野菜

このレタスがサラダ街道の起点で待ってます

lettuce_top.jpg

じんわり暑いこの時期は、シャキッとしたレタスが、ことのほか美味しく感じられるとき。口に含んだ時のみずみずしくて軽い歯触り、そして噛んだ時のサクサクとした小気味良い音、また見た目にも優しいレタスの色には、食欲もグンと沸いてきます。今回はそんな今がおいしいレタスのご紹介です。

春レタスの出荷が他県で終わりを迎える頃、長野県内から一番最初に出荷されるのが、県のほぼ中心に位置する塩尻市洗馬(せば)地区のレタス。ここは日本でも早くからレタスの栽培が行われていた地域ですが、塩尻市の西に位置し、その西側には鉢盛山(はちもりやま)がそびえる麓にあるこの地域のレタスの美味しさは、信州でも折り紙つき。ですが、そのレタスは良質さゆえに県外への引き手も多く、地元・長野県ではお目にかかることの少ないレタスなのです。

lettuce_1.jpg

信州の農業と農村を知る街道
そのレタスを求めて向かった先には、レタス畑をはじめとする緑の大地が、どこまでも広がっていました。その間を貫くゆるやかなアップダウンが繰り返される一本道は、今では「日本アルプスサラダ街道」と呼ばれ、ワインに使われるブドウやレタスの生産の盛んな塩尻市を起点として、レタス、ハクサイ、キャベツなどの葉菜を主要農産物とする朝日村、長イモ栽培の盛んな山形村、スイカで有名な松本市波田、リンゴ栽培の盛んな松本市梓川、そして安曇野を終点としています。その全長31.5キロ。広大な山岳的光景のなか、野菜や果物栽培が盛んな市町村を結んでゆきながら、農業と農村の今を味わってもらうために、その名を冠せられた街道で、なんとも開放的で清々しい気分になることうけあいの道でした。

sebamap.jpg

図版提供 JA洗馬  

今の時期作られているレタスは"春レタス"とよばれていますが、春の訪れが遅かった今年は、5月のGW明けから本格的な出荷を迎え、収穫は6月終わり頃までとおよそ2ヶ月間。だから今はようやく半分くらいの収穫が終わったところですが、これからも毎日続く作業に追われるなか、インタヴューに答えてくださったのは「大変な事はたくさんあるけれど、自分の都合に合わせて仕事ができのが農業の魅力」と語る松川義英さんです。JAを退職後、専業として農業行って3年目になるという松川さんに、まずは気になっていた「おいしいレタスの見分け方」を教えてもらいました。

lettuce_2.jpg

おいしいレタスを見分ける
「レタスを持ったとき、ある程度の重さがあって、玉の上に手を置いた時、葉っぱがふわふわとしているもの。また切り口が純白なもの。それが美味しいレタスです。そして今はこのレタスが特に美味しいんです」

洗馬ではレタスを年2回、今と、8月のお盆明け以降から収穫する"夏レタス"の栽培を行っていますが、今はレタスのみずみずしさに甘味がプラスされているのが特徴で、「絶対美味しいから食べてみて」と松川さんが畑に植わるレタスを取って両手でもってガバッと割り「一番中心の黄色い部分が柔らかくて美味しいよ」と差し出してくれたものを口に含めば、それはみずみずしくて、なんとも甘味を感じます。思わずその美味しさに唸りました。

lettuce_3.jpg

洗馬のレタスがおいしく育つわけ
なんて今のレタスは美味しいのでしょう? もちろんそれは取りたてということはありますが、種をまいて生長した苗を植えた3月の中旬、そしておよそ50日ほどをかけてゴールデンウィーク明けから収穫を迎えたレタスは、寒さに当たって育つことによって−−それは寒さのなかで育つ冬野菜が甘くなるのと同じで、また内陸性気候の昼夜の温度差が大きいことも甘味が増す要因となって−−寒かった今年は特にその甘味も十分のった美味しいレタスに仕上がっているのだそうです。さらにやわらかな日差しのなかで育ったレタスですから、葉がやわらかいのも春レタスの特徴です。

そんなレタスを作る松川さんの食卓にはよくレタスの料理がのぼるそうで、サラダはもちろんのこと、茹でておひたしにしたり、しゃぶしゃぶ(レタしゃぶ)にして楽しむのだそうです。

lettuce_4.jpg

今年は霜の被害がありません
毎日2,400個のレタスを奥さまと2人で収穫するという松川さん。早朝5時、既に松川さんは畑に立って作業のまっただ中、朝霧にけぶる神秘的な光景にも気付かないほどに収穫に追われる毎日ですが、

「今年は霜の被害もなくて安心して作業に打ち込むことができます」

と話してくれました。

松川さんの収穫作業を効率的にしていたものが、レタスを収穫する特別な形状の包丁でした。周りがぐるっと刃になっていて、前後左右、水平に滑らせればどの角度からでもスパッと玉を切り離せるという便利ものです。

lettuce_6.jpg

洗馬のレタスは塩尻のここで買えます
この季節、取りたてのおいしいレタスのお求めは、塩尻市ではA・コープアピス洗馬店へ事前にお問い合わせのうえ、お買い求めのほどを。またJA洗馬経済部では、12個または16個入りの箱単位での取り扱いもおこなっています。さらに6月末には地元・洗馬小学校の生徒たちによって作られたレタスの販売も行われる予定です。

lettuce_5.jpg

レタスは9割以上が水分ですが、美容効果や風邪予防に効果のあるビタミンCや老化防止のビタミンといわれるビタミンE、また体内の余分な塩分を排出して、むくみの改善や高血圧を防ぐ作用のカリウム、そして便通の促進に欠かせない食物繊維が含まれています。

また絵本「ピーターラビット」に出てくるウサギたちがレタスを食べ過ぎて眠り込んでしまうシーンがありますが、これはレタスに精神の安定や催眠に役立つ成分が含まれているもので、ヨーロッパには「レタスは頭の疲れを癒す野菜」という格言があります。

料理の付け合せとしてだけでなく、レタスをお皿にガバッと盛ってモリモリ食べれば、今夜あなたは心地良い眠りへと導かれることでしょう。そして毎日の美容と健康維持にも、さらにまたレタスをお役立てください。


関連情報:

 ・A・コープアピス洗馬店
  〒399−6462
  塩尻市大字洗馬2729−1
  電話 0263−54−2302
  営業時間: 9:30〜19:30
  案内地図

 ・JA洗馬経済部
  長野県塩尻市大字洗馬2729−1
  電話 0263(52)2541


あわせて読みたい:

 ・レタスを使った料理〔塩尻レタスのレア・チーズケーキ〕

関連記事

サラダの主役レタスの名産地「洗馬」を訪ねて
野菜

サラダの主役レタスの名産地「洗馬」を訪ねて

長野県で育つレタスは今が食べどき
野菜

長野県で育つレタスは今が食べどき

リラックス効果のあるレタスで残暑を乗りきろう!
野菜

リラックス効果のあるレタスで残暑を乗りきろう!

春レタスをたっぷりいただく簡単つまみレシピ
野菜

春レタスをたっぷりいただく簡単つまみレシピ

新着記事