「しゃきっと歯ごたえ ねばりが自慢 松代のながいも」これは、長野県北信地方の長芋産地、JAグリーン長野のキャッチ・コピーです。
千曲川の沿岸、長野市松代町岩野地区では、先月2月20日から、長芋の春堀りがはじまりました。大きなバックホーで芋と芋の間を深く掘りさげ、太くて長い芋を一本一本傷つけないように掘り出します。肥沃な沖積土の中で、ひと冬を越した新鮮な長芋が姿をあらわしました。
長芋づくりには最高の土です
長芋生産者の上原孝治さん・次子さん夫婦(写真)も、長芋掘りに精を出します。
孝治さんは、JAグリーン長野・野菜部会根菜専門部・岩野支部長を務めています。同JAの長芋生産者は総勢190人。うち55人がこの岩野支部員です。平年でJA全体の5割にあたる550トンの長芋が、この岩野地区で収穫されます。
松代町の長芋はJAを通じて関西などへ出荷されたり、直売所やスーパーを経由して地元の人たちの食卓にものります。大雨による冠水被害や価格低迷など、たび重なる試練を乗り越えて、秋掘りの販売はまずまずでした。また、葉の付け根に生じる「むかご」と呼ぶ小さな芋の販売の見通しも立つようになりました。
さらに地球に優しい長芋作りへ
順調に作業が進めば、3月末から4月上旬には春掘りを終えて、秋に向けての土作りがはじまります。今年度からは、より環境にやさしい栽培を目指して、JAグループが開発した新肥料「ながいも一発肥料」の導入がきまっています。この肥料は、肥効が良いため、元肥・追肥(2回)を1回の施肥で済む省力化と、窒素分を抑えることで、環境にもやさしいのが特徴です。
上原さんは言いました。「ここは、長芋作りには最高の土目。値段の安定を願い、消費者のみなさんに安全で安心してもらえる長芋を届けたい」と。