「丸ナス」を召し上がったことはありますか? 「北信」と言われる県北部地域で主に栽培されており、県内でも他の地域ではあまり食べる文化がない、まあるいナス。信州名物・おやき作りの具材にも欠かせない食材で、昔から栽培されてきました。今回は、そんな丸ナスをご紹介します。
やってきたのは、中野市にある池田雅彦さんのナス畑です。早朝5時前から収穫作業を行います。「ナスは艶が命!」と言われるそうですが、朝のうちに収穫しないとこの艶がなくなってしまうんだとか。そのため、早朝から収穫してすぐに出荷します。ナスは水がなくなると艶がなくなってしまうため、毎朝収穫しながら水の具合も気にしています。どんどん成長するため、6月下旬から10月下旬ころまで毎日収穫が続きます。
ナスはやわらかいため、風が吹いたときに葉や枝がナスに当たっただけで傷がついてしまうそうです。それを防ぐために、ナスの周りの枝をしばって傷がつかないようにしています。さらに、定期的に余分な葉を取って日当たりを良くすることで、ツヤツヤのおいしい丸ナスに育てます。手間が掛けられているんですね。
大事なナスに当たらないよう枝を縛っておく
水分を拭き取りながら手作業で等級に分ける
収穫した丸ナスは1つずつ手作業で表面の水分を拭き取りながら傷がないかチェックし、形や大きさによって等級ごとに分けます。表面の艶がなく色が薄いと、食べた時の味は同じでも商品価値はなくなってしまいます。 こうしてきれいに箱詰めされた丸ナスは、岐阜や石川などへ出荷されるほか、地元の農産物直売所にも並んでいます。
きれいに箱詰めされ、出荷を待つ丸ナス
丸ナスは、皮がやわらかく実がしっかりしているので、田楽や焼き物などに適しているそうです。地元の方に教えていただいた、とっても簡単な丸ナス料理をご紹介します。
●おまけ:丸ナスと長ナスの気になる関係
池田さんのナス畑には、丸ナスのすぐ隣に長ナスが植えてありました。 ピーチ:すぐ隣に長ナスがありますが、丸ナスと交配して、中間のナスが出来てしまうことはないんですか? 池田さん:ナスは自家受粉といって、一つの花の中におしべとめしべがあって受粉するから大丈夫だよ。ほぼ必ず受粉できるから「ムダ花がない」といわれているんだ。 ピーチ:そうなんですね~! 勉強になりました。
こちらは 2015.08.25 の記事です。農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。
ピーチちゃん
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