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種から育ててレタス祭り!レタス産地の伝統授業

レタス

「信州あるある」のひとつ!? 小学生の頃、学校の畑でサツマイモやジャガイモ等を植えて、秋に収穫祭と称して焼き芋大会やカレーライス作り(ご飯は飯ごうで炊いて)など、楽しんだことありませんか? 他に、田植え〜稲刈り〜新米ごはんを食べるまで、という人も...。小5ですでに食いしん坊だった編集部員は、ここぞとばかり、張りきったことが懐かしく思い出されます。

産地ならではの本格派レタス栽培

さて、今回やってきたのは、信州の中央(松本平の南西)、北アルプスの東麓に位置する塩尻市洗馬(せば)。近くに「サラダ街道」と名のつく道路があることからも分かるように、県下でも有数の高原野菜の産地です。特にレタスは、長野県内で初めて栽培が始まった場所とも言われ、特産品として広く知られています。

レタス

晴れていればレタス畑の向こうに穂高連峰が

レタス

洗馬小学校

この流れでうすうすお分かりでしょうが...、そう! 塩尻市にある洗馬小学校では、なんと毎年、全校でレタスを植えているんです! 主に5年生の総合学習の授業の一環としてレタス栽培に取り組み、種から育てるというから驚きです!

兄弟学級で仲良く定植

レタス

今回植える苗1,900本

5月中旬、朝8時30分、代表を務める5年生は、苗箱や道具などを学校からすぐ近くのJA洗馬の畑まで運び、準備に余念がありません。8時50分、子供たちの一団がきちんと一列に並んで畑に到着。よくみると大きな子と小さな子が一緒に歩いてきました♪ まずは1年生と6年生チームです。

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先生はJA洗馬経済部の宮澤さん

教えてくれるのは、JA洗馬経済部営農販売課の宮澤さん。すっかりベテラン先生で、「JA職員の後輩にはこの授業を受けた生徒もいる」なぁんて話も飛び出すほど♪ 4月下旬に種まきし、芽が出て約2週間の小さな苗を見せながら、「苗はやさしく持って、ひとつの穴に1本おいたら丁寧に土を寄せて押さえて...」「首の部分が弱いので気をつけて」と植え方や注意点を分かりやすく説明します。

レタス

先生から苗を受け取り畝を一列に進んで植えていく

早速、定植スタート☆ 先生から受け取った数本の苗をもち、白いマルチを張った畑の畝を一方通行で、隊列を組んで進んでいきます。ちなみにこの白いマルチは5月以降の定植に必要で、冷涼な気候を好むレタスのために、地温を上げすぎないようにするものだそう(反対に、黒いマルチは寒い頃に地温を上げるために必要)。

レタス

小さな苗を慎重に取り出す先生

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5年生が2、3年生に教える

9時30分、交代で5年生と2、3年生のチームがやってきました(この日4年生は、以前、雨天延期となった社会科見学の振替日と重なってしまい欠席。例年は4年生と3年生のチームとなる)。

約200人で、1,900本♪

レタス

5年生に教えてもらいながら植える2年生

レタス

20年以上続く授業ならではの伝統があります。それは、上級生が下級生に植え方などを教えてあげるということ。兄弟学級とも呼ばれ、上級生が下級生をはさむように進み、まず上級生がお手本を見せて、下級生の手元で苗を植えた土を一緒に寄せながら「最後はしっかり押さえて」などと声をかけます。初めての1年生も最初こそ恐るおそる植えていましたが、先輩のお兄さんお姉さんに教えてもらうと、「できた~♪」「楽しい☆」と笑顔に。しかも、みるみるうちにスピードアップする勢い...。子供たちの順応性の高さには、本当に感心です。「浅すぎず深すぎず、苗を立たせて葉を土から出して...」「毎年やってるから楽勝♪」と、さすが5、6年生は慣れたもの。ひとりで2、3人の下級生の面倒を見ながら、自分でも素早く確実に植えていく姿には、頼もしさすら感じられます。

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一方通行でぐるぐる回りながら植えていくラストスパート

約2時間後、作業完了!! 総勢 約200人の児童で、1,900本の苗をすべて植えました。

続いて、この時期に何より大切な水やりです。植えた直後の苗を土に根付かせるため、適度な水分が欠かせません。この日は、軽トラに乗せた水のタンクからパイプホースを畑の中央に設置し、散水開始(大きな圃場では、張り巡らせたパイプを使った散水設備があります)。みずみずしいレタスを育てるための大事な一歩ですね。

レタス

散水用のホースを畑中央に設置

レタス

散水開始

「採れたてに塩を振って食べるのがサイコー!」

レタス

すべての作業を終えて達成感でいっぱいの5年生

お楽しみの収穫は、天候などによって6月下旬~7月上旬頃。ここで「レタス祭り」が開催されます。収穫したレタスは給食にも登場しますが、なんと、5年生が販売もするのです。
信州の冷涼な自然の中で育ち収穫されたレタスは、みずみずしくパリッとした食感♪ 「みんなレタス好きかな?」との問いに「やっぱり採れたてに塩を振って食べるのがサイコー!」「レタスでお肉や春雨をまいてもいいよね♪」「みんなで一緒に食べるとおいしいっ」「今から収穫が楽しみ」と元気いっぱいの大合唱。子供たち自慢のレタスをどうぞお楽しみに!!

レタス

JA洗馬でも、おいしいレタスを皆様のお手元にお届けする毎日が続きます(春レタスは4月下旬~7月上旬頃まで、夏秋レタスは8月中旬〜10月末頃まで出荷)。この夏、「パリッ」とおいしい音を聞きながらレタスを味わってみてはいかがでしょうか。

JA洗馬
※洗馬という地名の由来は、その昔、木曾義仲が挙兵する時に馬を洗った場所(太田の清水)からとも言われています。

こちらは の記事です。
農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

この記事を書いた人

まちゃ

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