県内の桜も満開が過ぎ、少しずつ葉桜へと準備をしているようです。気温が20度を超える日もあり、GWを目前にいよいよ行楽シーズンですね! 今回は、みんなで集まるバーベキューや帰省したときのご馳走などに、ぜひ味わっていただきたい豪華な県産食材「信州プレミアム牛肉」をご紹介します。
体重350kgほどの子牛
やってきたのは、松本市にあります有限会社アグリランド松本。JA松本ハイランドグループの一員で、およそ400頭の黒毛和種が飼育されています。ここでは、生後約10カ月の子牛を仕入れて、約30カ月まで、およそ20カ月の間飼育し出荷します。子牛専用牛舎と、月齢ごとに分かれた2つの牛舎、合計3つの施設で過ごしています。1部屋に入る牛は3頭。エサの食べる量などを確認しながら体調管理をしています。
1部屋に3頭ずつ入っています
牛にも性格があり、遠慮しがちな牛はエサを食べる量が少なくなってしまうため、遠慮がちな牛同士を一緒の部屋にするなど、牛の性格にも配慮しているそうです。また、月1回開催される検討会では、JA職員と飼料会社の担当者が一緒に一頭一頭の毛並みや様子を見て体調管理をしています。牛も人と同じように風邪をひいて鼻水が出ることもあれば、耳がたれているときは元気がなかったりするそうですが、体調変化に早く気づくことで、他の牛に感染しないようにするなど、健康的に育てることがおいしさにもつながっています。
子牛専用の牛舎から移動中
ところで、「信州プレミアム牛肉」って何? という方のためにご説明します。信州あんしん農産物生産認定農場で育てられた牛(黒毛和種)のうち、長野県が独自に定めたおいしさ基準※を満たす安全・安心でおいしい牛肉が、「信州プレミアム牛肉」として認定されています。 ※おいしさの基準は、サシ(脂肪交雑)の入り具合(等級)と「香り・口溶け」に影響するオレイン酸含有率で定めています。詳しくは全農長野の紹介ページ「信州プレミアム牛肉」をご覧ください。 この(有)アグリランド松本牛舎内の牛たちは、およそ8~9割が「信州プレミアム牛肉」に認定されるというのですから驚きです。日々の作業はエサやりと体調管理、ととてもシンプルなだけに、おいしい牛に育て上げるためには、何か特別なことをするのではなく、基本に忠実に健康的に飼育していくことが大切なんだそうです。
300~350kgで仕入れた子牛は、出荷される頃には750kg~850kgほどにまで大きく育ちます。
出荷直前の大きく育った牛
信州プレミアム牛肉に認定されたものは、専用のロゴマークの使用が認められます。A・コープなどの県内スーパーや精肉店、飲食店などでこのマークを目印に探してみてください。
<信州プレミアム牛肉ミニ知識> 子牛が生まれると、名前のほか血統や生産農家などの個体情報とともに登記されますが、そこには鼻紋が押されていました。人の指紋のように、鼻紋は個体ごと異なるそうです。
子牛登記書(左)と鼻紋
■信州プレミアム牛肉に関する情報(販売店・取扱店など) 長野県おいしい信州ふーど(風土)ネット
こちらは 2017.04.25 の記事です。農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。
ピーチちゃん
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