果物

赤いいちごが目についたらこれを思いだそう

strawberry4.jpgクリスマスも過ぎて、いよいよ大晦日が目前に迫りました。年末になるとひときわ脚光を浴びるもののひとつに「いちご」があります。ケーキをはじめとしたスイーツ、飲み物に、そのまま「ガブリッ!」と、いつも冬の時期は一段ともてはやされる機会の多い果物です。

今すぐ上で「果物」と書きましたが、じつは「いちご」なんですが、「一年生のものは野菜、実がなるまでに何年もかかるものは果物」とする分類上は、当然ながら「野菜」の仲間です。なんであれ、かつての高級品として扱われた時代から、手の届くポピュラーな果実となってくれたのは嬉しいことではありますけれど。

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人類といちごの関わりは古く、スイスのトゥワン遺跡(BC 3830〜3760年)出土の「壺の穀物スープ」から野生いちごの種子が発見されています。

また、その後、いくつかの品種が作り出されていますが、商業ベースに載った近代栽培いちごの歴史は、そのはじまりが約250年前といわれています。近年は各県オリジナル品種が続々と登場して、豊富なバリエーションが楽しめます。それぞれの微妙な味の違いにこだわりをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

strawberry1.jpgいちごはなぜいちごなの?
いちごの名前の由来は古代の大和言葉の「イチビコ」が由来と言われ、「ビ」の発音が中略されたと言われています。果実の形態の特徴から名付けられたようです。古代の中国や朝鮮では「覆盆子(ふくぼんし)」あるいは「覆盆」と漢字で書かれていました。

「覆盆」とは「覆いをした盆」「ひっくり返った盆」のことで、実の形が「覆盆」に似ているからそう呼ばれたとも、あるいは食べると精力が増しておしっこの勢いで便器の盆がひっくり返るほどだったからともいわれます。奈良時代の『日本書紀』には「伊致寐姑(イチビコ)」、平安時代の辞典である『倭名抄』には「覆盆子ー和名以知古」と記述され、かの清少納言さんの「枕草子」にも「いみじううつくしき稚子の覆盆子など食ひたる」と登場します。このころのいちごは滋養強壮の漢方薬として利用された野いちごの種類で、今わたしたちが口にするいちごは19世紀前半にオランダ船で持ち込まれたオランダいちごが元祖になっています。

いちごは今では漢字1文字で「苺」と書かれ、そのなかに「母」という字があるからでしょうか、なんとなく温かみのある字として親しまれていますね。

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strawberry2.jpg長野県のいちご
長野県も夏秋野菜生産が中心ですが、周年生産と消費者の要望に応えた、品揃えをとの要望から冬期間のいちごの施設栽培が普及してきました。

現在、JA関係主導では、約20ha(ヘクタール)ほどの栽培をしています。また、夏の冷涼な気候を利用して高標高地帯でのいちご栽培にも取り組んでいます。

子供から大人まで、ファンが多いいちごは寒い冬にも持ってこいで、ビタミンCが豊富で風邪の予防(一日4〜5粒を取ると良い)、高血圧予防、利尿促進や歯茎を丈夫にする効果もあるとのこと。

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いちごをたくさんお食べください
いちごは摘んですぐ食べるのがいちばんおいしいのですが、もちろんすべての人たちが自分の家にいちご園がついているわけではありません。^^;

買ってきたいちごはすぐに中身を検査して傷みのあるものはさっさとのぞいてから急ぎ冷蔵庫に保存し、新鮮なうちに食べてしまいましょう。

一年のうちで、家族、親戚が集まる機会が増える年末年始の団欒に、また、贈り物にと甘い香りと味をお楽しみください。それでは、みなさま、いちごを食べて良いお年をお迎えください。

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農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

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