甘い空気に包まれる塩尻ワイン工場探訪記

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「塩尻のぶどう」が最盛期を向かえて、たまらないぶどうの甘い香りの空気が、じわじわと広がってきています。えー、ただ今わたしは、フルーツ王国信州の中腹部に位置する塩尻市桔梗ヶ原へと足を運んでいるところです。いやー、もうすっかり秋ですねぇ。おぉ、あれをご覧ください。生産者の方々が次々とぶどうを抱え入っていくあの建物を。そう、あれこそがワイン工場であります。地場産ブドウを100パーセント使用して、地元生産者たちが毎日晩酌を楽しむ、今年のワインの仕込みがあそこでははじまっているのです。今回はみなさんを特別にあのワイン工場の奥へとご案内いたしましょう。

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ぶどうと塩尻とワインの関係
塩尻のぶどう栽培の歴史は古くて明治時代までさかのぼります。日照時間が長い塩尻の気候がぶどうに適していたことがはじまりです。しかし、その冬の寒さは想像を超えていたために多くの品種が育つことができず、現在特産となったナイアガラ(右)とコンコード(左)に選定されることになりました。

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これらの品種はアメリカ東部、マサチューセッツ州ボストン北西の町コンコードと、同じ東部の五大湖のカナダとアメリカにまたがるナイアガラの滝の周辺で栽培されている品種で、この地域とわが信州塩尻の気候とがとても似ているために、徹底的に研究され普及したものです。

その甲斐があって今では塩尻は、全国でも有数のナイアガラ・ブドウの産地になりました。隣県からこの「ナイアガラ」を求めて、わざわざ塩尻を訪れる方もたくさんおられるほどです。(かくいうわたくしのオススメは、これから出てくる「ゴールデンナイアガラ」♪♪ これが甘くておいしいのです。これについてはいずれまた、近いうちにご紹介させていただきます)

塩尻におけるワイン醸造は、ぶどう栽培と同じぐらい昔から研究が進められ、大正時代にはすでに、7つの酒造家が確認されています。聞けば塩尻の生産者のお宅には昔からワインが食卓に並んでいたそうです。その後時代が進み、地元生産者で組合をつくり、醸造免許を取得して、自家消費用のワインを醸造することになりました。これが、現在のJA塩尻市ワイン工場の発祥につながりました。

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ワインの仕込みをはじめよう
今年も、つい先週から、今季のワインの仕込みがワイン工場ではじまっています。ワイン工場は、独特のブドウの甘い香りにすっぽりと包みこまれて、現在作業がひとつひとつ進められています。

地元の生産者らが工場へ、つみたてのぶどうを次々に運んで来ます。このワイン醸造工場では、地元産ぶどう100パーセントで、当然ながら酸化防止材などはまったく添加せず、自然そのままの味を閉じ込めていくのです。

ワイン作りの工程は、まず

  1. ぶどうを潰して房だけ取り除く
  2. つぎにぶどうの雑実を除くため7割までギュギュッとしぼる(ぶどう1キロから約700CC絞ることができます)
  3. それを計10万リッター入るタンクで醸造・醗酵する
という具合にすすめられます。いちいちこまかい説明はしませんが、下の写真はブドウの搬入からタンクにワインが入るところまでを追いかけたものです。

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このようにして1日で約8〜12トンのワインが製造されていきます。最終的には「ナイヤガラ」約20トン、「コンコード」約45トン、「メルロー」約1トンなどを醸造します。早いものは10月半ばには店頭に登場する予定ですが、大半は来年2月から登場します。その日が待ち遠しいですね。

今も生産者還元ワインを継承する
塩尻ワイン工場では、現在も「自家消費を基盤とするワイン販売」が継承されています。これはつまりワイン工場へぶどうを出荷した生産者に対し、出荷量に応じた量のワインを加工料のみの価格で販売するというシステムです。

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塩尻のワインの特徴は、塩尻市桔梗ヶ原を中心産地とした地元産のぶどうを100パーセント使うことです。その土地が産み出す独特の風味と味わいで、塩尻ワインには地元ファンが非常に多いのです。あなたも毎日の食前酒として召しあがってみてはどうでしょうか?

塩尻ワインはJA塩尻市ワイン農産物直売所で販売発送を行っております。

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