果物

信州ではそろそろモモが甘〜く熟れるころに

eat_this_peach.jpgモモは中国西北部の黄河上流域が原産地の果物で、スモモ、あんず、梅と同じ桃李科桃李属(核果類)に分類されています。今では「おいしいもの」の代名詞にもなっていますが、東洋では栽培の歴史が最古の果樹で、仙人に力を与える仙果と呼ばれ不老長寿をもたらすものとされていますし、日本列島へは大和朝廷以前の弥生時代に朝鮮半島を経由して渡来したと言われ、いにしえの書物である古事記や日本書記の神話にも、モモは邪気を払う仙木として記されています。モモの実から生まれた桃太郎が鬼退治をする話はみなさんご存じですよね。

長野県のモモの歴史は古く、延喜式にも信濃国から朝廷にモモが献上されたとの記録があるほどです。現在の生産量は全国3位で、JAや農業センターによるモモの機能性の調査研究も進められるなど、その歴史は今に受け継がれています。位置的に長野県は雨が少なく日照時間が長いので、糖度の高いモモの産地と言えるでしょう。国内の他産地と比べると出荷時期が遅く、8月以降が長野県のシェアが高まる時期になります。

出荷は8月中旬がピーク
出荷されているモモの品種は、大きく分けて盆前に出荷される「白鳳(はくほう)」系と、盆後に出荷される「白桃」系があります。「白鳳」は白桃と橘早生の交配種で、長野産のものは8月中旬が出荷のピーク。果肉が絞まっていて酸味が少ないのが特徴です。

「白桃」を代表する「川中島白桃」は、上杉謙信と武田信玄の合戦がおこなわれたことで有名な長野市川中島町で育成された品種です。大玉で、高糖度そして比較的日持ちが良いのが特徴です。

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なぜ夏にモモを食べるのか
モモは食物繊維のペクチンを多く含み、血行を良くし、便秘の改善にも役立つ果実です。また、ポリフェノール類も含み発ガン成分のニトロソアミンの生成を抑制する効果があります。高原で太陽の光をたっぷり浴びて育ったモモは味も香りも濃厚。ビタミン、ミネラル、糖質、有機酸をバランス良く含み疲労時の栄養補給には打ってつけの果物なのです。また、寝汗を止める作用もあり、汗をたくさんかく人にもおすすめです。

ネクタリンもモモの一種
さて、毛のないツルツルした肌が特徴のネクタリンは、その形状からしばしばリンゴやプラムの仲間と思われたりするのですが、実はモモの仲間なのです。専門的には、変異種と呼ばれています。長野県では「フレーバートップ」「メイグランド」「ファンタジア」「秀峰」等の多くのネクタリンの品種を栽培しています。果実の外見は濃紅色で、果肉は黄色品種が多く、糖、酸ともに高く濃厚な味わいが特徴です。

ネクタリンにはビタミンCに加えてビタミンAも多く含まれ、風邪の予防効果や、目や皮膚、粘膜を守る働きもあります。そんなネクタリン、実は長野県が生産量全国1位です。7月〜9月にかけて、まさに今、皮ごと食べられるネクタリンの味覚を、心ゆくまで味わっていただきたいと思います。ちなみに、ネクタリンの名前の由来はギリシャ神話の神々の甘い美酒「ネクター」に因んでいます。

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