加工品

野沢菜に負けず劣らず、「源助かぶ菜漬け」

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信州人はお漬物が大好き。その代表格が野沢菜で、「信州といえば蕎麦と野沢菜漬け」と言われるくらい全国に知られたメジャーな漬物ですよね。さて、その野沢菜の仲間に「信州の伝統野菜」にも認定されている「源助かぶ菜」という野菜があります。今回、編集部ではこの源助かぶ菜の漬物に注目しました。

源助かぶ菜の漬物は下伊那地方の家庭で昔から食べられているとのことですが、さあどんなお漬物なんでしょう。このかぶ菜の収穫体験ができる場所があると聞き、「これは現地調査するしかない!」と、初冬のある晴れた日に一路、下伊那郡豊丘村に向かいました。

止められない止まらない、究極のお茶のお共
daichi2-s.jpg豊丘村役場のすぐ向かいに建つとんがり帽子のかわいらしい建物が、源助かぶ菜の収穫体験を受け入れているという「NPO法人だいち」です。「だいち」は豊丘村やJAみなみ信州と協力して、農業・産業面からの地域振興を担っていて、主な活動は都会からの修学旅行の受け入れや果実オーナー制度などのアグリツーリズムに関することで、観光バス向け直売所の運営もしています。そして地域振興策の一環として取り組んでいるのが、伝統野菜である源助かぶ菜を広めることなんですね。

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お茶と一緒にさっそく源助かぶ菜の切り漬けを頂いてみました。ぱっと見た感じは野沢菜とよく似ているな、などと少し観察したところで、さあいただきまーす。おっ、味も野沢菜とよく似ていますが、野沢菜と比べてお菜の甘みが良く出ているような、とても美味しいお漬物です。もう一口。食感も少し柔らかいようで、噛めば噛むほど味わい深いですね。さてもう一口・・・。 おっと、また仕事を忘れて食べ過ぎてしまうところでした。どうにも箸(つまようじ)が止まらなくなる味で、お茶を飲みながらずっと話し込むにはもってこいですね。

源助かぶ菜は、葉っぱが命
ところでこの源助かぶ菜は、野沢菜とどこが違うのでしょうか。よく見ると、なんだか葉っぱの部分が多い気がします。そう、源助かぶ菜は野沢菜よりも葉っぱの部分が多く、いわば葉っぱを食べるお菜なんです!! 「えー、野沢菜漬けは茎の方が好きだから、ちょっとがっかり」と思っているそこのあなた、騙されたと思って源助かぶ菜の柔らかい葉っぱを食べてみてご覧なさい。噛めば噛むほど味わい深く、飲み込む前からつまようじがお皿に伸びてしまうことうけあいです。

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野沢菜よりも単位当たりの収量が少なく知名度も低い源助かぶ菜は、一時期ほとんど見られなくなったのですが、みなみ信州の家庭ではずっと食べられてきたようです。出荷用には野沢菜を栽培していても、農地の隅っこで自家用に少しだけ栽培し、自分で食べるのはやっぱり源助かぶ菜に限る!という方も多いと聞きます。漬け方も各家庭によって様々で、醤油や砂糖、酢の配分加減からはじまり、「ウチでは柿の皮と一緒に漬けるんだ」「ダシを加えると旨いんだ」などと、源助かぶ菜の漬け方談義も盛り上がります。

このように地元の人々に深く愛されてきた源助かぶ菜ですが、近年では自宅で作るのを辞めてしまった人なども少なくありません。こういった方たちにもう一度源助かぶ菜を収穫してもらおう、さらに地域外の皆さんにも魅力を知ってもらおうと「だいち」が始めたのが源助かぶ菜の収穫体験です。


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霜にあたると、さらに美味しくなるという不思議
さあ、いよいよ「だいち」が管理する源助かぶ菜の畑にやってきました。ここは、信州の伝統野菜の伝承地に指定されている畑です。収穫前の源助かぶ菜を見ると、立派に育っていて、今年の出来は最高なんだそうです。野沢菜と比べると少し背が低く、茎が短くて根本近くから葉っぱが育っています。少し赤みを帯びているのが分かりますか?これは一度霜に当てているからで、これによってうま味、甘みが増し、柔らかくなるとのこと。霜によって痛んでしまう葉もあり、収穫量もすこし減ってしまいますが、その代りおいしい源助かぶ菜になるんですね。

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この時収穫していたのは、飯田や上伊那などから来た方々でした。自宅で作らなくなったから、また今年の出来が良くなかったからという皆さんが「ここで立派なお菜が採れるから本当に嬉しい。子どもの頃からずっと食べてきたお菜漬けだから、無いのは寂しくてねぇ」と喜んで収穫していきます。中には20kgも収穫した方もおり、皆さん大満足のご様子です。

絶品!源助かぶ菜漬けを巻いたおにぎり
収穫されていた方に、面白い食べ方を教えて頂きました。漬けたこのお菜を切らずに、なんと葉っぱの部分を海苔代わりにして、おにぎり!に巻くんだそうです。これがお子さんの大好物とのこと。お母さんとしても「おかずがいらなくて楽」と笑っています。まさに、葉っぱの多い源助かぶ菜ならではの食べ方と言ってよいでしょう。ご飯との相性も抜群なお漬物ですから、源助かぶ菜を手に入れた方は是非ためしてみてください。

cut2-s.jpgここでの収穫体験は、80円/kgと、とてもお得です。収穫方法が分からない方もご安心ください。「だいち」スタッフの皆さんがしっかり教えてくださいます。ただし、収穫するための包丁や、束ねるのに使うひも、収穫したお菜を入れる箱などはご用意くださいね。
なお、予約制ですので事前に「だいち」への連絡が必要です。
また、ここでは「だいち」スタッフが収穫したものを150円/kgで購入することもできます。もちろん、漬け方も教えてもらえますよ。

「だいち」は刈谷ハイウェイオアシスや都内各地など、様々な場所で不定期ですが農産物の販売を行っているので、そちらで源助かぶ菜もお買い求め頂くこともできます。詳しくは「だいち」スタッフブログをご覧ください。

リンク
NPO法人だいち
信州の伝統野菜

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農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

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