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「ミラクルフルーツ」プルーンを生で召し上がれ

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秋の果物と言えば、誰でもぶどうに梨に、りんごなどを先ず思いうかべるかと思いますが、長野県が全国で生産量一位を誇る果物をご存知でしょうか。それはスモモ科の「プルーン」です。プルーンはドライフルーツやジャムなどでお馴染みですが、甘みと酸味のバランスが良くて、そのまま生で食べるのもおいしいんです。 県内でも生産をいち早く始めた佐久市で、プルーンを栽培している日向さんにお話をお聞きしました。 これからいよいよ出荷最盛期を迎えるプルーンの魅力をお伝えします。

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プルーンのおいしさを守るために
佐久市臼田にお住まいの日向佳典さん(72才)は、以前酪農をしたり、りんごなども作っていたそうですが、今は約25aのプルーンを栽培し、他にお米も作られています。現在、地元のJA佐久浅間プルーン専門部長や南佐久プルーン部会の部会長を務めています。「この地域の農家は、生産の規模が小さい人が多い」とのことですが、雨よけのハウスを建てたり、果実の一つ一つに袋をかぶせる作業まで行っている生産者もいるそうで、この地域のプルーンは特に品質が高いものが多いと言います。他の地域では、ここまで防御策をとっているところは少ないようですね。

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プルーンを生産し始めた頃植えたプレジデントという品種が、花しか咲かず実がならなかったとの苦い思い出を話してくれました。何でもこの品種は自家受粉(自然に受粉すること)をしないということで、その後自家受粉する品種への植え替えをしたそうです。
畑は砂地のところもあるので粘土などを入れるなど土作りづくりの苦労があるほか、水の管理がうまくできないと根が腐って枯れてしまうといった難しさも抱えているそうです。また、最近は、シカやハクビシン、ヒヨドリなど鳥獣害にも悩まされているとのことで、防止柵を設置したりと苦労しながら愛情込めてプルーンを守り、栽培しています。

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手間のかかる収穫作業
日向さんによると「プルーンの栽培で一番大変なのは、収穫作業だ」とのことです。他の果物の場合はたくさんの生産者が収穫したものを選果場に持ち込み、まとめて大きさや等級などに分ける共同作業を行うのですが、プルーンの場合はこれをしません。基本的には生産者それぞれが収穫し、選別をしてパック詰めを行って出荷する形になっているので、この作業量は相当なものになります。収穫の適期が10日ほどと短いことも作業を大変にしています。短い期間に収穫作業が集中してしまううえに、白い粉上のブルームをなるべく落とさないように、またヘタが取れてしまわないようにと手袋をはめて慎重に収穫作業を行わなければならないからです。
りんごや梨と比べるとひとつひとつの実が小さく数が多いことも手間が増える要因になっています。もちろん果物ですので摘果作業などもありますし、雨を嫌う果物なので雨が当たらないような対策も施しながら栽培しています。

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プルーンとは
プルーンはバラ科のスモモの一種で、和名はセイヨウスモモです。スモモと一口に言っても大きく分けけてセイヨウスモモとニホンスモモの2種類があり、日本では、カスピ海と黒海に挟まれた西アジアにあるコーカサス地方が原産と言われているセイヨウスモモはプルーン、もう一つのニホンスモモはプラムと呼ばれています。プルーンの歴史は2,000年ほどで、4,000年の歴史を持つリンゴなどに比べてまだ歴史が浅い果物のようです。日本に入ってきたのは、明治の初期で当初は梅雨がある日本の気候に合わず普及しなかったそうですが、品種改良などを重ね、雨の少ない長野県や北海道に定着をしたそうです。全国の約6割を生産する長野県でも特に佐久地方がプルーンの産地となっています。生食の他にドライフルーツやジャムなどでも食べられています。
プルーンはミネラルやビタミンがバランスよく含まれておりますし、良質の繊維分を含んでいるので、便秘の解消にも効果があるとの話もあります。ミネラルが豊富で貧血予防や疲労回復に効果があるため「ミラクルフルーツ」と呼ばれています。

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佐久市が生産量1位!のその訳は
なぜ佐久市でプルーンがたくさん作られるようになったのでしょうか。プルーンは果実が実る頃、雨に当たると割れてしまうということです。どうも、果実の表面から水分を吸収してしまったり、根から水を吸い上げてしまうことなどが原因と言われているようです。国土交通省によると日本全体の平均降水量は約1,700mmほどだそうですが、長野地方気象台のデータ(1981年から2010年)によると、佐久市の降水量は960.9とほかの地域と比較しても低く、雨が苦手なプルーンがたくさん作られるようになったのは必然というべきですね。さらに、ここの標高が約700mと高いので、朝晩の気温差が大きく、これもおいしい果実となる理由の一つです。
プルーンの品種は出荷時期の早い「アーリーリバー」や実の大きい「プレジデント」などたくさんあり、一つで100円以上する種類もあるそうです。その中で、こちらの地域で多く生産されているのが地元で生まれた「サンプルーン」で、9月下旬から出荷が始まるとのこと。これからが、甘みと酸味が絶妙な手のかかったプルーンの楽しめる時期になります。

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プルーンのおいしい食べ方
プルーンをお店などで購入して食べたら酸っぱかった、という経験をされたことがある方もいらっしゃるかもしれません。品種にもよりますが、通常プルーンは収穫してから2〜3日ほどで完熟になるそうです。ヘタがついている方に少ししわが入っていると食べ頃とのこと。しっかり熟していないと酸味が引き立ってしまっていますので、熟してから食べるのがおいしいくいただく秘訣だそうです。桃や洋ナシなども熟してから食べることが大切ですが、おいしい食べ方は知っていて損はありません。ぜひ、お試しくださいね。
ところで、プルーンには白い粉のようなものが着いています。「農薬ではないか」とか、「食べても大丈夫か」などと問い合わせをいただくことがよくあるそうですが、もちろん食べても大丈夫です。雨や朝霧などの水分をじはじいたり病気を予防したり、果実の水分蒸発を防いで新鮮さを保つために、自らが出しているものです。皮ごと安心して食べてくださいね。 特に今年のプルーンはサビと呼ばれるような表面に傷がついたようになっていませんし、雨も少なく気温も高かったため、出来が良いとのことです。
佐久市を管内とするJA佐久浅間の直売所を中心に、長野県内各JAの直売所でも購入することができますので、ぜひ足を運んでいただき、おいしいプルーンを手に入れてください。 JAタウンでもお買い求めいただけますので、ぜひ生で食べたことのない方はお試しを!ヨーロッパでこの「ミラクルフルーツ」は、朝食に欠かせない果物としても知られています。

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