産地が限られるうえ、生産量が少なく、旬の時期がとても短いあんず。その独特の味わい・香りからとても人気のある果物です。オンラインショップ「たーんとながの」や「JAタウン」で予約販売が始まっていますが、品種によってはすでに予約完売したものもあります。
あんずの里 千曲市森地区
2021年3月27日撮影
あんずの名産地である千曲市森地区は、なだらかな傾斜地にあんず畑が広がり、例年3月下旬から4月あたまには、ひと目で多くの花が見渡せることから「一目(ひとめ)十万本」「日本一のあんずの里」とうたわれています。
出荷目前のあんず畑にやってきた!
あんずの出荷が始まるのは例年6月中旬ごろ。出荷前に農家さんは何をしているのでしょうか。
千曲市の生産者・松澤利一(まつざわ・としかず)さんの畑を訪ねました。
松澤さんはあんず栽培歴15年目、3,000平方メートルの農地で70本のあんずを栽培しています。
寒さや害虫から守るため幹にわらが巻いてあります
2021年5月31日撮影
あんずがたわわに実っています。実はまだ青いです。
「うちでは例年、樹1本からあんずの実を約50㎏収穫します。収穫期は朝5時から夜まで、収穫や仕分け、箱詰めなどの作業に追われています」
あんずは品種や栽培方法で1個当たりの大きさが異なり、一般的に1個当たり約40g~100gになります。収穫期は忙しそうですね。
今年(2021年)のあんずの出荷時期は、品種が変わりながら6月15日~7月10日ごろの予定です。
※2021年の出荷時期(目安)です。出荷時期は年によって変わります。
農家泣かせの凍霜害
こちらは同じ日に撮影した別の畑のあんずの樹です。
ほとんど実がついていません。
「これは凍霜害(とうそうがい)にやられました」
花や実がなっている状態で氷点下の低温にさらされたり、霜が降りると、花や実がダメになってしまいます。
凍霜害にあってもなんとか成長した実
花が咲いた後の4~5月上旬の急に寒くなる日は大変です。
「天気予報で気温が下がりそうなときは、霜が降りやすい夜中3時から農業用燃料で火を焚くなどの対策をしていますが、完全に凍霜害を防ぐのは難しいのが現状です。以前の教訓から今年は農業用燃料の燃焼箇所を増やすなど努力しました」
近年は暖冬の影響か、天気が読みづらくなっているため、対策が難しいですが、おいしいあんずが収穫できることを期待しています。
最後に、松澤さんが好きな「あんずの食べ方」をお聞きしました。
「ご近所さんがお裾分けしてくれる手作りのシロップ漬けがおいしいですね。食べる専門なので作り方はわかりませんが」
手作りのシロップ漬けはあんずの産地ならではですね。
収穫作業、頑張ってください!!
【直売所】
今年は収穫量が少ない可能性があり、あまり店頭に出回らないかもしれません。
・Acoopあんず店
長野県千曲市雨宮317
TEL 026-274-2800
営業時間 9:30~20:00(日曜9:00~)
定休日 年に数回、いずれかの水曜日 ※定休日は店舗にご確認ください。
※その他JAの直売所でも販売を予定しています。
【オンラインショップ】
あんずは数量限定でのお取り扱いのため、お早めにご検討ください。すでに完売している品種もあります。
・たーんとながの
・JAタウン