ウナギの稚魚(シラスウナギ)の不良で近年ウナギのかば焼きが高騰しています。ウナギが希少種に指定されてしまうのでは、とウナ党としては心配です。
ところでウナギが苦手、という人も結構いることに最近気がつきました。あのヌルヌルが、とか、見た目が、とかが理由らしく、中にはアナゴならOK、という人もいたりします。
でもサラダが苦手だという人はそんなにいないでしょう。ヌルヌルもないし、見た感じも無難だし、何よりヘルシーなところが熱烈な支持を受けている理由ではないでしょうか。
シンプルなのに、人を元気にするサラダの不思議
唐突ですが、昔見た作曲家シューベルトが主人公の映画で、貧しいシューベルトがレストランで昼食に「サラダとワインを」と注文するシーンがありました。周囲の客や店の主人の憐れむようなまなざしの中で彼は悠然とサラダを食べ、ワインを飲む。これがとても格好よく見えました。「漬物とコップ酒」とはちょっと違う、そう思ったものです。
決してわが醸造文化にケチを付ける気などありません。それどころか漬物は、野菜などを材料として手間暇かけて熟成した食品です。一方で、数種類のちぎった野菜にドレッシングをかけただけの野菜サラダが存在感を持つことに不思議さを感じるのも事実です。サラダには人を元気にする力がある...そう思いませんか。
近年、ファミリーレストランでもサラダメニューに力を入れるところが増え、サラダがメーンディッシュで(海鮮とかパスタ添えとか本来のサラダと言えるのかという意見もありますが)、あとはケーキと紅茶というセットメニューも見かけます。
ラガーマンはサラダで育つ?
ところで、サラダと言えばレタス。長野県はレタスの生産量が日本一。日本全体の3割強を生産しています。そしてレタスと言えば高原野菜の大産地菅平高原を連想します。菅平高原と言えば言わずと知れたスポーツ合宿の中心地で、その代表格はラグビーです。日本を代表するラグビーチームを始めとして数多くのチームがここを訪れ、数え切れないほどのラグビー選手が菅平で大量のサラダを平らげている姿を思い浮かべながら、いったいこの高原にはどのくらいの数のラグビーチームが合宿で訪れるのか知りたくなりました。
調べてみると...すごいです。最高峰リーグのトップリーグに所属するチームから全国の大学、高校、中学、地域のクラブチームが終結。ちなみに大学は177、高校は448...。ラグビー部がある大学、高校、中学はすべて菅平に集まるのでは? と思えるほどです。 おそらく合宿チームのメンバーが食べる量も半端じゃないでしょう。レタスに限っても何個なんてものじゃなく、○㌧の単位じゃないでしょうか。
レタスをはじめ新鮮な信州の野菜は彼らの身体とパワーをつくる源になるでしょう。スポーツ合宿がたけなわの8月25日(土)・26日(日)の両日、菅平高原では今年もJA信州うえだ主催の「レタス祭り」が開かれ、無料でレタスサラダや焼き肉などがふるまわれます。合宿中のラガー(らしき人たち)やその家族、全国から集まったラグビーファンも大勢来ます。運が良ければ、強豪チーム同士の練習試合を観られることも。
皆さんも一度来てみてください。サラダノチカラ。実感できますよ。