生産者の高柳武弘さんとパティスリーヒラノのハロウィンディスプレイ
リンゴ・柿・ナシなど、11月ならではの旬な農産物が少しずつ直売所に並び始めています。まだまだ果物のおいしい季節は続きますよ~。しかしながら、果物のほかにも毎年この時期になると出荷がピークになるものがあります。そう、「南瓜(かぼちゃ)」です。 この時期のかぼちゃは、冬至(12月22日)に食べたり、ハロウィン(10月31日)で使われたりと、需要が増え、生産者は大忙しの毎日を送ります。 今回は、そんな長野県のかぼちゃをご紹介します。
浅間山がきれいに見える高柳さんのかぼちゃ畑
やってきたのは、北佐久郡御代田町。長野県と群馬県との境にあり、世界でも有数の活火山で知られている浅間山が鮮やかに見える場所に、取材協力してくれた高柳武弘さんの畑はあります。
かぼちゃは、一般的に夏野菜として位置づけられており、春先に種まきをして夏場に収穫しますが、冬至の日に食べるかぼちゃは、春先とは別に冬至に向けて種をまき、10月下旬頃から収穫をし、12月上旬から出荷を始めます。 また、かぼちゃは、β-カロチン(ビタミンA)が豊富なほか、ビタミンB1・B2・C、カルシウム、鉄などをバランスよく含んだ栄養満点の野菜なんです。
冬至にかぼちゃを食べる由来は、様々な説があります。
(1) 昔は、今のように食べ物が通年あったわけではなく、夏に採れた野菜を冬場に食べるため保存する必要があった。そんな中、かぼちゃは保存がきくとともに、高い栄養素があることから、元気に冬を越えられるようにと願いを込めて「冬至にかぼちゃを食べると風邪を引かない」と言われるようになった。
(2) 冬至では、「ん」のついた食べ物を食べるとたくさんの「運」が呼び込めると言われており、かぼちゃは「南瓜」【なんきん】とも呼ばれ、「ん」が多いことから食べるのが縁起が良いと言われるようになった。
冬至に食べるかぼちゃは「冬至かぼちゃ」と一般的には言われていますが、その品種は数多く存在します。しかしながらそのどれもが、食味・糖度・収穫量などを考慮し、冬場でもおいしく食べられるような品種を厳選したエリートかぼちゃたちなんです。
注意しないといけないのは日光の当たり具合です。かぼちゃは、すべての面に日光を当てないと、日光に当たらなかった部分だけ色味が変わってしまいます。日光に当たらなかった部分は黄色っぽい色合いをしていますので、店頭で選ぶ際の参考にしてみてください。
秋に収穫したかぼちゃは、じっくりゆっくり熟成させ、時期が来たら、冬至かぼちゃを食べて元気いっぱいで新年を迎えましょう。
続いてご紹介するのは、ハロウィンの飾り付けとして欠かせない「お化けカボチャ」です。 お化けカボチャはあくまで観賞用であり、食べられるものではありませんが、元々は牛の食用カボチャとして生産されていたそうです。
今回、訪れたのは飯山市にある洋菓子店「パティスリーヒラノ」。 このお店では、地元産にこだわった手作りの洋菓子やケーキを販売するほか、パフェやコーヒーが楽しめるカフェも併設されています。
3、4年前に直売所で見かけたお化けカボチャがきっかけで、毎年ハロウィンになるとお化けカボチャをJAから仕入れ、お店オリジナルのお化けカボチャを作っています。
(1) おもちゃカボチャの作り方はいたってシンプル。用意するのはこれだけです。
(2) カボチャの上部を切り抜く。切り抜いた部分からスプーンを使って種や実を取り出す。
(3) マジックで顔を描く。 ※マジックの跡が気になるのであればガムテープを貼り、その上から下絵を書く。
(4) 下絵に沿って穴をあける。 ※深く大きく彫ることがポイント。中に灯りを入れたときにきれいに照らしてくれます。
(5) 灯りを中に入れ、(1)で切り抜いたヘタの部分を被せる。
(6) 完成☆
夜になると昼とは違った幻想的な世界が生まれます。 皆さんもご自宅でいろいろな形のお化けカボチャを作ってみませんか?
こちらは 2015.10.27 の記事です。農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。
あぐり君
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