春はもうすぐだと感じる日もあれば、最高気温が氷点下なんて日もある信州です。そんな中で生活していると、少しでも暖かい場所へ誘われてしまいます。先週の雪が舞う日曜日、そんな暖かさを求めて上田市にある「JA信州うえだ塩田東山観光農園」へいちご狩りに出かけました。温かいハウスの中から、甘くておいしいいちご狩りのレポートをお伝えします。
そうだ、いちごを食べよう!
JA信州うえだ塩田東山観光農園へ
真田幸村ゆかりの地として知られる上田市は、長野県東部に位置します。安楽寺や北向観音など、鎌倉時代に建てられた建造物や史跡といった文化遺産が多く残っており、「信州の鎌倉」とも呼ばれています。
「JA信州うえだ東山観光農園」は、上田市の南部に位置する塩田平にあり、自動車だと上信越道の上田菅平ICから、車で約20分ほど。冬から春はいちご狩り、秋はぶどう狩りやりんご狩りも行われていて、県外からの来場者も多い人気のスポットです。農園から見える景色がまた気持ち良いんですよ。
いちご狩りをもっと楽しむコツ、伝授します。
事前に電話予約をしてから、編集部のある長野市から約1時間ほどかけて上田市塩田へ向かいます。前日からの雪で、道路の状態は良いとは言えませんが、大きな渋滞もなく大学や短期大学が点在する地域を通り抜けると、「東山観光農園」という看板やいちご狩りののぼり旗がにぎやかに飾られている建物があります。目印は、もちろんいちごのハウスですが、まずは建物に入って、受付をします。
受付が終わると、係の人が、いちご狩りができるハウスの場所を案内してくれます。今回は、すぐ前の道を渡った5号ハウスへ。早速中に入ると、係の人がイチゴ狩りの方法を説明してくれます。今は「章姫」と「紅ほっぺ」の2種類の品種が楽しめます。なんでも、「紅ほっぺ」の方が少し酸味がある品種なので、先に「紅ほっぺ」を食べ、「章姫」を食べるといった順番が、よりおいしく味わえる食べ方だそうです。
左が紅ほっぺ、右が章姫
おいしいいちごの選び方を聞くと、「実がすべて赤くなっているものがいい。特に、紅ほっぺは赤黒いくらいのものがおすすめです」と教えてくれました。
練乳の入った容器を渡されて、いざ実食へ!
たくさん食べれば、心も身体も元気いっぱい。
ハウスの中は、春というより、もう少し夏に近い印象の気温のため、ダウンなどの上着はすべてベンチに置いて、いよいよいちご狩りスタートです。
地面ではなく高設式で栽培されているので、立ったまま食べやすい構造になっています。時計を見ると10時20分。開園時間は10時なので、まだまだ人が入っていない状況で、赤く熟したいちごがたくさんあります。早速、紅ほっぺの方から赤い実を探して食べると、甘〜い。酸味がある品種だそうですが、それを感じられないくらいの甘さが口に広がります。時間をかけて訪れた甲斐がありますね。
一粒食べながら次に食べる実を見定めて、パク、パクっと食べ進めていきます。どんどんと舌が肥えてくるのか、さっきの方が甘かったとか、こっちの方がおいしいなどと会話もはずみます。
「紅ほっぺ」の通りが終わったので、今度は章姫の方へ向かいます。赤い実を見つけてパク。こちらの方が、実がやわらかい印象で、酸味も少なめです。食べ比べてみると違いが分かります。また、紅ほっぺを食べたり章姫を食べたりとしていると、満腹感からくる満足感と、ハウスの暖かさに包まれて、心も体も温まりました。幸福感に満たされて、いちご狩り終了です。
桃などと違って、いちごは収穫した後に追熟しないので、なるべく新鮮なものを食べた方がおいしいそうです。いちご狩りでは、新鮮ないちごを思う存分堪能できますよ。
「もう、いちごはたくさんだ」と思いながら、受付をした建物へいくと、お土産にぴったりのいちごや野菜などの直売が行われています。いちごのソフトクリームも販売されていて、ついつい手を出してしまいました。
また、この近くには、信州最古の温泉といわれる別所温泉もあり、鎌倉時代の建造物が残る神社仏閣とともに「信州の鎌倉」をゆったりと楽しめます。
いちご狩りは、大人も子どもも楽しくなれる場所です。家族連れで、カップルで、気軽に楽しんでみてはいかがですか。女性にくらべると、「行ったことがない」という人が多い男性も、きっと満足することでしょう。
◇東山観光農園
〒386-1212 長野県上田市富士山2019
TEL 0263-39-0210 FAX 0268-39-0218
・ホームページ
◇周辺の観光情報
・別所温泉観光協会
・上田市観光情報