生産量全国1位を誇る長野県のトルコギキョウは、フラワーアレンジメントや結婚式のブーケ、仏壇に飾る仏花など、さまざまな場面で親しまれる花です。品種によって花の形や色など見た目が大きく異なります。 JA上伊那花き部会トルコギキョウ専門部では品種の育種に力を入れており、50品種以上のオリジナル品種があります。
「JA上伊那産トルコギキョウは昼夜の寒暖差により発色がいいのが特徴です」と教えてくれたのは、JA上伊那花き部会の林俊哉(はやし・としや)さん。林さんの圃場でオリジナル品種を4種類見せていただきました。
「ロマリンジュネス」 白色で花びらにひらひらとした「フリンジ」が入っているのが特徴です。
「ロマリンロゼ」 ピンク色で「フリンジ」が入った花びらが特徴です。
「アースピンク」 ピンク色で、フリンジなし、小ぶりな花が特徴です。
「しのぶ」 新しい品種。ラベンダー色で、フリンジなし、大輪の花が特徴です。
品種によって見た目も名前も大きく異なりますね。 品種の名前は産地で決めています。ちなみに新品種「しのぶ」は、漫画『鬼滅の刃』が好きな生産者が人気キャラクター・胡蝶しのぶをイメージして提案し、採用されました。 最近のトレンドも取り入れているのですね。 「花き部会は若い農家が多いんです。部会員で団結して生産しています」と林さんは楽しそうに語ります。 JA上伊那花き部会ではTwitterとYouTubeで産地の情報を発信しています。 YouTube「トルコギキョウができるまで(播種編)」では、土づくり、播種など育苗作業の様子を紹介しています。
定植してから3、4か月経過すると収穫になります。 林さんの圃場では6月下旬~11月下旬までの収穫を予定しています。 トルコギキョウの収穫から出荷までの流れをご紹介します。
【トルコギキョウの収穫】 1本1本抜いた後、ハサミで根元を切ります。トルコギキョウはビニールハウスで栽培しており、ハウスの中は、日中は温度が高くなるため、気温が低い朝か夕方に収穫します。
【選花作業】 収穫したトルコギキョウは選花作業をします。
選花作業は林さんの奥さま・敏恵さんに教えていただきました。
小さすぎるつぼみは咲かないため、ハサミで切ります。 咲きすぎた花を落としたら規格ごとに分けます。つぼみと花の数が7輪以上のものは長さが70cm、6輪のものは60cm、5輪のものは50cmとなるように茎の長さを調節します。
長さがわかりやすいように作業台に目印が書いてあります。
規格ごと10本ずつまとめたら定数を箱に入れて選花場に出荷します。
花をもらったとき、すぐに枯れてしまって悲しい思いをしたり、花びらが散ってしまって片付けが大変だったことはありませんか。 花持ちがいいトルコギキョウなら心配は要りません。 水を毎日代えて、直射日光の当たらない涼しいところで飾ると2週間(※)ほど持ちます。 ※目安。品種や流通などにより異なる場合があります。 また、花が枯れるときに花びらが散ることなく、しぼむように枯れるので片付けも簡単です。 大切な人への贈り物にトルコギキョウの花束はいかがでしょうか? JA上伊那産トルコギキョウは関東・関西・中京エリアなどに流通します。お近くの花屋さんで探してみてください。
■関連リンク ・JA上伊那 ・JA上伊那花き部会 Twitter/YouTube
こちらは 2021.07.13 の記事です。農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。
ゆっけ
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