アーア、今週で8月も終わりか・・・。輝く太陽、青い空、白い雲とももう少ししたらお別れになってしまうんですネ、ウウッ。この夏に食べたスイカは美味しかったなア。モモもとってもジューシーで美味しかったし・・・って、オイオイ! これからはじまる「秋」はもっともっと美味しいものが目白押しじゃないか! なんたって『食欲の秋』なんだし。「フルーツ王国」長野としては、これからが旬の果物のオンパレードだぜー、ということで今回は『りんご』! 長野県のりんごは品種もたくさんで、収穫・出荷の期間も長いのですが、今回はトップバッターとして先陣を切る『つがる』のご紹介を。
父親もわかりました
まずは、つがるのプロフィールから。つがるは「ゴールデンデリシャス」を母親にして生まれた交配品種です。父親は長いこと不明だったのですが、青森県農林総合研究センターりんご試験場の近年の研究成果百選の3番目「リンゴ早生種'つがる'」報告によれば、「弘前大学におけるDNA鑑定(1992年)で、花粉親は紅玉」と特定されたと書かれています。しかし長いこと不明だった父親がわかったからといって、つがるの価値や味にはいささかの変化もございません。とっても美味しく生まれて、皆さんに愛される品種に育ったんですから。
この「つがる」、長野県での生産量は全国の約3分の1を占めているそうです。8月下旬、お盆も過ぎて、ぼちぼちここいらの学校にも子供達の声が帰ってきた今頃から出荷のピークを迎えて、9月の終わりから10月の初めまで続きます。
りんご栽培では、小さいうちに虫や病気から実を守るために袋をかける栽培もありますが、長野県のつがるは袋をかけずに太陽の光をいっぱいに浴びて育った「サンつがる」がほとんどで、95%程度が「サンつがる」です。
りんごをおいしく食べてください
りんごは早く出荷されるものから早生種、つづいて中生種、最後がふじ等に代表される晩生種というようになります。りんごは「保存が利いて、長持ちする果物」というイメージが強いですが、やっぱり美味しいのはなんていっても獲り立て! 特につがるなどの早生品種は「ボケるのが早い」ので(いわゆる鮮度が落ちることです)、早めに召しあがっていただくことが美味しく食べる秘訣です。
でも、たくさんもらって食べ切れなーい、という方! ここで保存方法をチョット教えちゃいましょう! りんごは収穫後も呼吸作用によって炭酸ガスや水分を発散しています。この作用がりんごをボケさせるのです。そこで上手な保存方法は、呼吸作用を抑えることにあります。
具体的には、新聞紙で包み、その包んだりんごをポリ袋に入れて冷蔵庫で保存する方法がお手軽かと思います。ちなみにこの方法、つがるだけじゃなくて他のりんごでも使えます。
今回ご紹介したつがるを含めて、長野県のりんごは全国の4分の1、第2位の出荷量を誇ります。長野県では早生・中生・晩生といった品種や標高差を生かした地域をリレーすることで、夏から冬まで旬のりんごを全国の皆さんにお届けしています。
つがるの後は、長野県生まれの期待のニューフェイスも続々登場してきますので、(次号以降に)乞うご期待!
秋の味覚はサンつがるから
昼間はまだまだ暑い長野も、朝晩はめっきり涼しくなってきました。この寒暖の差が、おいしい果物を生み出す秘訣。と、くれば、今年のつがるもきっとおいしいゾ! 過ぎ行く夏を悲しんでいる場合じゃありません。秋の味覚を、それもトップを切って果汁たっぷりの「サンつがる」を求めにでかけましょう!!