この時期恒例の果物の出荷が始まりました。当ブログを毎年ご覧いただいている方は、もうお気づきでしょうか。そう、あんずの季節です! あんずといえば県北部の千曲市森地区。春にはピンク色のかわいらしい花が咲きましたが、出荷シーズンを迎えた今の時期は、青々と茂った葉と色づいたあんずとのコントラストが広がっています。
品質保持のため夜明けとともに畑へ
今年は6月22日(日)から出荷がスタートしました。あんずの収穫期はとても短いため、旬を逃さないように、収穫期を見極めたら一気に収穫作業を進めます。今回は、あんずの名産地・千曲市森地区にある久保勝義さん(70)の畑を訪ねました。収穫ピーク時は、朝4時から収穫作業を行うという久保さんは、あんずの箱詰めまでを畑で行い、すぐに集荷場へ持ち込みます。これは、比較的涼しい時間に収穫をして、品質がより保たれた状態で出荷できるようにするため。気温の上がる時間帯はあんずの品質を落とすため、日中は収穫作業を行いません(農家によっては夕方も収穫作業をする場合があります)。
あんず農家ならではの便利グッズ
あんずは収穫期が短いといいますが、一体どんな状態で収穫するかというと・・・。実のおしりの青みがとれて、色づいたものが収穫に適した状態だそうです。
青みの残るあんずと色づいたあんず
収穫するときは、あんずの表面を傷つけないように、必ず手袋をして作業します。手袋のほかにも久保さんお気に入りの収穫グッズがあると聞き、見せていただきました。
久保さんお気に入りの便利なカゴ
肩にかけるタイプのカゴは、軽くてカゴに入れたあんずを取り出すのも簡単なので、とっても便利だそうです。作業を効率的に進めるために、いろいろなグッズを活用しているんですね。
品種ごとにあんずの食べ方をマスターしよう!
千曲市は、主に森地区と更級地区であんず栽培が盛んです。森地区では果実の出荷のほかにも、春には一面ピンク色に広がる花を楽しめる「あんずの里」などの観光施設もあるため、長い期間あんずが楽しめるよういろいろな品種が栽培されています。更級地区では、近年人気の高い生食用のハーコットなどが多く栽培されています。
たわわに実る「信山丸」
県内でも生食で食べることができるのは、ごく限られたシーズンのため、加工品として食べる機会の多いあんず。たとえば、あんずのジャムは、酸味と甘味の絶妙なバランスがいいですよね。品種ごとに適した食べ方を一挙ご紹介します。
◇品種ごとに適した食べ方
※気象状況により、収穫時期が異なる場合があります。
品種によって、歯ごたえや酸味と甘味のバランスが異なるので、地元の方はそれぞれ好きな品種があるそうです。また、木で完熟したあんずは、細かく切って電子レンジにかけるだけで、砂糖を入れなくても甘くておいしいジャムが出来るそうです。木で完熟したあんずが手に入る、生産地ならではのレシピですね。
生でも加工でも美味しいあんず、
編集部員も注文しました!
手で割ったあんず。種がとりやすく、皮ごと食べられるのも魅力
βカロテンやカリウム、クエン酸が豊富なあんずは、栄養面でも注目を集めています。あんずの出荷はおよそ1カ月。生食用のあんずを食べたい方はお早めに購入した方が良さそうです。お見逃しなく!
◇あんずの購入はこちら
・JAタウン「JAちくま」店舗ページ
・JAタウン「僕らはおいしい応援団」
千曲市では堆肥や土作りにもこだわり、味わい豊かなあんずを栽培している。
幹に巻きつけたワラは凍害による幹の胴枯れを防ぐため