ジメジメとした梅雨も、もうじき明けそう。ということで季節は一気に夏に向かう今日この頃です。深夜から早朝のテレビに向かわざるを得なかったワールドカップも終わり! もう、寝不足の瞳に朝日が目にしみるなんてことも無いゾ! 今週末はなんたって『海の日』の3連休もあるし、真夏の太陽も戻って来そうだし。さあ、アウトドアだ! とまあそんなわけで、今回は夏空の下に映える果物の王様の『スイカ』を紹介しなくては。
西瓜、水瓜、すいか、スイカ
スイカはウリ科の蔓性一年草の植物で、原産は熱帯アフリカのサバンナ地帯や砂漠地帯。インド・シルクロード経由で中国に伝わり、シークワ(西瓜)と命名されたのは11世紀、それから日本列島に伝わったわけだけど、その時期は定かではなく、室町時代以降ではないかと言われてます。英語でウオーターメロンと言われるように、スイカの成分の90%以上は水分。であるがゆえに日本では「水瓜」と当初は書かれて「スイカ」と読まれていました。
スイカは実は「野菜」でして
スイカの実の赤い色素はトマトでもお馴染みの「リコピン」。実はこの「リコピン」、トマトよりもスイカの方が高濃度。この「リコピン」の持つ「ガン・心臓病・脳卒中・動脈硬化」などなどの予防効果の他に、カリウムを多く含んでいるため「高血圧」の予防効果があったり、シトルリンの利尿効果があったりと、スイカは「美味しい」だけでなく、機能性成分が満載の「野菜」でもあります。
実は今いったとおり「スイカ」は野菜です。日本語での野菜と果物の区別は、草本か木本かで分類されています。「木に成るものは果物で、苗を植えてから1年以内に収穫するのが野菜」なのです。このため、蔓性のスイカは分類上は野菜になります。でも、「スーパーでは果物売り場に売られているじゃない?」と言っているそこのアナタ! そうなんです。青果物を扱っている市場では「果実的野菜」というように分けられています。で、結局どっち? なんて事はあまり気にしないで、とりあえずは美味しく食べることでも考えましょう。ちなみにイチゴやメロンも、スイカとおなじく「果実的野菜(つまりは野菜です)」なんです。
長野県のスイカは全国的に有名
スイカの美味しい食べ方は、やっぱりよーく冷やしたところをガブッ! シャリッ! といただくことにつきます。長野県のスイカは昼夜の温度差が大きいことを活かして生産されているため、特に糖度が高いことで知れ渡っています。とりわけ全国でも有数の産地、波田町の特産のスイカは、この昼夜の温度差に加え日照時間の長さと、火山灰の土壌という条件が合わさって、高い糖度に抜群のシャリ感を持った絶品スイカが出来あがるのです。6月下旬からハウス栽培のスイカの出荷もはじまり、7月中旬の今ごろからはいよいよ路地ものの出荷になります。まさにこれからが本格的なスイカの季節。
やはりスイカ祭りにこなくては
今年は春の低温の影響等もあって若干生育は遅れ気味ですが、梅雨の雨も少な目だったため、例年並の美味しいスイカがもうじき店頭に並ぶことになりそうです。どれをとってもハズレのないスイカですが、思いっきり「ポン。ポン。」と叩いて、よくとおる音を確認してから買ってください。
波田町のあるJA松本ハイランドでは、毎年期間限定で農家直売すいか村がオープンし、すいか祭が開催されます。今年は、夏の軽井沢でも、7月の29日(日)と30日(日)の両日に、「スイカ祭りIN軽井沢」と銘打って、盛大にイベントを行う予定です。盛りだくさんな内容で、当日はたくさんのスイカ達が大勢お客様が来てくれる事を待っているそうです。ぜひスイカを食べに軽井沢へ!