北アルプスの麓の安曇野市で、信州をそのままギュッと詰め込んだワインが仕上がりました。今回は県下各地ですすめられている「信州で生産・製造されたもの」を自信と責任をもってみなさんにお届けしようという取り組みを紹介しようと、ヨーロッパの建物を思わせるワイナリーを訪れました。
自然ど真ん中スイス村ワイナリー
長野県の中央西側に位置し、西に北アルプス連峰・東に美ヶ原を望むことのできるみどり豊かな大地に、西洋の教会のような建物のスイス村ワイナリーはあります。ここでは北アルプス山麓地帯や安曇野の大自然で栽培されたブドウを原料として、栽培から、熟成、びん詰めまで、ていねいにていねいに、ワイン作りの作業が行われています。つまり、ここで産み出されているのは、日本では貴重な、100パーセント地元産原料使用、100パーセント自社醸造のワインなのです。
「長野県原産地呼称管理制度」認定
今回数あるワインの中で、ブドウ「メルロー」を使ったロゼ「花野」と「ナイアガラ」のアイスワイン「白い宝石箱」が、県が行う「長野県原産地呼称管理制度」に認定を受けました。特にロゼの「花野」は、絶妙なバランスがうむロゼ本来のすっきりとした味わいが高評価を得ています。
「花野」という名は故郷をイメージさせたものだとか。ワイナリーでは販売をはじめた6月の12日に720ml瓶が完売してしまうほどの人気。ハーフ瓶も取材時には残りわずかになっていました。
ナイアガラのアイスワイン「白い宝石箱」は、通常ワインのブドウ約5倍、手間隙約3倍かかる貴重な一本です。こちらは宝石のような輝きと、豊かな香りと甘いやさしい口当たりが特徴。同ワイナリーのワイン監督を務める濱重俊(はましげとし)さんは「いつも、無為自然(むいしぜん)を念頭にワインをつくっています。自然そのままの味を届けたい。どちらも今後のワインの道を切り開いていくワインとして自信を持っています」と笑顔で話してくれました。