サラダや缶詰などでよく見かける小さいトウモロコシ。その名も「ヤングコーン」。 小ぶりで可愛らしい形や色みから、料理に加えると鮮やかなアクセントにもなります。 一般的なトウモロコシとはどこが違うのか? ヤングコーンとは何者なのか? 今回は、意外と知らない「ヤングコーン」の魅力に迫ります。
やってきたのは長野市にある「Ohana Farm」。Ohanaがハワイ語で「家族」と訳されることから命名したというこの農園では、レタスやキャベツ、ブロッコリー、ズッキーニ、オクラといった多品種の野菜を生産しており、トウモロコシの木は約6千本以上あります。
通常、トウモロコシの木1本につき3本近くのスイートコーンを収穫します。 その中で、大きくなる前の小さい状態のトウモロコシを摘み取ったもの(幼果)が「ヤングコーン(別名ベビーコーン)」と一般的には言われています。 ※ここでは、一般的に青果店やスーパーなどで売られているトウモロコシをスイートコーンとしています。
ヤングコーンは、見た目の可愛らしさや個性的な色みによって料理に華やかさを加えてくれますが、注目したいのは栄養素。スイートコーンと変わらない成分を持ち、特に「ビタミンB1」を多く含みます。夏のエネルギー補給には最適の食材と言えそうです。 また、スイートコーンは芯を残して粒を食べますが、ヤングコーンの魅力はなんといっても芯までそのまま食べられること。小ぶりながらも食べ応えは十分にあります。 取材中に採れたての生のヤングコーンを試食させていただきました。あ、あまい! サラダ等、ドレッシングをかけた状態で食べる機会が多かったので、生のヤングコーンがこんなにも甘いものだとは思いませんでした。 このほか、ヤングコーンはヒゲも食べることができ、天ぷらなどにも用いられています。
ヤングコーンはスイートコーンと同様、トウモロコシの木の上部にある花粉が木に落ちてくることで受粉し、成長していきます。収穫時には手で木をおさえ、根元からきれいに採れるようにポキっと収穫します。
従来、スイートコーンとヤングコーンは、それぞれ別々の農薬を使用しなければならず、1本のトウモロコシの木でヤングコーンとスイートコーンの2種類を収穫することはとても困難な状況にありました。 しかしながら近年、スイートコーンとヤングコーンの2種類両方に効く農薬が完成し、国産のヤングコーンの生産量が急増するとともに、飲食店やシェフの間でヤングコーンへの注目が少しずつ集まってきています。
今回、取材協力してくれたのはOhana Farmを営む亀垣嘉明さんと明美さん。 今年は特にヤングコーンの需要が多いそうで業者からの依頼が急増しているとか。 食のプロの間で少しずつ注目されているヤングコーン。皆様もせひ食べてみてください。
■問い合わせ Ohana Farm TEL 050-3337-2755
こちらは 2015.06.30 の記事です。農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。
あぐり君
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