「ナシ」であります。「ナシ」とひとくちに言っても、日本なし、西洋ナシ、そして中国ナシと呼ばれるものがあります。そして今回ここでは、英語で「ペア Pear」と呼ばれる、独特の形をしたヨーロッパ原産の西洋ナシについて簡単に紹介させてください。本格的な冬の訪れまでが西洋なしのピークシーズンです。
いくつ名前をご存じですか
あまりなじみがないかもしれませんが、西洋ナシで、名前が思い浮かぶのは「ラ・フランス」「ル・レクチェ」「バートレット」「オーロラ」などでしょうか。「ラ・フランス」「ル・レクチェ」は、フランスで育成された比較的古くからある品種ですし、「バートレット」はイギリスで発見され、「オーロラ」はアメリカで育成された品種です。
3000近い品種のある西洋ナシは、ヨーロッパ中央部の地中海沿岸地方、特にフランスにおいて改良が進められました。日本に初めて、西洋ナシが導入されたのは、明治4年のことです。その後、明治20年までに100種類を超える品種が導入され、その当時から北海道・東北地方、岡山県、そして長野県が栽培適地とされました。
西洋、とりわけヨーロッパでは、主力に食べられているナシは「西洋ナシ」が主流です。彼らは、「バターペア」(バターのように、滑らかで、芳醇な味のペア[ナシ])と西洋ナシを称しています。
決め手は追熟という工程
西洋ナシを食べる場合に特筆すべきは、「追熟(ついじゅく)」が必要ということです。これは、果実を食べ頃の状態にするという工程です。お好きな方は、ご自身で食べ頃の硬さにするのが、楽しみな方もいらっしゃると思います。
追熟は収穫時の果実のデンプンを糖に変えて甘味をグット増して、濃厚な味わいを引き出します。追熟をしてある状態でのお届けもできます。品種によって、その方法はさまざまです。この工程では果実のジューシーさを失わないようにするため、乾燥に一番注意を払います。収穫後、更に手間をかけておいしさを追求した、「西洋ナシ」を、この秋に是非一度は味わっていただきたいと思います。
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