長野県の冬は雪に覆われ、農産物の種類・数ともに少ない時期です。そんな中で、JA農産物直売所でお客様の人気を集めている農作物があります。それは「豆」。今回は、長野市の善光寺から北へ約1.5kmにあるJAながの「うえまつ農産物直売所」の豆を紹介します。
豆とは、マメ科に属する穀物で、世界にはおよそ650属、18,000種にも及び、その中で食用として重要とされている豆は70〜80種程度と言われています。豆類は、芋や根菜類を上回る食物繊維やサポニン、ポリフェノール等の機能性成分が多く含まれる健康食品です。
「うえまつ農産物直売所」で売られている豆は、「大豆」「鞍掛(くらかけ)豆」「黒大豆(黒豆)」「紫花豆」「ささげ」「白インゲン豆」「貝豆」「パンダ豆」「小豆」などなど。常時数種類の豆が揃っています。色も紫、白、緑、黒、茶、赤などカラフルで、模様も個性的。一袋300gの豆が入った袋を止めるテープも赤、黄色、青、緑など色とりどりで、出荷者によって色が違います。
「鞍掛豆」
「紫花豆」
「ささげ」
「パンダ豆」
豆が並ぶのは、直売所の一番奥の人気商品が並ぶ棚。豆が縦一列に品種ごとにきれいに並ぶ様子は、色彩豊かでお客様の目を楽しませています。 しかし、豆だけがきれいに並んでいるのではないのです。ここの直売所では、棚に同じ種類の農産物を縦一列に並べるというルールがあります。それは、出荷者にも周知されていますから、豆以外の農産物も品種ごとに整列され、お店全体の統一感があります。
直売所の広いスペースを確保している「お豆」さん
ここの直売所の豆、人気ベスト3は「鞍掛豆」「黒豆」「紫花豆」です。 今回は、長野市戸隠に昔から伝わるなつかしい味の「鞍掛豆」を20アール生産している田畑寛善さんにお話しを聞きました。田畑さんは「他の豆に比べ作りにくいが、絶やさないためにも、鞍掛豆作りをきわめたい。そのためにも"まめったく"働いている」と笑顔で話してくれました。
"まめったく"農作業に励む田畑寛善さん
「鞍掛豆」は、青大豆の一種。名前の由来は、真ん中が黒くなっている模様が、馬に鞍をかけたように見えることから。生産量が少なく、とても珍しい品種です。栄養価も高く、大豆より脂肪は少なく、食物繊維はたっぷりでベータカロチンも多く含む、とても優秀な食材。塩茹でにして食べるのが一番簡単でおいしい食べ方です。 田畑さんは、鞍掛豆を直売所のルールに従い、縦一列に手際よく棚に並べ終えると、「銀座NAGANOにも鞍掛豆を出荷したい」と夢も語ってくれました。
鞍掛豆をルール通りに並べる
季節によって豆の種類も変わります。いろいろな「豆」が並ぶJAながの「うえまつ農産物直売所」に、自分好みの「豆」を探しに来てみませんか。
JAながの農産物直売所一覧
豆の分類(日本豆類協会)
こちらは 2015.02.17 の記事です。農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。
さくら
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