みなさん、きのこはお好きですか? 私は食べるのも、道端に生えている野生のきのこを愛でるのも、すきです。 長野県はきのこ総生産量全国1位の、言わずと知れた「きのこ王国」なのです。中でも、エノキタケ、ブナシメジ、エリンギ、マツタケは品種別の全国シェア1位も誇っています。(※平成28年特用林産基礎資料) 県北部に位置します中野市では、エノキタケの生産が盛んで生産量日本一。そんな中野市で、"日本一のえのき茸部会"の部会長さんにお話を聞いてきました!
栽培現場に着くやいなや、エノキタケの香りが♪
「エノキタケの生産量は全国で年間13万t、中野市だけで年間6万t、全国の約半分を中野市で生産しています」と教えてくれたのは、JA中野市えのき茸部会長の湯本修治さん。 湯本さんは、エノキタケを栽培しはじめて約25年といいます。
現在、湯本さんのところでは1日に3t出荷しています。1日に3tって言われても、なかなか想像できないかと思いますので、スーパーで売っているエノキタケのパック(1袋あたり200g)に換算すると・・・、15,000個出荷していることになります! パック換算にしても、15,000個は多すぎてピンとこないレベル。それだけ多くのエノキタケが中野市で生産されていることが分かります。
エノキタケは1日に約2cm生長し、4週間ほどで出荷されます。ここで、えのきちゃんの生長日記をご紹介します。
(1) 栽培初日 培地には養分と水分、菌が入っており、表面には穴が5つ開いています。エノキタケが生長する際に放出する熱を逃がして、ビンの中に溜まらないようにするためのものです。熱が溜まってしまうと高温障害になってしまいます。
(2) 培地全体が白くなったら、菌がビン全体に回った合図です。表面の種菌を取り除く菌掻き作業を行ないます。菌掻きをすることによって菌床を整え、エノキタケの発生を促します。
(3) 小さくポコっとしているのがエノキタケの赤ちゃんです。
(4) 傘が大きくなり、培養ビンのふちまで達しようとしています。
(5) 培養ビンよりも背丈が伸びました!
(6) ぐんぐん伸びて...
(7) そのままにしておくと横に広がってしまうため、シートを巻いてまっすぐ生長できるように補助します。
(8) シートから傘がのぞくほどに生長したエノキタケ。そろそろ収穫の時期を迎えます。
(9) 収穫・出荷作業を通ると、JA中野市へ出荷され、全国の食卓へ届きます。
湯本さんのところでは、茶色のエノキタケも栽培しています。白いエノキタケと比べて胞子の数が100~1000倍多く、胞子にはアミノ酸が含まれているため、胞子が多い茶色のエノキタケのほうが味わい豊かだといいます。
「茶色いエノキタケは原種に近いためか暴れん坊で育てにくいのですが、(エノキタケの)日々の生長が楽しみ」と笑顔で話す湯本さん。少しの皮肉も込めた言葉には、エノキタケの愛情が伺えました。
炒め物や天ぷらにするとオススメ。ベーコンで巻いて炒めたり、ちくわの穴に詰めて炒めたりすると時短でおいしいエノキタケ料理が完成します。さっと湯がいてサラダに添えると、キャベツやレタスのシャキシャキ感とは違った食感が楽しめますよ! また、茶えのき茸との味比べも試してみてください☆
JA中野市の直売所「信州中野いきいき館」と「JA中野市農産物産館 オランチェ」では、中野市産のきのこと地元の味噌を使用したきのこ汁が毎日振る舞われています。また、様々な種類のきのこが店頭に並んでいますので、お気に入りのきのこが見つかるかもしれませんよ。
季節の変わり目で体調を崩される方もいらっしゃるかと思いますが、ビタミン・食物繊維が豊富なエノキタケを食べ、体調管理をして春を迎えましょう!
JA中野市
こちらは 2018.03.20 の記事です。農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。
ジャスミン
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