果物

川中島白桃という特別な桃の話を聞いてきた

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お待たせしました。ガブッとほおばるとジュワ〜っと、果汁と甘さが口いっぱいに広がる「みずみずしい桃」の季節がようやく到来しました。そう、あのえもいわれぬ芳醇な香りと味から、古代の中国においては「不老長寿の仙果」と呼ばれた桃の出荷が、いよいよこれから本格化することになるのです。「不老長寿の仙果」を昨今はやりの言葉で言えば「アンチエイジング・ミラクル・フルーツ」とでもなるのでしょうか。

じつは長野県は、この桃の出荷量が、山梨県、福島県に続き1万6500トンで、全国第3位(農林水産省HPより平成19年度統計資料)をほこる一大産地なのです。そしてまさに、その桃の収穫と出荷が、いよいよコレから本番を迎えようとしています。

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今回は、この長野県内にあって、桃の出荷量第1位、県内全体の3割を生産するJAグリーン長野を支える生産者のひとり、千野友春(ちのともはる)さん、67歳の、よい香りに包まれた果実がたわわに実る桃園へと足を運び、長野県は北信地方の桃の今を伝えます。


そうだ、桃のプロに会いに行こう
JAグリーン長野は、県都長野市を南北に分ける一級河川の犀川の南部に位置し、2千400ヘクタールもの土地で桃を栽培しています。栽培地は、非常に水はけがよくて、夜と昼の気温の差が大きいため、桃にとっての条件が整っているのです。

なかでも、犀川と千曲川が合流するところにある川中島、戦国の世に上杉謙信と武田信玄が戦ったその川中島で偶然発見されたことから名づけられた「川中島白桃」、川中島白桃と愛知白桃の交配により産まれた「川中島白鳳」、黄色く輝く「黄金桃」(おうごんとう)の3種類の桃は、この地域・JAで育成された長野県を代表する品種。JAグリーン長野では今年、平成20年産の桃全体の出荷計画を約67万ケース(1ケース5キロ)、ネクタリン約5万ケース(1ケース5.5キロ)と予定しています。

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さっそく桃園にうかがうと、うだるような猛暑のなか黙々と作業を行なう千野友春さんを発見しました。千野さんは、JAグリーン長野桃部会の部会長を務め、「川中島白桃」を中心に「あかつき」などの品種を約30a栽培する桃のプロフェッショナルです。

見渡すと桃園のほとんどが川中島白桃。川中島白桃は、果肉はやや硬めながらシャキっとした歯ごたえで、桃のなかでは収穫後の日持ちがよいほうです。また、甘味も十分、糖度だと13%余り。これから、8月の盆明けから続々登場するために、今現在は、袋の中で実が大きく育ちつつあります。

川中島白桃には思いがつまってる

千野さんの桃園には、川中島白桃が多いですね。

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「ここの地域で出来たものだからね。われわれ生産者や先輩たちの思いがつまってる品種だからね」

今年の出来はどうですか?

「昨年は、雹害(ひょうがい)などの気象災害を受けましたが、今年は天候は今のところ申し分なし。順調ですよ。昨年に比べて2割程度多いんじゃないかな。わたしも待ち遠しいですね」

桃はすべてが手作りだから

これからは、どのような作業が?

「傷をつけないように袋を取って、桃に日光が注ぐように葉を摘みます。それと、桃全体を色付かせるためにシートを敷きます。桃は全てが手作りだから手間がかかるよ」

樹の枝を支えるようにしてある棒にはどんな意味があるのですか?

「この桃園の樹は、わたしと一緒で年寄りでね。風が吹いたり、桃が重たくなると折れてしまうこともあるんだ。そこで、しっかり棒で支えているのです」

今、心配なことはなにですか?

「収穫前の台風かな。桃はほとんど落ちてしまうから。でも、今生産者がもっと苦しいのは、燃料や資材などのコストがどんどん高くなっているのに、桃自体の値段へそれが反映できないことだね。それと、後継者不足かな」

「おいしい」のひと言が聞きたくて

消費者のみなさんへ伝えたいことは?

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「われわれはプロです。安全安心で美味しいもの消費者の方々へお届けしたい一心で桃づくりに汗を流しています。責任を持って旬のうまい桃を今年もどんどん出荷していくので、長野県の桃を食べてください。なんと言ってもわたしたちは『おいしい』の一言でそれまでの苦労が元気にかわるのです」


最後に、買うときに美味しい桃の見分け方を教えてください。

「桃全体が色づいていて、ふっくら丸みをおびていることだね。それから、食べる直前に冷やして食べると一段とおいしいよ」

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夏の暑さを桃ではらおう

これから、信州の桃園では、桃たちが本格的に色づいてきます。きっと、桃園はさらに甘い香りに包まれることでしょう。今「あかつき」や「川中島白鳳」などの出荷がはじまっています。8月上旬からは「なつっこ」、8月盆明けからは「川中島白桃」「黄金桃」、そして9月の極晩生種「あぶくま」「白根白桃」などなどと出荷が続きます。

みなさん、暑さ厳しき夏ですから、よく冷やした桃をガブリといこうじゃありませんか。

JAグリーン長野の桃についてのお問い合わせは:

JAグリーン長野 営農部
長野市篠ノ井布施高田944−1
電話026−292−0930
FAX026−292−0117

JAグリーン長野 川中島共選所
長野市川中島町御厨895−3
電話026−284−4475
FAX026−284−9560

産地直送! JA全農のショッピングモール:
JAタウン 僕らはおいしい応援団「のろまんモモ」のサイト

信州の桃狩りの情報なら:
さわやか信州旅.net くだもの狩り情報「桃」のページ

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農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

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