を探るシリーズ・"伝える おらほの味"。第9回目は残ったご飯を無駄にせず、どこの家庭にもある材料で、手軽で簡単に作れる"うす焼き"です。信州では昔から子どもの"おやつ"、農作業の"おやつ"として作り続けられてきました。※文末には冊子プレゼントのお知らせがあります!
今回お邪魔した、塩尻市洗馬は、一面レタス畑が広がる県内有数のレタス産地です。残りご飯を無駄にしない「うす焼き」の作り方を、野村知志子さん(JA洗馬職員)に教えていただきました。
野村さんは「子どもの頃、学校から帰ってくるとフライパンの中に"うす焼き"があったんだよ」と、なつかしそうに話してくれました。お米が貴重で、"ご飯を捨てると罰が当たる"などといわれ、工夫して最後まで大事にご飯を食べていた昔。この"うす焼き"には、そうした「ご飯(お米)を最後まで大事にする思い」が込められています。
思いは深いが、作り方は簡単
おいしい「うす焼き」の作り方
4人分の材料の目安
・小麦粉(地粉)200g ・ご飯(お茶碗半分〜1杯) ・卵1個 ・重曹4g ・砂糖大さじ2 ・牛乳150cc(好みの固さに調整)。
味噌たれ ・味噌大さじ1 ・砂糖大さじ1.5 ・みりん少々 お好みで調整してください。
●まず、小麦粉と重曹を混ぜておきます。ボールに卵を溶き、そこに砂糖を加え、かき混ぜたら、粉を加えます。「粉を混ぜるポイントは、真ん中から混ぜること。そうすることで、だまになりにくいんだよ」と野村さん。粉の堅さをみながら牛乳を加えます。ご飯はこのタイミングで加えます。
ここまでにかかった時間約5分。フライパンに油を大さじ1を入れ熱し、生地をいっきにフライパンに流し込み、中火でゆっくり両面を焼き出来あがり。出来あがった「うす焼き」を8等分に切り、その上に味噌たれをつけて完成です。
アツアツをいただきます
味噌たれが昔なつかしく、もっちりしてとてもおいしい。「ご飯が入っているので、小麦粉だけの"うす焼き"よりもちもち感があるんだよ」と野村さんに言われ納得。ご飯が残った時、試してみてはどうでしょうか。季節の野菜を生地に混ぜてもおいしいです。
今回紹介しました"うす焼き"の詳しい作り方が、「暮らしを楽しむエコガイド」に掲載してあります。
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JA長野中央会 総務企画部 企画広報課
「長野県のおいしい食べ方」編集部:
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次回の「伝える おらほの味」は、「ほう葉巻き」です。おたのしみに!