野菜

そろそろ高原からレタスが届くころですよ

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輝いていたゴールデンウィークも高原の風に吹かれるように過ぎゆきて、このところ季節も初夏の顔をときどき見せる日もありますが、みなさんの生活も、そろそろ日常モードに戻ってきたころでしょうか。さあ、そうした季節の移ろいとともに、長野県産野菜の本格的な出荷時期がやってきました。

 

なかでも、新鮮、元気、爽快感がみなぎる長野県を代表する野菜のひとつと言えば、誰がなんといおうとレタス! みなさまがまさしくこれを読まれている5月中旬は、信州のレタス主要産地の出荷が、次第に勢いを増してくるころです。これから10月までの5ヶ月間、東京や大阪の市場でも、長野県のレタスが他の産地を圧倒することになります

これからはレタスといえば信州。あなたも信州から届くレタスへの準備はよろしいですか?

日本のなかの長野県とレタス
われらが長野県とレタスとの関係はかなり深く、長野県の野菜のなかで、レタスほど急激に生産量の伸長した品目はあまりありません。戦後の昭和22年頃、当時アメリカ軍の占領下であった日本では、その駐留アメリカ人に販売する目的で、いろいろな商社から西洋野菜の種子を取り寄せて県下各地で試作をしました。これが長野県におけるレタス栽培のはじまりです。ものの記録では、昭和23年には生産面積40a(アール)とされています。

アメリカからの駐留軍は、やがて本国からの生鮮野菜の輸送を止め、日本国内生産のレタスを現地調達する方式に切り替えました。その後、日本のアメリカ化と景気の向上とともに、レタスの生産量増加に拍車がかかり、食の洋風化の進展を追い風に、昭和35年頃からレタスの消費は大幅に増加しはじめました。

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70年代初頭の昭和47年には面積2,739ヘクタールで67,940トンを生産し、最近では176,300トンの生産(平成16年)と、みなさまの絶大なるご支援で長野県の主要な野菜にレタスは成長してきました。

 

レタスの野生種の原産地は中近東内陸小アジア地方で、栽培起源は約2,500年前とも言われていますが、わが国には、玉レタスは幕末の1863年(文久2年)にアメリカから渡来して土着しています。

まだ150年にみたない歴史しかないのですね。それを考えるといかにみんなに親しまれて、短期間の内に急速に拡大した野菜であることが実感できます。

レタスの食べ方は無限にある
食べ方については、サラダ、ハンバーガー、サンドウィッチなどのポピュラーなものから、レタス大好き人間は、「丸かじりが一番!」という方もいらっしゃるようです。スパゲティにも、チャーハンにも、鍋にも、また味噌汁に入れて食べても、おいしいのです。

このような万能野菜のレタスですが、レタスは一種類ではありません。みなさまもご存知の玉レタスにも、専門用語でいうとクリスプヘッド型[クリスプ:ぱりぱりしたとの意味で日本の主流]と、一般的にサラダ菜の名称で通っていて、結球が緩(ゆる)いバターヘッド型[バター:滑らかの意味で欧州で主流]がありますし、また別にリーフレタスと呼ばれる非結球レタス(サニーレタスのようにアントシアニンが多く赤色系)もあるし、他にもやや楕円形をおびた丈の高い球状になるロメインレタス(アメリカではこの種が約30%程占める)があります。わが国でもロメインレタスは、このところシーザーサラダの広まりと共に随分食べられるようになりました。

サラダの季節には信州のレタス
このようにタイプ、用途の広いレタスたちが、これから長野県の各産地より鮮度を保ったままどんどん出荷されていきます。いよいよ、日本列島は本格的なサラダの季節。長野県産のレタスを、今年もたくさん食べて、来たるべき夏をいきいきと健康にお過ごしください。

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農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

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