ぶなしめじ発祥の地、南信州でつくられている、幻のキノコを2つご紹介します!(*⌒∇⌒*)
ひとつは、ひらひらとサンゴのような見た目のハナビラタケ。全国のJAで唯一、JAみなみ信州で栽培されています。サプリメントの材料としてはメジャーですが、実は料理して食べると本当においしいキノコなんです!
そしてもう一つがバイリング。JAみなみ信州では「雪姫茸(ゆきひめたけ)」のブランド名で販売しています。栽培には手がかかるけれど、きめ細かい肉質と歯ごたえから、「陸のアワビ」と呼ばれる高級キノコです!
どんな料理にも合い、
栄養価の高いハナビラタケ
ひらひらした見た目が印象的なハナビラタケは、日本国内では関東以北の亜高山地帯(標高約1,000m以上)に自生し、数が少ないことから「幻のキノコ」と呼ばれています。雑菌に弱いなど人工栽培は難しく、栽培技術が確立されたのは1997年のこと。β‐グルカンという成分が豊富に含まれていることから、多くがサプリメントの材料として使われています。
JAみなみ信州では2005年に栽培を開始し、現在は3件の生産者が栽培しています。全国的にも生食用の流通量は少ないのですが、サプリメントの材料としてではなく、主に生食用として出荷しています。
ハナビラタケの栽培の様子
「サプリメントとして摂取するんじゃなくて、ぜひ調理して味わってほしい。本当においしいキノコだよ!」と話すのは、飯田市でブナシメジをメインに、ハナビラタケやホワイトブナシメジを栽培する中村誠さんです。「自分がおいしいと思わないものはつくらない」と豪語する中村さんオススメの食べ方は、ハナビラタケのサラダとのこと。
ハナビラタケのサラダ 提供:JAみなみ信州
●ハナビラタケとスモークサーモンのサラダ
材料(1人分)
ハナビラタケ50g
舞茸20g
スモークサーモン 3枚
トマト1/4個
ミニトマト(黄)1/2個
レタス1〜2枚
塩 少々
ドレッシング 適量
つくり方
1.ハナビラタケ、舞茸を食べやすい大きさに小分けし、塩をふり耐熱皿に入れ、ラップをして1分間加熱する。
2.レタスは、ひと口大に切る。トマト・ミニトマトは薄くスライスする。
3.きのこ、スモークサーモン、レタス、ミニトマトをボウルに入れて、ドレッシングをかけてざっと混ぜる。
4.3を冷蔵庫で冷やす。
5.皿にスライスしたトマトを敷き、その上に3のサラダを盛りドレッシングをかけてできあがり!
「さっと茹でて、他の野菜と一緒に食べるんだよ。コリコリした食感を楽しんでほしいね」と、中村さんは笑顔で教えてくれました。なんでも、ハナビラタケはくせのない味で、どんな料理にも合うのだとか。しかもその特徴である"コリコリ感"は、煮込んでも残るんだそうですw(*'o'*)w
ハナビラタケはひらひらと華麗な見た目ですが、どんな料理にも合い、しっかりと自己主張をする。そんなヤツなのです。
中村さんは、「もっと栽培技術を磨いて、収穫量を増やしていきたい。もっと多くの人にハナビラタケの栄養面やおいしさを知ってもらいたいね」と意気込みます。
ハナビラタケ入りすき焼き 提供:JAみなみ信州
こちらのサイトでは中村さんのアツいメッセージが読めます。
◇南信州きのこ庵 エンジョイニング中村
きめ細やかな肉質が魅力の雪姫茸(バイリング)
雪姫茸は、まずその見た目にびっくり。でかいんです。エリンギが3倍くらい太くなったような見た目で真っ白。雪姫茸という名前も、その見た目からきているのは想像に難くありませんね。白霊茸(はくれいたけ)という和名もあります。中国の新彊ウイグル自治区や東チベット原産の高級キノコです。
南信州で雪姫茸をつくっているのは、飯田市の臼井農園。JAタウン「僕らはおいしい応援団」に出店し、当ブログの「山口くんコーナー」にもプレゼントを提供してくださっています。雪姫茸をつくっているのは、南信州ではここだけ、という生産者さんです。
雪姫茸の栽培の様子。右は芽かき前のもの
その雪姫茸、まあ栽培に手がかかることったら......。他の栽培キノコと同じく培地を入れたビンの中で栽培するのですが、たくさん出てくる芽の中から、「これだ!」と思う芽を残して摘み取ってしまう(「芽かき」する)のです。芽が伸び始めてから1週間ほどで収穫を迎えるのですが、毎日すべての雪姫茸を見回って芽かきを行うのだとか。大量生産が難しい理由がここにあります。
雪姫茸のオイスターソース煮 提供:JAみなみ信州
雪姫茸はエリンギに似ていますが、味にくせがなく、きめ細かい肉質で、歯ごたえがあるのにやわらかいのが特徴。煮崩れしにくいため、こちらもどんな料理にも合う、使いやすい食材です。
雪姫茸のオススメ料理は、ソテーやオイスターソース煮、カツレツなど、味の濃いもの。ですが、キノコなのでこってりしません♪ 肉厚で食感もしっかりしているので、満足感も得られますよ!
雪姫茸のカツレツ 提供:JAみなみ信州
●雪姫茸のカツレツ
材料(2人分)
雪姫茸 2枚
塩コショウ 少々
小麦粉
卵
パン粉
揚げ油
野菜(付け合わせ)
つくり方
1.雪姫茸に軽く塩コショウをし、全体に薄く小麦粉をつける。
2.溶き卵、パン粉の順に衣をつける。
3.170℃の揚げ油に静かに入れ、キツネ色に揚げる。
4.器に、お好みの野菜と食べやすく切ったカツレツを盛り合わせてできあがり!
◇臼井農園
ハナビラタケ、雪姫茸ともに、JAみなみ信州の直売所で購入できます。南信州にお越しの際は、珍しいだけでなく、おいしいキノコをぜひお買い求めください!
◇ハナビラタケ・雪姫茸が買える直売所
・およりてふぁーむ農産物直売所
〒395-0817 飯田市鼎東鼎281
(JAみどりの広場内)
TEL:0265-56-2822
営業時間:9時〜18時
休業日:無休
・りんごの里農産物直売所
〒395-0152 飯田市育良町1-2-1
(中央自動車道飯田インター前)
TEL:0265-28-2770
営業時間:9時〜18時
休業日:3月〜12月無休(1月・2月は水曜定休日)
◇関連リンク
・JAみなみ信州
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