野菜

昔も今も大豆はわたしたちの大切な食料です

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はるか古代から日本列島に暮らす人たちの食生活にしっかりと根付いている"大いなる豆"が大豆。豆腐、納豆、味噌、醤油、黄粉(きなこ)、煮豆やおからにと、大豆の加工品は、それこそ枚挙にいとまがありません。最近ではテンペという東南アジアで考案された大豆の加工食品もスーパーで見かけるようになっています。また、若い大豆はエダマメとして食し、芽が出たあとにはモヤシとして食す。「日本人」は今日までさまざまな方法で大豆からタンパク質を積極的に摂取してきました。先人たちにしてみれば科学的な分析などなくても長い歴史の中で経験的にその豊富な栄養や機能性を感じ取っていたのです。そこで今回は「畑の肉」とも呼ばれ、その小さな体に巨大なパワーを秘めた大豆の情報を、皆さんと分けあうことにしましょう。

 

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大豆のたどった道
大豆がどこで生まれ、どのように日本列島までやってきたのかは諸説あるそうですが、有力なのは原産地である中国東北部からシベリア地域でノマメ(ツルマメ)の作物化されたものが、朝鮮半島を経由してやってきた焼畑農耕をする人たちの手で持ち込まれたという説でしょう。中国、韓国、日本の人たちにとっていまだに重要な作物であることからもそれはわかります。縄文時代の晩期から弥生時代には日本列島に入っていて、文字に書かれる歴史がはじまる前に発酵技術も考案されていましたが、広く栽培されるようになったのは鎌倉時代以降のことらしいです。その後の歴史の中でさまざまな加工技術が生まれたりするなどして、大豆は日本だけでなく広く東アジアの人たちに食用として愛されてきたのです。

 

大豆は、江戸時代の終わりを告げたペリー来航の際にアメリカ人に寄贈され、それから百年を経たときには、アメリカは世界一の大豆生産国になっていました。もっとも20世紀のはじめまでは、食用としてではなく、工業用の油を作る目的で栽培されていました。トウモロコシと大豆を交互に作ると生産性が高まることが「発見」されたことが最大の原因のようです。現在も、地球に優しいとして印刷用のインクなどに大豆油は広く使われています。

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少しずつ増えている日本の生産量
では、その大豆を「五穀」のひとつとして大切に食用としてきたわが日いずる国の生産状況はといいますと、農林水産省の「大豆のホームページ」によれば、平成17年度の概算数値が全体で5%、食品用に限ると21%となっています。

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昭和35年当時がそれぞれ28%と61%だったことを考えれば、時代の流れとともに減少してきたのですが、平成5年には食品用で10%ということもありましたから、そのころと比べると少しずつ上昇してきている訳です。平成17年度は国産で22万5,000トンが生産されました。平成16年度と比べて作付面積は減少したものの単位当たりの収量が良かったため6万トンほど増産となりました。

 

世界の状況を見るとアメリカ、アルゼンチン、ブラジル、中国などが主産国で、同ホームページによると日本の輸入相手国上位はアメリカ、カナダ、ブラジル、中国です。

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長野県で育成された大豆の品種
わが長野県では、畑作の大豆と水田でお米の転作として作る大豆があり、お米の転作として作る大豆は年により生産量に変動があります。平成17年度は作付面積2,730ヘクタール、単位(10アール)当たり収量が170キログラムで、生産量は4,640トンでした。

県内で主に生産されている品種はナカセンナリ、タチナガハ、ギンレイ、つぶほまれなどです。タチナガハ、ギンレイなどは長野県中信農業試験場で育成された品種で、タチナガハは関東一帯でも主力品種として栽培されています。ほかにも同試験場で育成されたエンレイなどは北陸地区の主力品種として栽培されています。

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機能性食品として注目を集める
バランスの良い食事に、大豆は欠かせません。小さな粒に大いなる栄養と機能性が含まれているからです。「畑の肉」と称されるほど良質なたんぱく質を豊富に有し、人間が食べ物から摂取する9種類の須アミノ酸をバランスよくふくんでいながら、しかも消化吸収率が非常に良い、まさしく理想的な食べ物です。そればかりではありません。食物繊維のほかカリウム、カルシウム、亜鉛、ビタミンEなどなど、ビタミン・ミネラル類も豊富に含んでいるのです。

農水省の「大豆のホームページ」のなかにある「国産大豆について」というページでは、大豆の機能性が一覧表示されています。そこには大豆に含まれるさまざまな成分がもたらすとされる効果について、血中コレステロール低下作用、血圧上昇抑制、抗酸化作用、肥満防止、善玉コレステロールの増加、整腸作用、老化防止、抗がん作用などなどなど、これはもう食べるしかないと思わずにいわれないほどの機能性が列挙されています。

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新たな大豆の食べ方を知りたい?
社団法人家の光協会が刊行するJAグループの雑誌『家の光』11月号では、"ダイズの食べ方新提案"として、全国の産地から収集した新たな大豆の食べ方を紹介しています。大豆を使ったサラダやデザートのほか、ダイズクリームなるものの作り方も紹介されていますので、興味のある方は家の光協会ウェブサイトからご購読ください(一般の書店では販売しておりません)。

こちらは の記事です。
農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

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