今年は例年より10日程早い6月15日頃から出荷を始める予定です
一昨日5月30日からJAタウン「全農長野 僕らはおいしい応援団」で、あんずの予約が始まりました。おかげさまで毎年大人気! 旬が短いため、産地のJAちくまは嬉しい悲鳴を上げる時期でもあります。収穫時期には農家はもちろん、農協の職員も本当に大忙し! その忙しさは、ネット通販の事務方である私ヤマグチまで借り出されるほどです。
あんずの収穫時期には臨時の直売所がオープン
さて、出荷の手伝いが終わったら、農協の直売所でジャム用にあんずを買って帰るのが毎年の恒例となっております。熟したあんずは傷みが速いため、家に帰ると「梅仕事」ならぬ、「あんず仕事」を始め、夜も休めないというわけです。そんなとき、よく熟したものを生のまま一口食べると、甘酸っぱいあんず独特の風味が疲れを癒してくれます。 今回皆さまにお伝えしたいのは、ネット通販JAタウン「全農長野 僕らはおいしい応援団」などでご購入いただいたあんずが、お手元に届いてからのお話です。JAタウンではヤマト運輸でお届けさせていただくのですが、届いたらすぐにやってほしいことがあります。まずは開封し、その状態で涼しく風通しの良い場所におくか、冷蔵庫に入れてください。中身をチェックする意味もあるのですが、クール冷蔵便でお届けしますので、開封せずに常温で置いておくと、結露した水分が蒸発せず傷みやすくなってしまう可能性があるためです。
あんずは果物の中でも特にデリケートな部類に入るので、輸送に耐えられるものを選んで発送しておりますが、熟度にはどうしても個体差があります。「店頭のあんずのほうが熟している」というご意見をいただくこともありますが、これは当然のことなのです。お店は仕入れてから、ほとんどの場合、常温で販売します。すると、半日から長くても数日で、あんず色が濃くなり芳香が強くなります。よく熟した状態で利用したい方は、お届け後に追熟していただければと思います。
届いたあんずを加工する(食べる)前のポイントをお知らせします。まずは、熟度に応じてグループ分けします。 「①よく色付いているもの・柔らかそうなもの」と「②色付きの薄いもの・硬そうなもの」に分けます。
このくらいの色付きのものは1、2日常温で置くと色が良くなり酸味が薄くなります
【ジャムにする】 ①を冷蔵保存、②を常温保存して、②の熟度が上がってきたタイミングで一緒に加工するのが良いでしょう。なお、30℃前後の気温があるこの時期は傷みに注意して、1日に何度か状態をチェックしてください。 ①と②を別々にジャムにするのもおすすめです。酸味の違いを楽しめます。
ジャムにするときは大きさに合わせて切ります
このくらい煮詰まったら味をチェックして出来上がり
【シロップ漬けやあんず酒にする】 ②を追熟させずに使うのがオススメです。よく熟した状態で作ると果肉が粉っぽくなり、崩れてしまう可能性があるためです。
【生食用あんずを食べる】 生食用あんず「ハーコット」の場合は、①はお早めに食べていただき、②は常温で保管して追熟し、色付きが良くなったら早めに食べてください。
せっかくの手間隙かけるあんず加工品ですので、量販品と比べて1ランク、いや、2ランク上のものを作っていただければと思います。 下記にてあんずジャムのレシピをご紹介いたします。上記でご紹介したグループ分けを実践して、熟度を上げてからジャムにするだけでもおいしさに違いが出ますよ。作り比べなくても生のものを食べ比べれば一目瞭然(一食瞭然)でしょう。手作りあんずジャムのおいしさが、毎日の食卓に小さな幸せをもたらしてくれるかも?
■あんずのレシピはこちら
■あんずのご注文はこちら
この時期、農家と農協職員、臨時で手伝ってくれる地域のお母さんたちが一丸となって、あんずの出荷の最盛期を乗り切ります。それでも、兼業や人手が足りない農家さんは、写真のように熟しすぎたあんずの実を自然落下させてしまう場合もあります。収穫すれば収入になるのですが、収穫の手が間に合わないのです。この忙しさをご理解いただき、ご不便をおかけして申し訳ございませんが、あんずをご注文の際は、着日指定や発送のお問い合わせ等をご容赦いただけますと幸いです。
5月頃は梅のよう。6月に入ると品種ごとに色付く
あんずの収穫時期は毎日が大忙し!
あんずについてよくいただくお問い合わせにお応えいたします。
■煮詰めても汁ばかりでジャムになりません。 分量・火力によりますが、数10分~1時間程煮詰める必要があります。また、あんずを洗った後に水を切らなかったり、あんずを切った後で水洗いしたり、煮詰める前に水を足すと煮詰まるまでに時間がかかります。丸ごと水洗いした後は、水気をなるべく切ってください。加熱時間を短縮したい場合は、ペクチンを加えると良いのですが、煮詰める時間が短くなるため、濃厚には仕上がりません。 ※ペクチンを入れる場合は、入れすぎに注意してください。
■砂糖をたくさん入れてもジャムが甘くなりません。 初めて作る方ほど砂糖控えめにしたいと思うかもしれませんが、少なくても種を除いたあんずの半量ほどの砂糖を使うのが一般的です。あんずの品種や熟度によっては、あんずと同量の砂糖が必要になる場合もありますので、味見をしながらお好みの味に仕上げてください。 砂糖を控えたい場合、甘味料を使ても良いでしょう。人工甘味料が気になる場合は、天然由来の甘味料をご利用ください。 ※人工甘味料は砂糖の何百倍も甘いものもあるので、使用量にご注意ください。 ※甘味料を使った場合は、砂糖を使ったもの以上に早めに食べきってください。
■生食用あんず「ハーコット」の食べ方が分かりません。 冷蔵庫で冷やしてから、洗って皮を剥かずに丸かじりしてください。色付きが薄いものや酸味が強いと感じた場合、傷みに注意しながら、常温で半日から数日置いておくと、色付きが良くなり芳香がしてきます。この頃が食べごろなので、しっかり熟したものは冷蔵庫に入れ、なるべく早めに食べきってください。
こちらは 2016.05.31 の記事です。農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。
ヤマグチ
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